来年大河『べらぼう』新たな出演者7人発表 安達祐実は26年ぶり、冨永愛&山村紅葉は初大河

NHKは27日、来年1月5日放送スタートの大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~』の新たな出演者7人を発表した。冨永愛、原田泰造、風間俊介、安達祐実、愛希れいか、木村了、山村紅葉が出演する。このうち、冨永と山村は本作で大河ドラマ初出演となる。

横浜流星
横浜流星

横浜流星主演で来年1月5日放送スタート

 NHKは27日、来年1月5日放送スタートの大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~』の新たな出演者7人を発表した。冨永愛、原田泰造、風間俊介、安達祐実、愛希れいか、木村了、山村紅葉が出演する。このうち、冨永と山村は本作で大河ドラマ初出演となる。

 本作は、18世紀半ばの江戸が舞台。江戸のメディア王として時代の寵児(ちょうじ)となった、横浜流星演じる主人公の“蔦重”こと蔦屋重三郎を軸にした痛快エンターテインメント。脚本は森下佳子氏が手掛ける。

 冨永が演じるのは、大奥総取締の高岳(たかおか)。田沼意次(渡辺謙)、松平武元(石坂浩二)と並び幕府の実権を握る大奥の最高権力者。賢丸(寺田心)の妹の種姫を10代将軍・家治(眞島秀和)の養女として迎え、家治の嫡男・家基(奥智哉)の正室とするよう画策するのだが……という役どころ。

 原田は百姓から田沼意次(渡辺謙)の側近へとなった三浦庄司を演じる。備後国福山藩(現在の広島県福山市)出身の農民から田沼家の用人となった人物。意次の側近として、意知(宮沢氷魚)、松本秀持(吉沢悠)とともに政策を立案主導していく。

 そして、風間は京ゆかりの大“地本問屋”鶴屋喜右衛門を演じる。鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助)や西村屋与八(西村まさ彦)らをまとめる江戸市中の“地本問屋”のリーダー的存在で、新参者の蔦重と対立。草双紙や錦絵で数多くのヒット作を出版するとともに、山東京伝など若い才能を見いだしプロデュースするなど、蔦重とともに一時代を築いた人物だ。

 1999年の『元禄繚乱』以来、26年ぶりの大河ドラマ出演となる安達は、吉原の女郎屋「大黒屋」の女将・りつを演じる。大黒屋の女将として、駿河屋(高橋克実)、松葉屋(正名僕蔵)、大文字屋(伊藤淳史)、扇屋(山路和弘)らとともに吉原を取りまとめ、蔦重の後見となる。のちに女郎屋を廃業し、芸奴の見番となった後は、蔦重が手掛けた「富本本」や「浄瑠璃本」の出版に大きな影響を与えることになる。

 愛希が演じるのは、蔦重に本の世界を教えた女郎・朝顔。幼少期の蔦重と花の井(小芝風花)に赤本(子ども用の絵本)を読み聞かせ、蔦重が本の世界の楽しさ、面白さを知るきっかけとなった元・松葉屋の高級女郎。しかしいまは体を壊し、きく(かたせ梨乃)のもとに身を寄せている。

 木村が演じるのは平賀源内(安田顕)の相棒であり、戯作者・狂歌師の平秩東作(へづつ・とうさく)。内藤新宿の煙草屋を営む一方、炭焼きや材木商などさまざまな事業を手掛ける「山師」であり、平賀の商売仲間。戯作者・狂歌師といった顔も持ち、大田南畝とも親交を持つ。源内の死後、田沼の政策に深くかかわるようになり、意次の蝦夷地開発のきっかけをつくることになる。

 大河ドラマ初出演となる山村が演じるのは、誰袖(福原遥)のお目付け役・しげ。大文字屋(伊藤淳史)の遣手で誰袖のお目付け役として、蔦重に想いを寄せる誰袖の恋の行く手を仕置き棒を手に阻む。

出演者のコメント全文

 出演者のコメントは以下の通り。

○冨永愛

「2023年放送のNHKドラマ10『大奥』で、初めて時代劇に出演させていただき、素晴らしい経験をさせていただきましたので、また時代劇に出演できることをとても嬉しく思いました。その経験を生かし、新たな役を私らしく演じたいと思います。大奥総取締の高岳という人物は、歴史的記述にはあまり残っていない人物ですが、大奥という特殊な組織の中で、彼女がどのような思いで采配を振るい、何を目指していたのか、この『べらぼう』物語の中での高岳の生き様を是非楽しみにしていてください」

