ロス移住・菅久瑛麻、大谷翔平&ドジャース地区優勝を目の当たりに…観戦前から約2.6万円で体験したこと

今夏から、30歳のフリーアナウンサーが米ロサンゼルスで暮らしている。富山、埼玉のテレビ局でキャリアを積んだ菅久瑛麻(すがひさ・えま)だ。彼女は現地の大学院に留学した夫をサポートし、自身も語学学校に通い始めた。1度、仕事に区切りをつけての移住ゆえにともに無収入。果たして、日本では考えられない程の物価高にある米国でやっていけるのか……。そんな不安もある中で感じた驚き、戸惑い、感動をつづる不定期コラム「フリーアナ30歳・菅久瑛麻、物価高にあ然…初めての米国生活」の第2回は「大谷翔平・ドジャース地区優勝の試合前に体験したこと」。

ドジャース地区優勝が決定したパドレス戦前、ドジャース主催のプレゲームスタジアムツアーに参加した菅久瑛麻アナ。↑(矢印)が大谷翔平【写真:本人提供】
ドジャース地区優勝が決定したパドレス戦前、ドジャース主催のプレゲームスタジアムツアーに参加した菅久瑛麻アナ。↑(矢印)が大谷翔平【写真:本人提供】

フリーアナ・菅久瑛麻によるコラム第2回

 今夏から、30歳のフリーアナウンサーが米ロサンゼルスで暮らしている。富山、埼玉のテレビ局でキャリアを積んだ菅久瑛麻(すがひさ・えま)だ。彼女は現地の大学院に留学した夫をサポートし、自身も語学学校に通い始めた。1度、仕事に区切りをつけての移住ゆえにともに無収入。果たして、日本では考えられない程の物価高にある米国でやっていけるのか……。そんな不安もある中で感じた驚き、戸惑い、感動をつづる不定期コラム「フリーアナ30歳・菅久瑛麻、物価高にあ然…初めての米国生活」の第2回は「大谷翔平・ドジャース地区優勝の試合前に体験したこと」。

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 皆さま、こんにちは。前回はドジャースタジアムに初めて訪れた際にかかった費用などのことを書きましたが、私、2度目の観戦でドジャース地区優勝を目の当たりにしました。そう、26日(日本時間27日)に開催されたドジャース-パドレスを見るため、ドジャースタジアムに行っていたのです。

 加えてこの日、私は開場の約2時間前から入れるプレゲームスタジアムツアーのチケットも購入していました。このツアーは日本の旅行会社が運営していて、日本語のサイトから予約すると、3営業日以内に「予約確定」のメールが届きます。私は2週間前に申し込みをして翌日にはメールを受け取ることができました。ツアー代金は1人79ドル(約1万1179円※申し込んだ9月12日の為替レート1ドル=141.5円で計算)です。これとは別途に試合を観戦するために67ドル(約9481円)のチケット代と駐車場代35ドル(約4953円)を支払いました。レートは日々変わりますが、合計約2万6000円で楽しめる計算です。

 通常の観戦チケットだと午後5時10分に開場ですが、私が到着した同3時30分にはツアー参加者の列ができていて、私もすぐに入場。センターフィールドゲートから入ると、大きなドジャースの看板やキャラクターなどの撮影スポットがたくさんありました。ツアー開始までは撮影をしながら待つ人が大半で、同3時50分にツアー開始。参加者は約40人でした。半数は日本人でしたが、オーストラリア、ハワイから来られている方もいて、大谷選手のユニフォームを着ている人もいました。

 ツアーガイドのジェームズさんは、とても陽気な方でした。そして、ドジャースの始まりはニューヨークのブルックリンだということや、1890年にナショナルリーグに加盟し、1962年4月10日に現在のドジャースタジアムでプレーが始まった歴史について、ジョークを交えながら教えてくださいました。

