『虎に翼』で弟役の三山凌輝がパリで感じたこと 現地で聞いた「日本のファッションへのリスペクト」

NHK 連続テレビ小説『虎に翼』で主人公の弟役を好演した俳優・三山凌輝(みやま・りょうき)。彼がダンス&ボーカルグループ・BE:FIRSTのRYOKIだと後で知った視聴者は数多い。そこでENCOUNTは三山をインタビュー。そのパーソナリティーに迫った「前編」に続き、「後編」では初写真集『Gaze』(主婦と生活社刊、今月16日発売)に込めた思いを聞いた。

初写真集『Gaze』について語った三山凌輝【写真:矢口亨】
初写真集『Gaze』について語った三山凌輝【写真:矢口亨】

インタビュー「後編」…初写真集に込めた思い

 NHK 連続テレビ小説『虎に翼』で主人公の弟役を好演した俳優・三山凌輝(みやま・りょうき)。彼がダンス&ボーカルグループ・BE:FIRSTのRYOKIだと後で知った視聴者は数多い。そこでENCOUNTは三山をインタビュー。そのパーソナリティーに迫った「前編」に続き、「後編」では初写真集『Gaze』(主婦と生活社刊、今月16日発売)に込めた思いを聞いた。(取材・文=よもつ、構成=柳田通斉)

芸能界屈指の肉体派が絶賛する驚きのトレーニングアイテムとは?

――初写真集を出すことになった、経緯を教えてください。

「これまでにもカレンダーなどは出しましたが、(写真集の発売時には)『虎に翼』で僕のことを知っていただき、応援してくださる方もいるだろうと思ったので、それに合わせて出すことにしました。ここからが(芸能生活の)再スタート。新しい土台になるという意味で、俳優としての節目に写真集という形で今の自分の姿を残したかった思いがあります」

――撮影地にパリを選んだのはなぜでしょうか。

「自分の好きなファッションブランドがフランスでしたし、パリの街並みにもひかれていました。クラシックだけどモダンで、グレーやブラウンの中に差し色がある、おしゃれなイメージでした。そんな街の中に一つ大人になった自分を落とし込めたら素敵だなと思い、パリに決めました」

――俳優業、アーティスト業で多忙な中での撮影時期は。

「今年の初め頃です。パリに行く前には映画の撮影があり、その後には『虎に翼』も控えていたので、その合間の約1週間で撮影しました」

――実際のパリの街はいかがでしたか。

「僕にとっては初めてのパリでしたが、イメージ以上でした。あと、優しい人が多かったですね。撮影の合間にファッションブランドのお店に行き、そこで店員さんと英語で話したのですが、『パリでは日本のファッションをリスペクトする人が多い。パリ(の人)は繊細なものが好きだけど、日本はそれ以上に繊細だ』と言ってくれました」

――観光はできましたか。

「ルーブル美術館で『モナ・リザ』も見ました。カフェでコーヒーを飲んでいた時は、向かいにおしゃれなギャラリーがあることに気付きました。入ってみると、一つひとつ違う色のバケツを描いた絵がたくさん飾っていました。太陽の光が当たる向きを計算して、バケツの影が色んな方向に伸びているのですが、それがすごくかわいくて、『寝室に飾りたい』と思い、4つ買いました。いくつもあることで成立する作品なので。そうした経験もパリだからできたことですね。それを機にいろいろと絵を飾るようになりました」

――では、寝室にその作品が飾られているのですか。

「はい。寝室のドアには、写真集の撮影をしてくださったカメラマンの嶌原(佑矢)さんが、パリで撮った物撮りや、エッフェル塔などの写真をコラージュした作品も飾っています。そのドアを開けて寝室に入るとバケツの作品がある。撮影した時のパリがギュッと詰まった感じになっています」

――それだけ、パリでの時間が宝物になったのですね。写真集の中で、特にお気に入りの写真はありますか。

「印象に残っているのは、橋の上で撮ったカットで、夕日の光がきれいに入った写真になりました(特別版の表紙にも使用)。当時の自分の感情と景色が奇跡的に重なった1枚になったと思います」

『Gaze』に込めた思いについても明かした【写真:矢口亨】
『Gaze』に込めた思いについても明かした【写真:矢口亨】

タイトル『Gaze』を自ら提案→決定

――Gaze(英語で視線)を象徴する1枚ですね。このタイトルはいつ決まったのですか。

「撮影後、写真を見ながらスタッフさんと話し合っている時です。僕の目から感じ取っていただけるものがあると思って『Gazeはどう』と提案したら、賛成していただいてそれに決まりました」

――確かに凛々しい視線や柔らかい眼差しなど、さまざまな表情が詰め込まれています。最後に、あらためて写真集に込めた思いを聞かせてください。

「実は撮影した頃、仕事やプライベートでいろいろと考えることもあったのですが、その感情や表情がいい意味で写真に表れたと思います。葛藤とか、複雑な感情が写真の中で魅力的に出たり、ある時はそうした感情が吹っ切れた瞬間もあったりします。パリの白黒つかないトーンと、当時の自分の心情や表情がマッチして、ドキュメンタリー感もあります。この時だからこそ生まれたアンニュイな感じや、細かいバリエーションの表情を一つの映画を見るような感覚で楽しんでほしいです。あの時の僕の人生の瞬間を切り取ったもの、僕という人間の歴史の1ページとなる作品になっています」

□三山凌輝(みやま・りょうき) 1999 年 4 月 26 日、愛知県生まれ。俳優として、ドラマ、映画、舞台など多くの作品に出演。今年前期放送のNHK 連続テレビ小説『虎に翼』には、猪爪直明役で出演。一方で、21年からダンス&ボーカルグループ・BE:FIRSTのメンバーとしてアーティスト活動。177センチ。血液型O。

ヘアメイク:西村裕司(earch)
スタイリスト:八木啓紀

次のページへ (2/2) 【写真】色気漂う三上凌輝の初写真集『Gaze』先行カット
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