○原田泰造

「(出演の話を聞いて)とても嬉しかったです。『べらぼう』の世界に入れることにワクワクしています。横浜流星さんとはバラエティー番組でしか一緒になったことはないのですが、とてつもない好青年という印象があります。一緒のシーンがあるかわかりませんが、生の蔦屋重三郎に会える日を期待しております。他にも、共演シーンが多い田沼意知役の宮沢氷魚さんもとても魅惑的な役者さんなので、一緒に出来ることが楽しみです。私が演じる三浦庄司は、元は農民から田沼家の家臣になった人物。渡辺謙さん演じる田沼意次の側近として暗躍し、政策を立案していく役柄です。『渡辺謙さんと同じシーンに映る』そう考えただけでも嬉しくて、共演がとても楽しみです。三浦が徳川幕府の中でどう動き回るのか、ご期待ください」

○風間俊介

「今まで幕末、戦国時代の大河ドラマに出演させて頂き、この度『べらぼう』で江戸時代を駆け抜けさせて頂ける。多くの人々を魅了してきた時代を、大河ドラマの中で生きる事が出来る事を喜んでいます。実在の人物を演じさせて頂きますので、ご本人やその末裔の方々、観てくださる皆様に喜んで頂けるよう努めてまいりたいと思っています。まだ数える程しか横浜流星さんとセリフを交わすシーンを撮っていないのですが、素敵な躍動感を感じました。江戸という場所で、確かに生きている生命力と鼓動を感じました。その躍動感が、物語を大きく魅力的に動かしてゆくと思いますので、彩りを添えられるよう頑張っていこうと思います。

 また、多くの素晴らしいキャストの皆さんが集結しているので、見惚れてしまい過ぎぬようにしようと思います。蔦重の視点から見れば、時に立ちはだかる壁の様に感じるかもしれませんが、鶴屋さんが言っている事は商人として、ビジネスマンとして、真っ当だと感じています。今回『べらぼう』で描かれる戦は、刀でも鉄砲でもなく、商いと信念の戦です。僕が鶴屋さんの信念に共感する様に、観てくださる皆様が誰に共感するか、とても楽しみにしています。又、僕が育った下町を生きた先人の方々の息吹を物語の中で感じ、嬉しくなるのと同時に、この物語に出てくる人々の様に生き生きと人生を歩んでいきたいと思いました。下町で育つと駅や公共施設などで浮世絵を見かける機会が多くあります。それら、日本が誇る芸術が生まれていく物語を多くの人に観てもらいたいです」

○安達祐実

「大河ドラマは、高校生の時に出演した『元禄繚乱』以来になります。大人になってから、もう1度大河ドラマに出演したいという思いが強くなっていたので、オファーを頂いた時は本当に嬉しかったです。横浜流星さんとは、数年前にドラマで共演経験があり、ご本人の真面目さやひたむきな姿勢が素敵だなと思っておりましたので、今作でまたご一緒させて頂けるのが楽しみです。今作では女郎屋の女将という役どころで、私も牛耳る立場の役をやれるようになったんだな、年齢を重ねてきたんだな、と改めて感慨深い気持ちです。りつのさっぱりとした性格や、それでいて可愛らしいところもある人柄を伝えられるように演じたいと思います。そして、浅草は私が生まれ育った街です。昔ながらの文化もあり、最近は再び活気付いている様子もあり、とても楽しい街です。このようなご縁をいただき、嬉しく思います」

山村紅葉は横浜流星と対面し「『実物もカッコイイんですねぇ!!』と言ってしまいました」

○愛希れいか

「(出演オファーを受けて)先ずは、とても嬉しかったです!!! 『大奥』で出会った、大好きな森下さんと大原さんとまたすぐにご一緒できることも本当に嬉しく、やはり“大河ドラマ”ということで身の引き締まる思いでした。横浜さんは、何事にもとてもストイックに取り組まれていて、大変な撮影も、横浜さん自身が1番大変なはずなのに、明るくみんなを引っ張って下さっている姿が蔦重と重なりました。冒頭の火事のシーンを撮影した際、横浜さんは重い荷物を背負って実際に火の中を走り……水を被り……それはそれは大変な撮影だったのですが、子役達にも怖くないように気をつかっている場面をみて、本当に優しい方なんだなと思いましたし、私達の先頭を走るその背中が、本当に逞しく、私には重い荷物が、この大河ドラマの色んなものを背負っているように見えて、その重さに負けることなく、しっかりと前へ前へ進んでいく姿がとても印象的です。その時に、『べらぼう』は素晴らしい作品になるんだろうなと誠に勝手ながら……確信しています。

