“特別レフェリー”蝶野正洋が大暴れ 武藤とのW閃光弾でヒロ斎藤のVをアシスト
ヒロ斎藤(58)のデビュー40周年記念試合がドラディションの25日東京・後楽園ホール大会で行われた。
ヒロ斎藤デビュー40周年記念試合で魅せた
ヒロ斎藤(58)のデビュー40周年記念試合がドラディションの25日東京・後楽園ホール大会で行われた。
斎藤は武藤敬司(56)、天山広吉(48)と組み、藤波辰爾(65)、越中詩郎(61)、獣神サンダー・ライガー組とメインイベントで対戦。キーマンになったのは特別レフェリーを務めた蝶野正洋(56)だ。蝶野は入場するや、かつてのnWoの同志である斎藤や武藤と固い握手を交わす。不穏な行動に出た蝶野に対し、藤波組は握手を拒否したが、蝶野の“斎藤びいき”は止まらない。ライガーの攻撃に斎藤が劣勢になると、露骨に割って入る。斎藤の背中を叩いて激励だ。武藤は越中を蝶野の代名詞・STFで捕獲し、さらに会場のボルテージをあおった。
それでも中盤には斎藤が捕まってしまう。場外で越中のダイビングヒップアタックを浴び、さらにライガーとの合体パイルドライバーを被弾する。一転して大ピンチとなったが、斎藤はここで伝家の宝刀・セントーンをライガーに見舞って流れを変える。天山がライガーにブレーンバスターを決めると、今度は蝶野の高速カウントが炸裂した。
藤波が露骨に不信感を募らせ、蝶野に詰め寄った。すると、蝶野はレフェリーの仮面を脱いで“本性”をムキ出しに。藤波の腹にナックルを叩きこむと、顔面にケンカキックを命中。2発目はドラゴンスクリューに切り返されたが、リング上は大混乱に陥り、勝負あり。最後はリング中央の藤波を武藤が閃光魔術、蝶野がシャイニングケンカキックでサンドイッチすると、斎藤がセントーンで飛来し、藤波からキャリア初となるフォールを奪った。
直後に行われたセレモニーで、蝶野は「ガッデム!アイアムチョーノ!ヒロさん、40周年おめでとうございます」と涼しい顔で挨拶。「狼群団、nWo、T2000、本当にヒロさんに操られてきました。プロレスの業界ではお返しという風習があります。これだけ借りを作ったヒロさん、まだまだ試合を続けてもらわないと。今以上に頑張って元気にいてください!」とエールを送った。
一方、藤波は「今日のレフェリーおかしいだろ!!」と怒りをにじませつつ、斎藤の勝利を祝福。そして「内緒のビッグプレゼントです」と、長州力(67)を呼び込んだ。長州は斎藤に花束を渡し「チョビ、よく頑張ったな。まだ頑張れるから。一生懸命トレーニングして頑張れよ」と、先輩らしい言葉をかけた。
斎藤は「天候の悪い中、ご来場ありがとうございました。藤波さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います」と締め、万雷の斎藤コールの中、リングを降りた。