塩野瑛久、声優単独初挑戦 将来的には「大塚明夫さんみたいになりたい」

俳優の塩野瑛久が、MMORPG『スローン・アンド・リバティ』日本語版に登場する青年の魔法使いルテイン役で、PC/コンソールゲームでの声優に初挑戦した。

インタビューに応じた塩野瑛久
インタビューに応じた塩野瑛久

ゲームは「何かに没頭したいときにやる」

 俳優の塩野瑛久が、MMORPG『スローン・アンド・リバティ』日本語版に登場する青年の魔法使いルテイン役で、PC/コンソールゲームでの声優に初挑戦した。

 ダイナミックな世界で大規模な戦闘が繰り広げられる基本プレイ無料の同作は、10月2日(日本時間)より北米、南米、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージランド、および日本にて配信を開始。

 366種類のせりふやフレーズに初挑戦したという塩野に、収録の思い出や役作りなどについて聞いたインタビューを掲載する。

――「ルテイン役」の声優オファーがあった際の感想を教えてください。

「僕自身、声優の仕事にとても興味があったので、前のめりで『ぜひやらせてください!』という返事をさせていただきました。今までの声優経験は、自分が出演していた“スーパー戦隊シリーズ”のゲーム版で自らの役の声を収録した事がありました。ただ今回は完全新作ゲーム『スローン・アンド・リバティ』に登場するルテイン(青年の魔法使い)というキャラクターという事で、キャラ設定が一切ないところから声を作り上げるというものでした」

――映像のない収録現場での役作りだったと。

「今回の収録は、『スローン・アンド・リバティ』の世界観と、ルテインのキャラクタービジュアルを見て、まずは声をイメージしていくという作業から始まりました。せりふから自分なりにそのシーンを想像したり、監督からこういった感じでやってみよう、というすり合わせを行いながら進んでいきました。あとは、各セリフのフレーズの時間(尺)も決まっていたので、自分のセリフを時間内に合わせる作業も難しかったです」

――「舞台・ドラマ」と「声優」の演技の違いは。

「舞台やドラマだと、セリフはもちろん表情や全身で表現したりしますが、声優さんは、その人の声だけでキャラターの全く違う感情を表現されるので、すごいなと思っています。例えば“セリフをしっかり発声しない”ことが表現方法の1つだったり、声色が明るくても実は心の内は傷ついているといった場面を表現しなければいけなかったりするので、声だけで表現するという難しさをすごく感じます。僕は頭の中でイメージして、いざマイクの前に立ってせりふをやってみても、役にフィットさせるまでの余裕がなかった時がありました。そこは自分がまだまだ足りてないところだなと思います」

――普段から役作りで心がけている事は。

「僕は自分の元々持っている感情や経験したものを膨らませて近づけていく作業を心掛けています。自分が思ったことも経験したこともない感情で表現するとすごくうそ臭くなってしまうのかなと思うので……。声の仕事に関しては、まだまだ分からないことだらけですが、総じて演じることでというと、その物語を一つひとつのセリフで紡ぎ、プレイされる人や視聴者に届けるということが必要だと思うので、そこは大事にしていきたいと思っています。とてもやりがいのある貴重な経験でした」

――注目してほしい印象に残ったセリフは。

「今回、2回にわたって収録をしたのですが、全部で約366種類のせりふやフレーズでした。2回目の収録で新しく追加された台詞に『魔術師(まじゅつし)』とか『魔術図式(まじゅつずしき)』とか、すごい噛みそうなせりふがふんだんに追加さてれいて……思わず僕は試されているのではないかと感じてしまいました(笑)。すごく練習しましたし、印象深かったです。プレイしていただいた時には、ぜひそこにも注目して聴いてほしいです」

――「スローン・オブ・リバティ」をプレイする武器は何を選びますか。

「ゲームの世界観やキャラクター、武器アイテムを見させていただきましたが、僕は断然『大剣』です! いろんな属性のキャラクターがいる中で、昔から大剣使いが好きなんですよ。重い剣をブンブン振り回すキャラがすごい好きで、スマブラなんかだとアイクをずっと使っています。動きは遅いがあたると強烈っていう、豪快かつ爽快感溢れるキャラが好きなんです」

――プライベートでゲームはしますか。

「たまに無性にやりたくなりますし、何かに没頭したいときにやります。ハマる時はすごくハマります。ジャンルレスで、いろいろなゲームに挑戦したい派です。特にストーリーを楽しむものが好きなので、ストーリーモードだけをプレイする事も多いです。ストーリーを進めていくと自分がキャラクターに感情移入して、自分がそのキャラクターになったように感じますし、それがゲームの魅力だなって思うんです。アニメのようにいろんな視点で物語が紡がれていくのもすごく好きなんですけど、ゲームだと自分の手で敵を倒していったりとかするので、自分が本当にそのキャラクターになったつもりでストーリーの厚い展開にのめり込める瞬間があるなとすごく感じます」

――幼少期のゲーム体験が今の俳優の仕事に繋がっていると。

「ゲームは昔から好きでした。ゲームをやっていて、そのストーリーを自分の手で攻略していくという体験をしていくと、感受性や物語を読み解く能力とか、そういうものが育つ気がするんです。僕は『自分がそのキャラクターになりきる』というのが好きなのかもしれないです。その物語の中で敵を倒して喜んだり、やられて嘆いたりと、作品に没入するのがもしかしたらすごく昔から好きだったのかも。だから今の仕事にすごくやりがいを感じているのかなって、今の質問を聞いて、すごくハッとしました。

――将来的に声優で演じてみたい役柄は。

「僕は低い声の方が得意なので、ゆくゆくは渋いおっちゃんキャラとかやってみたいですね。欲を言うならば、大塚明夫さんみたいになりたいです。あと藤原啓治さんの声も大好きなんですよね」

――最後に、ファンや「スローン・アンド・リバティ」をプレイされる方に向けてメッセージを。

「今回は、ドラマやアニメなどと連動していない、完全新作ゲーム『スローン・アンド・リバティ』ルテインという魔法使いの青年の役柄で、『声優単独初挑戦の作品』です。ルテインというキャラクターを愛していただけるようなものにできたらいいなと思いがんばりました。今回のインタビューをきっかけで知ってくれた方が、このゲームをインストールしてやってみようかなと少しでも思っていただけたらうれしいです」

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