上野樹里、計20時間乗船して目視でクジラ探し「途中から鬼のような形相で探していた」
俳優の上野樹里が23日、都内で行われたBS朝日開局25周年記念ウェルビーイングスペシャル『上野樹里 クジラの生きる星-ニュージーランド そして南の海へ-』(12月15日午後9時)の記者発表に、ディレクターの加藤義人氏とともに出席した。
ディレクターとの1時間の立ち話がきっかけ
俳優の上野樹里が23日、都内で行われたBS朝日開局25周年記念ウェルビーイングスペシャル『上野樹里 クジラの生きる星-ニュージーランド そして南の海へ-』(12月15日午後9時)の記者発表に、ディレクターの加藤義人氏とともに出席した。
上野はこれまで、世界各地の幸せの在り方を紹介するウェルビーイングスペシャル番組『よき人生のヒント』(オランダ編、フィンランド編)をナレーションで彩ってきた。そして今回、“ある思い”を持ってナレーションブースを飛び出し、自身の五感で感じる旅に出た。そこには、地球全体の幸せ・営みを感じる、そんな景色があった。
同番組を企画した加藤氏は、『よき人生のヒント』オランダ編のナレーション収録をしたあとに、廊下で上野とクジラの話を1時間ほどしたことを明かし、そこでクジラに対する上野の思いを聞いて、上野とクジラが会う瞬間を見たいと思ったのが立案のきっかけだったという。上野は「1時間も話した感覚はないんですけど(笑)、車に乗るまでの通路でずっと話していましたね(笑)」と照れ笑いを浮かべた。
また、ロケ時の印象的な思い出を聞かれると、加藤氏は、上野がクジラに会うためにトータルで20時間も船に乗っていたことを打ち明け、「1度も『帰りましょう』って言わなかったんです。そういうクジラへの思いがあるから、それがクジラに伝わって、出合うべく出合えたと思っています」とたたえ、クジラに影響が出ないように魚群レーダーなどは使わず、目視でクジラを探したそうで「(上野が)途中から鬼のような形相で探していましたね」と告白した。
これに上野は「水中カメラマンが船の横に立って、水平線にクジラの潮吹きが見えないかと見ているのを、見よう見まねでやったりして、どうやってクジラを探すのかを学んでいました」といい、「目視でこの広い海でどうやって探すのって。潜水の時間のほうが長いので、一瞬、呼吸をしに水面に上がってきたところをキャッチするには、たくさん船を出して連携を取らない限り、こんな限られた番組の撮影で捉えられないんじゃないのと思って、半ば諦めかけたりしましたね」としみじみと語った。
さらに、これまで2回クジラに会ったという上野だが、今回の体験はそれらを超えるものだったそうで「特別にすごかったです。プライベートじゃなくて仕事で行ってクジラが逃げちゃうんじゃないかとか、向こうが先読みして“やすやすと行きませんよ”って感じで出てこなかったらどうしようって思ったんですけど、ビッグなプレゼントを私に与えてくれました」と目を輝かせ、クジラの親子の会話を聞いたことが話題に上ると「衝撃的すぎて、これが見出しになるかもしれないキャッチーさですけど(笑)、歌舞伎とか能みたいな鳴き声でした。かわいくて、これ絶対に会話してるなってわかりました」と声を弾ませた。
最後に、クジラの魅力を尋ねられると「好きなものの理由を聞かれても難しいですよね(笑)」と戸惑いつつ、「会ったときの醸し出している深い癒やしと、優しさと、すべてを受け入れてくれるような寛大さと、優雅さと、美しさと、強さと……。神秘ですね」とかみ締めるように語った。