格闘技イベント「RIZIN」は5日、都内で記者会見し、大みそか大会（12月31日・さいたまスーパーアリーナ）で、現RIZINフェザー級王者の鈴木千裕（25＝クロスポイント吉祥寺）と第3代RIZINフェザー級王者のクレベル・コイケ（35＝ボンサイ柔術）のタイトルマッチを行うことを発表した。

　鈴木の2度目の防衛戦は因縁の相手、クレベルに決まった。

「僕がRIZINのアマチュアトーナメントで優勝したときに、僕に関わってくれたコーチ、あと練習仲間、友達、家族みんなに言ってるんですけど、絶対いつかチャンピオンになって大みそかメインで試合やりますって宣言していて、それが10周年ぐらいでかなったんでめちゃめちゃうれしいですし、しっかり勝って最高の10周年を迎えたい」と回想し、メインカードのリングに立つ喜びを口にした。

　鈴木が挑戦者として臨んだ23年6月のタイトルマッチは、前日の計量でクレベルがまさかの400グラムオーバー。試合は鈴木が一本負けを喫したものの、規定によりノーコンテストとなっていた。これまでにはクレベルから「千裕は逃げてる」と挑発されることもあったが、「僕は格闘技の試合で一度も逃げたことはない。別に何とも思ってない」と口にするなど両者にわだかまりはないとした。

　マニー・パッキャオと対戦予定だった7月の「超RIZIN.3」は、直前に五味隆典とのボクシングマッチで右手を骨折した影響で欠場。全治4か月の重症と診断されていた。

　けがの状況について問われると「もう100％ですよ。問題ないです。いつ復帰したか覚えてないぐらい前にもう練習再開してるんで大丈夫です」とすでに完治していると明かした。

　完全アウェーのアゼルバイジャン・バクーの地で、ヴガール・ケラモフにKO勝ちを収め、フェザー級王者となってから約1年がたった。

　この1年の変化について問われると「とにかく強くなりたい。ずっと強くなるため格闘技を始めたんで。だからそれは変わらないですし、だから自分の欠点、自分の弱みをどれだけ克服するかを追求してやってきたんで。改めて本当に格闘技が大好きなんだなと思った。だから格闘技を楽しんでるやつは最高に強くなりますし、絶対負けないんで。そういう覚悟が決まりましたね」と振り返り、群雄割拠のRIZINフェザー級王者としてのプライドをのぞかせていた。