俳優の菜々緒が主演を務めるテレビ朝日系連続ドラマ『無能の鷹』（金曜午後11時15分）。このたび菜々緒、塩野瑛久がサプライズでかけつけた井浦新、工藤阿須加、さとうほなみに見守られながらクランクアップを迎えた。

　女性コミック誌「Kiss」（講談社）での連載が完結したばかりのはんざき朝未による大人気コミックスを、テレビ朝日の連続ドラマ初主演となる菜々緒を迎えて実写ドラマ化。職場や、学校や、家庭で、毎日頑張るすべての人へ。自分を褒めたり、息を抜くのが苦手な“がんばりや”さんへ送る、肩の力を抜くどころか“膝カックン”しちゃう超・脱力系お仕事コメディー。

　すでにクランクアップ済みだった営業部のメンバー、井浦、工藤、さとうが、サプライズでお祝いにかけつけた。撮影のない日にも関わらず、「現場と一緒にオールアップを迎えたい」「菜々緒＆塩野を祝いたい」とそれぞれ別々に突然現場を訪れた3人に、キャストスタッフ一同、驚がく。

　TALON営業部のセット内で、スタッフから「鶸田道人役、塩野瑛久さんオールアップです！」と声が掛かると、雉谷耕太役・工藤が花束を手にサプライズ登場。

　主題歌である、ざらめの「まずは今日から」が流れる中、熱いハグと握手を交わす。その時点で、すでに塩野の涙腺は崩壊。言葉を詰まらせながら「グっときちゃう…ざらめさんの曲もずるい（笑）」と泣き笑いに。

「『無能の鷹』は共演者のみなさんにも恵まれて、すごく楽しい現場でした。内容も面白いし、第1話から話題にもなり、本当に素敵な作品に巡り合えました」と、自身のキャリアの中でも特別な作品となったことを明かした。

　また「菜々緒さんも、本当に良く引っ張って行ってくれました」と座長を務めあげた菜々緒をねぎらった。

　撮影現場では「オールアップで泣いたことない」と豪語していた塩野だが、自身の思わぬ涙に「オールアップでこんなに泣いたのは初めて」とびっくり。温かい拍手に包まれながら、顔ぐしゃぐしゃ状態でオールアップとなった。

　そんな塩野以上に号泣となったのが菜々緒。鵜飼朱音役のさとうから大きな花束を手渡されると、きつく抱きしめ合い、もうその時点で涙腺崩壊。おかげでまわりのキャストスタッフももらい泣き状態に。

「いつもキャストのみなさんや、スタッフのみなさんが温かく、愛をたくさん持って現場にいてくださったおかげで、本当に楽しい毎日を過ごせました」と、声を詰まらせる菜々緒を、優しく静かに見守るキャストスタッフ一同。

　また「この作品に入る前に、私自身少し悩んでいる時期がありました」と当時の心境を明かした。「そのタイミングでこの『無能の鷹』のお話をいただき、私自身が一番、鷹野ツメ子に救われた気がします。辛い時期を過ごし、乗り越えたからこそ、鷹野を演じる“使命”みたいなものも感じていました」と、自身も鷹野の“無能さ”に救われたからこそ、並々ならぬ思いで今作に挑んだことを打ち明ける。

　さらには「『元気をもらった』とか、『会社に行くのが嫌だったけど、行ってみようと思えた』とか、そういう風に言っていただける作品になったことがうれしいです」と、ファンから寄せられた多くのポジティブな感想に感謝。「スタッフ、キャストのみなさんと一緒に、このドラマを送り届けることができたのが誇りです。楽しい毎日でした、ありがとうございました！」と号泣しながら深々と頭を下げると、この日一番の大きな拍手となった。

　すっかりもらい泣き気味の井浦、工藤、さとうも含めて抱きしめあい、温かすぎる優しい世界の中、オールアップを迎えた。

　15日午後11時15分からは、第6話が放送。同期で人事部の烏森（永田崇人）から、「就活生の会社訪問の担当になってくれ！」と言い渡された鷹野と鶸田。「絶対に失敗できない！」と気合が入る烏森だが、頼りなさすぎる同期の2人にイライラ。さらには、もう1人の担当者となった開発部の燕谷（今井隆文）は永遠に会社に現れない「会社には行かない主義」と主張したから、さぁ大変。烏森は鼻息荒く大暴走するハメに。

　やがて、会社訪問日の当日。ダルそうにやってきたのは、雉谷のいとこ・雉谷国男（三河悠冴）で。プライドだけは高くかわいげのない国男だが、彼もまた鷹野によって心を入れ替えて…？　と、すでにカオスの雰囲気がプンプン。

　一方で、顔の見える相手との直接交渉がモットーの社長（ソニン）のもとに営業に出向いたハズの鷹野と鶸田だが、まさかの場所にたどり着いてしまう。絶体絶命のリモート打ち合わせの行方は。