90歳・田原総一朗氏、炎上も「大いに歓迎」 『朝生』長続きの秘けつは首相本人への直電話
ジャーナリストの田原総一朗氏(90)が司会を務める『朝まで生テレビ!』がテレビ朝日系地上波の深夜帯からBS朝日のゴールデンタイムに放送時間を移行し、毎月最終日曜の午後7時~午後8時54分の生放送となる。このたび、11月3日の移行後の初回放送を前に、田原氏が囲み取材に応じ、同番組の魅力と司会ぶりについて語った。
『朝まで生テレビ!』がBS朝日のゴールデン帯に引っ越し
ジャーナリストの田原総一朗氏(90)が司会を務める『朝まで生テレビ!』がテレビ朝日系地上波の深夜帯からBS朝日のゴールデンタイムに放送時間を移行し、毎月最終日曜の午後7時~午後8時54分の生放送となる。このたび、11月3日の移行後の初回放送を前に、田原氏が囲み取材に応じ、同番組の魅力と司会ぶりについて語った。
今年、放送開始から38年目に突入した『朝まで生テレビ!』。放送回数は446回(6月28日放送分まで)を数え、これまで内閣や安全保障、憲法といった国内政治から、米国、中国、北朝鮮などの国際情勢、宗教、IT、少年犯罪など多岐にわたるテーマについて、時代のキーマンとともに幅広い熱い議論を展開してきた。
長寿番組となった『朝まで生テレビ!』だが、放送中や放送後にはネット上で批判の声が上がることも。しかし、当の田原氏は「批判は大いに歓迎です。炎上も歓迎だよ。そういうことでやってきました」と議論を呼ぶことに意義があると強調する。
また、番組の特徴でもある生放送の良さにも触れ、「例えば活字であれば、刷るまでに上からいろいろ『ここ直せ』とかクレームが入る。でも生番組がいいのは、クレームが来る前に放送しちゃう。クレームが後から来ることがいい」と打ち明け、報道陣の笑いを誘った。
同番組での田原氏といえば、議論が白熱してくると「ちょっと待って!」と発言者を制止するシーンも印象的だ。この言動について「ほとんどサービスというわけです」とぶっちゃけて報道陣をどよめかせると、「あんまり1人の話が長いとね、そうやって割って入って、80%はサービス。でも切り替えることによって、反対の人も発言できるわけです」と真意を説明した。
番組がスタートした当初は、当時の編成局長から「他局が作れない刺激の強い番組を作りたい」とリクエストされていたと明かす。そんな『朝生』は現在も激論を繰り広げている一方で、田原氏は政治を扱う他番組について「世の中に気を遣いすぎて、おもしろいことをやっていない」と指摘し、「下手なことをすると降ろされちゃう」とその難しさにも言及した。
その上で、「僕がなぜ政府批判しても降ろされないかと言ったら、総理大臣とか本人に『きょう言うからな』って」と批判する旨を事前に本人に電話で伝えるといい、「歴代総理大臣全部にしてます。安倍(晋三)さんにも、石破(茂)さんにも」と長続きの秘けつを明かした。