「アイドルとは別の自分を見てほしい」 再デビューを果たし生まれ変わったプロレスラー勇気みなみ

2023年にアイスリボンでプロレスデビューを果たしながらも、契約満了で退団。その後、マリーゴールドの練習生となり今年8月に再デビューを果たした勇気みなみ。「南ゆうき」という別名でアイドル活動を行う彼女に、今の気持ちを聴いた。

今後のプロレス人生について語った勇気みなみ【写真:橋場了吾】
今後のプロレス人生について語った勇気みなみ【写真:橋場了吾】

リストクラッチ式バックドロップは温存していた

 2023年にアイスリボンでプロレスデビューを果たしながらも、契約満了で退団。その後、マリーゴールドの練習生となり今年8月に再デビューを果たした勇気みなみ。「南ゆうき」という別名でアイドル活動を行う彼女に、今の気持ちを聞いた。(取材・文=橋場了吾)

 タレントからプロレスラーになる例は少なくないが、勇気みなみは危機感を覚えていた。

「前団体の時代も含めて、私はプロレスの経験値がまだまだ少ないですし、アイドルと並行していることに対して否定的な意見も聞こえてきます。だからこそ、プロレスに対してしっかりと向き合っていきたいと思っています」

 勇気は、8月19日・後楽園ホール大会で南小桃相手に再デビューを果たした。このタイミングでリングネームを「勇気みなみ」へ変更。デビューしたばかりの小桃が相手とはいえ、リストクラッチ式バックドロップで見事勝利した。

「ジュリアさんがマリーゴールド所属として試合をする最後の大会だったこともあり、後楽園ホールにはすごいお客さんがたくさんいて……緊張しましたね。実は、リストクラッチ式バックドロップは前の団体にいたときから練習していた技だったんですが、出すタイミングがなくて、再デビュー戦で初めて出しました。まだまだできる技が少ないので、バックドロップとドロップキックは磨きをかけて、特にバックドロップが出たら試合が終わる、というイメージをつけたいですね」

 その勇気、デビュー戦こそ勝利したもののその後は自分が負ける試合が続いている。

「デビュー戦で勝ってからなかなか勝てないのは、今の私の課題ですね。そして、試合に負けてしまったとしても、何か残せているのだろうかと考えています。もちろん勝ちたいんですけど、負けた試合でもお客さんに伝わるものがあれば……」

デビュー戦初勝利を挙げた直後、バックステージでガッツポーズ【写真:橋場了吾】
デビュー戦初勝利を挙げた直後、バックステージでガッツポーズ【写真:橋場了吾】

名前とコスチュームを変えたのは「プロレスラー・勇気みなみ」を見てほしいから

 アイスリボン時代はかわいらしさを前面に押し出したコスチュームだったが、勇気みなみとなったタイミングで、スポーティーなコスチュームへ変えた。

「南ゆうきはアイドルで、勇気みなみはプロレスラー。自分の中では明確な区別をつけて、プロレスに臨んでいます。今のプロレスの試合に、アイドルの要素は必要ないと思っているので、あえて今のコスチュームにしました。ただ、アイドルの衣装でも緑をイメージカラーにしているので、その部分は同じです。リングの上では、プロレスラー・勇気みなみを見てほしいと思っています」

 その勇気、目指しているレスラー像があるという。

「MIRAIさんと田中きずなさんです。ふたりとも、たくさんのファンの方々から愛されて、応援されていて、それでいて気持ちのいい選手だと感じています。だからこそ、私はそういうプロレスラーになれるように頑張っていきたいです。そして、ジャンプ力を生かした技を磨いて、勝つのが当たり前の選手になりたいですね」

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