突然の入院→即退院の山本太郎氏 熱弁繰り返し、公開“質疑応答”も…「スタッフ、声出して!」と気勢

れいわ新選組の山本太郎代表が、16日夕方から夜にかけて、東京都内と千葉県内の2か所で街頭演説を行った。緊急入院から退院後初となる街頭でのスピーチ。多くの聴衆が集まり、一挙手一投足に熱視線を送った。パワフルな演説を披露し、「(体調は)大丈夫です」と健在ぶりを示した。

退院後初となる街頭演説を行ったれいわ新選組・山本太郎代表【写真:ENCOUNT編集部】
退院後初となる街頭演説を行ったれいわ新選組・山本太郎代表【写真:ENCOUNT編集部】

診察の結果として「アナフィラキシーの疑い」と説明している

 れいわ新選組の山本太郎代表が、16日夕方から夜にかけて、東京都内と千葉県内の2か所で街頭演説を行った。緊急入院から退院後初となる街頭でのスピーチ。多くの聴衆が集まり、一挙手一投足に熱視線を送った。パワフルな演説を披露し、「(体調は)大丈夫です」と健在ぶりを示した。

「国会の野良犬、山本太郎です」「この国の船の行き先、舵を変えないといけない」。夕暮れ帰宅ラッシュの東京・JR平井駅前に、テンポのいい“山本太郎節”が響いた。

 衆院選で東京14区に出馬している同党の櫛渕万里共同代表の応援演説に入る形で、駅前ロータリーのミニステージに登壇。

 経済・社会保障政策をはじめ、持論である「消費税廃止が絶対」のスローガンを声高に訴えた。

 よどみない口調で、身振り手振りを交え、その場の空気感を醸成していく。約16分間にわたる熱弁を終え、ここで初めて、用意された水をひと口飲む。

 すかさず櫛渕氏から「代表、体調は大丈夫ですか?」と聞かれると、「大丈夫です」と短く返答。苦笑いの表情を浮かべた。

 山本氏は、15日午前に東京・新宿で衆院選公示日の第一声を予定していたが、緊急入院により急きょ中止に。同日午後に退院を発表し、同日夜のNHK番組に生出演した。入退院のニュースは大きな注目を集めた。

 退院に際し、自身のXを通して、診察の結果、「アナフィラキシーの疑い」だったことを説明。14日夜に発疹に気付き、かゆみを伴って全身に拡大。念のための入院措置となったことを明かしている。また、15日の退院後の状況について、「昼からは街頭に立てると思ってましたが、医師より、『免疫低下での症状だろうから、今日は休んだ方が良いです。でないと、またでますよ』と忠告されたので今日は休みます」と記していた。

 迎えた翌16日の“現場復帰”となる街頭演説。平井駅でのスピーチを終えると、希望者との写真撮影会に移行。山本氏は「スタッフ、声出して!」とスタッフ陣を動かす。まさに選挙の陣頭指揮を執っている様子がありありと伝わった。

 山本氏は16日夜、千葉14区の選挙区となるJR津田沼駅での街頭演説でもマイクを握った。ここではジャズの生演奏に合わせて進行。異色のステージを見せた。

 この場では来場者からの“質疑応答”を実施。マイナンバー制度や外国人参政権を巡り、山本氏の見解を問う質問が飛んだ。高校3年生の受験生という女子生徒からは、学歴社会や家庭の経済環境による差についての訴えが届いた。山本氏は丁寧に答えていった。

 演説を聞いていた70代の有権者の男性は「元気そうで、声を聞く限り、体調に問題はなさそうだね」と、山本氏の印象を語った。今回の12日間の“短期決戦”の衆院選について、「盛り上がりを感じていて、投票率は上がるのではないか。でも、入れるところがないからと言ってただ投票するのはダメ。1人1人が自分で考えて投票しないといけないと思う」と話していた。また、山本氏の姿を見かけた若い世代の人たちが、驚きながらもすかさずスマホで動画を撮る姿も見受けられた。

 東京14区はほかに、国民民主党の伊藤菜々氏、参政党の大賀靖郎氏、日本維新の会の斉藤佳代氏、無所属の大塚紀久雄氏、自由民主党の松島みどり氏、日本共産党の原努氏が立候補。

 千葉14区は、自由民主党の高橋恭介氏、れいわ新選組のミサオ・レッドウルフ氏、立憲民主党の野田佳彦氏、日本共産党の坂井洋介氏が立候補している。投開票は27日。

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