 朝顔を演じるにあたり、“優しさ”についてたくさん考えました。見返りを求めず、誰にでも平等に、思いやりをもち、心から人の幸せを喜べる…優しい人。ろうそくの火のような…キラキラ輝いてはいないけど、彼女をみると、あたたかく、心が穏やかになる…そんな人だと思います。なかなか難しいです。とにかく、蔦重や花の井に、優しさとあたたかさ愛情を感じてもらえたら…と思い演じています。苦しい中でも明るく、笑顔を忘れずにいる朝顔に私自身演じていても、とても勇気をもらったので是非その姿に注目してほしいです。福井県出身の私としては、こうして福井にゆかりのある大河ドラマに出演できることはとても嬉しく光栄です! 石川九楊さんの題字も力強く軽快さもあり素敵ですよね!福井の皆様には是非、毎週見て頂きたいです!!!」

○木村了

「演出の大原さんとは『麒麟がくる』の時にご一緒させて頂き、大奥の演出では予想もしなかった方法に雷に打たれる様な感覚になったのを強く覚えています。なので、今回お話を頂いた時は、またあの感覚を味わう事が出来る! と思ったと同時に、また役に没頭する事が出来ると二重に嬉しく思いました。視聴される方々にも、作品に没頭して頂ける様に精進していきたいと思います。横浜流星さんがどの様に蔦重を演じられるのか、今から大変ワクワクしてます。共演は初めてではないのですが、じっくりと演技をした事がないので、横浜さん演ずる蔦重から放たれる物をしっかり受け止めて進んで行きたいと思います。また、相棒である平賀源内を演じられる安田顕さんとの共演も大変楽しみです。演じるに当たって、図書館などに行って、様々な文献を読み漁りました。その全てが古い文献なので書体も古く読解に時間が掛かりました。

 色々調べた結果、平秩東作は何者なのか分からないと言うのが僕の答えでした。共通する事は、煙草屋であり山師であり、狂歌師であり、識者であった事。それに加えて、ある方は、お金に執着する様な人だった説を唱え、ある方は、温厚で常に人に慕われていた反面、隠密だったという説を唱えていました。大原さんとその事について話した時、本作の脚本家である森下佳子さんがどの様な平秩東作像を書き上げてくるかで決める事になりました。どこか憎めない、平賀源内の隣にいて遜色のない人間が生まれたら良いなというのが今の気持ちです。蔦重は本気で吉原の事を考え続けた結果、江戸時代のエンターテイナーになったのだろうと考えています。芯にあるのは吉原への思いなんじゃないでしょうか。新宿という街は、昔住んでた事があるので様々な思い出がありますが、僕が初めて出演した映画のロケ地が新宿の歌舞伎町だったので思い出深い場所です」

○山村紅葉

「『べらぼう』出演のお話をいただいた時は『嬉しい!! これでジグソーパズルの最後の1ピースをゲット!!』と飛び上がって喜びました。『ジグソーパズル』というのは、私が人生でやりたいこと。断崖絶壁コンプリートし、バラエティーも情報・クイズ番組・映画、そして朝ドラ! 出演も叶いました。残りの1ピースが『大河出演』でした。しかも、世界地図のジグソーパズルだとすると『日本』という最も大事な1ピースだったので、大変嬉しく、全力で『おしげ』を演じさせていただきます。

 横浜流星さんに、顔合わせで初めてお会いして思わず『実物もカッコイイんですねぇ!!』と言ってしまいました。映画やテレビでみていた通りのという意味ですが、失礼だったかなと思う間もなく『ありがとうございます。嬉しいです』と爽やかな笑顔で答えてくださいました。撮影中も私が遠くから走ってきて声をかけるタイミングを自主練していたら、参加して、きっかけ台詞の仕草を遠くから見えやすくしてくださったり、お芝居への情熱もかっこいいです。福原遥さんは、とにかく可愛いです。私は彼女のお目付け役なので厳しく接しなければならないのですが、深刻になりがちなシーンもちょっとコミカルな要素を加えて演じられるので、私は青筋立てて怒っているシーンでもカットがかかった途端に大爆笑!! なんてことも。今後の撮影がますます楽しみです」

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