山田杏奈、“変顔”人気のアシリパ役は「やったもん勝ち」 映画公開後はファンの反応チェック

俳優の山崎賢人が主演を務めた映画『ゴールデンカムイ』(2024年1月公開)の続編が、WOWOWにて『連続ドラマW ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―』として10月から放送される。映画に続き、ヒロインのアシリパ役を演じる山田杏奈が、本作やアシリパの魅力、撮影の裏側などを語った。

映画『ゴールデンカムイ』に続けてアシリパを演じる【写真:荒川祐史】
映画『ゴールデンカムイ』に続けてアシリパを演じる【写真:荒川祐史】

映画『ゴールデンカムイ』は2024年1月に公開

 俳優の山崎賢人が主演を務めた映画『ゴールデンカムイ』(2024年1月公開)の続編が、WOWOWにて『連続ドラマW ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―』として10月から放送される。映画に続き、ヒロインのアシリパ役を演じる山田杏奈が、本作やアシリパの魅力、撮影の裏側などを語った。(取材・文=水谷賀奈子)

 大人気コミック『ゴールデンカムイ』(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)は、明治末期の北海道を舞台に莫大なアイヌの埋蔵金を巡る一獲千金ミステリーと、厳しい大自然の中で癖のあるキャラクターたちが躍動するサバイバル・バトルアクションが多くのファンを魅了している。映画版公開直後からその圧巻のクオリティーに「早く続編が見たい」「シリーズ化希望」といった声が相次いでおり、次なる一手としてドラマシリーズ版が誕生する。

 山崎演じる杉元佐一とともに埋蔵金の在りかの手掛かりが描かれた「刺青人皮(いれずみにんぴ)」を求めて旅をするアイヌの少女・アシリパ役として出演する山田。映画公開後は反響も大きかったようで「いろんな人に『見たよ』と言ってもらえました。エゴサもしたりして『アシリパ良かった』という声もあって、安心しました」と笑顔を見せた。

 今回はドラマという形での続編となるが、撮影は同じ期間に行われた。「カメラの画角や縦横の比率など、映画とは技術面での違いはあると思いますが、お芝居としては変わらないです。ドラマではよりじっくりと続きを描けますし、一緒に行動するキャラクターも増えるので、撮影もすごく楽しかったです。映画とドラマを同じ日に撮ることもあって、変わらない空気感で撮影できた気がします」。

 ドラマでは、映画とは異なるアシリパの一面が見られるとの期待もあるが、「刺青や埋蔵金のことがより明らかになっていくと同時に、アシリパは選択を迫られます。そんなときに、しっかりと『こうしたい』と突き進める強さがドラマではより描かれていて、アシリパのそういうところが好きです」と山田も新たなアシリパの魅力を見つけたようだ。

 また、「コミカルな一面もあるので、そこもアシリパの魅力かな」と加えつつ、ギャグ要素のあるシーンとシリアスな戦闘シーンのギャップについては、山崎や監督と綿密に話し合ったという。

「『難しいところだね』と話していました。コミカルさとシリアスさの両方あるところがゴールデンカムイの魅力ではあるのですが、現場でどうしても『これはこのタイミングで言える?』というときは、監督と相談しながら進めていました。でも、私は結構割り切ってやっていたと思います。真逆のシーンが続くこともありましたが、なごやかな現場だったこともあって『切り替えなきゃ』というのはなかったです」

 座長・山崎の人柄が、現場の雰囲気に好影響を与えていたと明かす。

「とてもなごやかで優しくて、みんなが山崎さんのことが大好きという空気でした。抜けているところは抜けていて、その憎めなさと一生懸命さと、頼りがいがありました。いざ杉元になると、今までいろんな長編大作に出演されていたこともあって、大きい背中を見せながらチームを率いてくださっていました。とても頼もしくて、すごくいいチームでできたと思います。

 撮影シーンについても『このセリフについて、監督に相談してみようと思うんだけど、杏奈ちゃんどう?』と監督を交えての相談もさせてもらえる関係でした」

山田が演じたアシリパの変顔が話題に【写真:荒川祐史】
山田が演じたアシリパの変顔が話題に【写真:荒川祐史】

原作がある作品とオリジナル作品とでは役作りに違いも

 原作ファンの中ではアシリパの“変顔”が話題になることも多いが、役の面談に“変顔審査”はなく、監督にもぶっつけ本番で披露した。

「面談で見せることはなかったですし、練習で撮影した変顔の写真は恥ずかしくて、監督にも見せていないです(笑)。1人でドキドキしながら現場でやって、監督が『良かったよ』と言ってくれたので安心しました。でも、また変顔を求められたら、慣れるまで時間がかかると思います。撮影期間中は、どんどん殻が破けていって『何を言ってもいいし、何をやってもいいや』という気持ちになれていたんです」

 本作は漫画やアニメが原作となった作品。オリジナル作品とは、役作りにおいて少なからず違いもあるようだ。

「アプローチの仕方は少し違うかもしれません。原作があるものだと、その分ヒントが多いと思っています。漫画だったら表情があって、小説だったら感情がまるっと書かれている部分があったりして。ただ、あくまでも台本にのっとってやるものですし、『アニメは見ないで』と言われることもあって、監督にもよります。参考にできるのであれば、情報量がある分、原作から得るものはとても多いですね」

 漫画作品の実写版では、キャストが発表される度にネット上でいろんな意見が飛び交うことも少なくない。「こういう言い方をしていいのか分からないんですけど……」と前置きをしつつ、「もう撮っちゃったもん勝ちかなって(笑)。言われたことを真に受けて傷ついたところでどうしようもないので、私は気にしないです」と割り切ったようだ。

「不安はゼロではなかったし、今でもゼロではないんですけど……。山田杏奈でいこうと決めてくださって、それがベストだと思ってくださる方がいるのなら、やるしかないという気持ちはすごくあります。『不安だ』とずっと言っているわけにもいかないなって」と、アシリパの魅力とも重なる、俳優としての芯の強さをのぞかせた。

『ゴールデンカムイ』シリーズには今後も注目だ【写真:荒川祐史】
『ゴールデンカムイ』シリーズには今後も注目だ【写真:荒川祐史】

『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』
10月6日(日)午後10時よりWOWOWにて独占放送・配信(全9話)第一話無料放送
(C)野田サトル/集英社 (C)2024 WOWOW

※山崎賢人の「崎」の正式表記はたつさき
※アシリパの「リ」の正式表記は小文字

ヘアメイク:菅長ふみ(Lila)
スタイリング:中井彩乃

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