ABC『探偵!ナイトスクープ』で3代目秘書を務めたタレントの松尾依里佳が17日、同局『newsおかえり』（月～金曜午後3時40分）に生出演。ナイトスクープで2代目局長を務め、この日、都内の自宅で死去していたことが分かった俳優・西田敏行さん（享年76）の思い出を涙ながらに語った。

　2010年から7年半、西田さんと共演した松尾は「信じられないという。“えっ”ていう、それが最初でしたね」と声を震わせた。「当時の出演者の探偵さんたちとの、西田さんを含めてのグループLINEがありまして、そこに探偵さんが送ってくださったので初めて知りました。ちょっとまだ現実のことと思えないです」とショックを受けていた。

　MCの同局・横山太一アナウンサーから「どんな方でした？」と聞かれると、松尾は「ほんっとにあったかーくて、気さくで。現場でみんなに“もっと大御所感出したらええのに”って言われるぐらい、全然そういうのをみじんも感じさせない。でも、逆に“結構、僕出てんだよ”みたいな冗談とかで、みんなを笑わせてくれたり。ほんとちゃめっ気もある、ほんとに楽しい楽しい方。周りを幸せにしてくださる方でした」と温かい人柄を明かした。

「『ナイトスクープ』の収録前も“（西田さんがファンの）阪神が勝ったあ”とかそういうので盛り上がったり、大河ドラマとか出られるときは、みんなに“見てね”ってメールくださったりとか。皆さんがどんなイメージかわからないですけど、本当に優しくてお父さんみたいな感じでした」とエピソードを披露した。

　西田局長といえば、VTRを見ての涙が印象的。松尾は「スタジオを暗くして、観覧のお客さんとみんなで（依頼）VTRを見るんですけど、局長の方を見なくても、“あっ、いま泣かはったな”っていうのが分かるような。“あっ、もう（グッと）来てはるな”っていう。で、V（TR)あけて、スタジオ明るくなったら、やっぱりすごい泣いてはるみたいな。“このお父さん、いいよね～”とか、VTR見ながらも“ホントかわいい”とか。人間をいとおしむ、“ちょっとした傷があっても、それもいとおしもうよ”みたいな。すごい懐の深さがある方でしたね」と隣で感じた”涙の局長”の様子を打ち明けた。

　横山アナが「西田さんのことを嫌いって言う人がいるイメージがまったくないですね」と口にすると、松尾は「もっのすごい悪い役とかも演じ切らはるらしいじゃないですか。でも、どこか何かかわいげがあるというか」と思いを明かした。

　楽しい記憶ばかりがよみがえる。「本当に分け隔てもなければ、ご自身からすごい歩み寄ってくださって。”心の架け橋”がすぐにかかる西田さんとは、パッていう感じの。本当にあったかい方でした」と故人をしのんだ。