 その後、歴代の優秀な成績を収めた選手の写真も見ることができました。もちろん、1995年に入団した野茂英雄さんの写真もあり、ジャッキーロビンソン賞(最優秀新人選手賞)のコーナーには、野茂さんに贈られた盾も飾ってありました。そして、別の場所には土がついた大谷選手のユニフォームも展示されていました。説明文を見ると、47本塁打&48盗塁を達成した9月11日の試合で着たものでした。

 スタンドに出ると、ブルペンで投球練習をする山本由伸選手やフィールドでキャッチボールをする大谷選手の姿が目に入りました。大勢の報道陣も視線を送る中、時折チームメイトと話し、笑みをこぼす大谷選手のリラックスした様子が印象的でした。

(左)かつてドジャースでプレーした野茂英雄氏も展示(右)ドジャースタジアム内に展示されている大谷翔平&山本由伸の写真とユニフォーム 【写真:本人提供】
(左)かつてドジャースでプレーした野茂英雄氏も展示(右)ドジャースタジアム内に展示されている大谷翔平&山本由伸の写真とユニフォーム 【写真:本人提供】

スタジアムツアーは試合のない日も割安で開催

 ツアー時間は45分で、試合のない日にも開催されています。私も2か月前、ドジャースが遠征中に参加したのですが、試合開催日には入れない記者席やベンチを見学し、写真撮影もできました。ちなみに試合がない日のスタジアムツアーの参加費は45ドル(約6368円)です。ロサンゼルス滞在期間で余裕がある方は、試合開催日、開催がない日のどちらも行くとドジャースタジアムを存分に楽しむことができると思います。

 私は軽妙な語りでツアーを盛り上げてくれたガイドのジェームズさんにお別れし、スタジアムを散策。すると、高級車レクサスの展示ブースに列ができているのを見つけました。並んでいた日本人女性に話を聞いてみると、5時ごろから、ドジャースのロゴと好きな文字を入れられる携帯のモバイルバッテリーが無料で配布されるとのことでした。せっかくなので、私も20分ほど並び自分の名前入りのモバイルバッテリーを手に入れました。スタッフさんによると、毎試合このサービスが実施されているわけではないようですが、タイミングの合った方は良い記念品になるので、ぜひ、立ち寄ってみてください。

 そして、気付くと7時。試合開始です。大谷選手が打席に立つと、観客から一際大きな声援が飛び、スタジアムの温度が上がるような感覚になります。7回裏、大谷選手が勝ち越しタイムリーヒットを放った際には、観客は総立ちになり、万歳をする人や雄叫びを上げる人などでボルテージが最高潮になりました。

 その後もドジャースは得点し、7-2の勝利で地区優勝が決定。瞬間、大きなスクリーンにチャンピオンの文字が掲示され、私の周りでは「キャー」「ウォー」の声が上がりました。文字通り、スタジアム全体が一体化して喜びをかみしめているような雰囲気でした。私はツアー参加ありきで、この日を迎えていたのですが、それが偶然にも地区優勝の日になるとは…。その驚きとうれしさを感じつつ、デーブ・ロバーツ監督のインタビューやロッカールームでのビールかけの様子や映し出されるスクリーンを横目に帰路につきました。

 これから始まるポストシーズンでも、大谷選手の活躍は本当に楽しみです。ロサンゼルスにいる今だからこそ、こうしてドジャースタジアムにも足を運べる。私はその幸運を実感しつつ、今後も渡米される方々に向けて「役立つ情報」をお届けできればと思います。

□菅久瑛麻(すがひさ・えま) 1993年10月7日、ドイツ生まれ。白百合女子大文学部英語英文学科卒。2016年4月、富山県のチューリップテレビにアナウンサーとして入社。情報番組、報道番組のMCなどを担当し、20年3月末に退職。フリーアナウンサーに転身し、同年4月から23年3月まで、テレビ埼玉で情報番組のMCなどを担当。資格は温泉ソムリエ、食生活アドバイザー、防災士、証券外務員二種、MBAなど。162センチ。

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