待望の最新話掲載『HUNTER×HUNTER』 未回収の伏線だらけ、押さえておきたいポイントは?

『週刊少年ジャンプ』(集英社)の連載作品の中でも屈指の人気を誇る漫画『HUNTER×HUNTER』(作:冨樫義博)の最新話の掲載がついに発表された。10月7日に発売される週刊少年ジャンプ2024年45号より再開が予定されており、約1年9か月ぶりの掲載にネット上ではファンの喜びの声が多くあがっている。

『HUNTER×HUNTER』38巻【画像:(C)P1998-2024】
『HUNTER×HUNTER』38巻【画像:(C)P1998-2024】

未登場人物や五大厄災など伏線は盛りだくさん

『週刊少年ジャンプ』(集英社)の連載作品の中でも屈指の人気を誇る漫画『HUNTER×HUNTER』(作:冨樫義博)の最新話の掲載がついに発表された。10月7日に発売される週刊少年ジャンプ2024年45号より再開が予定されており、約1年9か月ぶりの掲載にネット上ではファンの喜びの声が多くあがっている。

(※以下、作品の内容に関するネタバレを含みます)

 同作は現在「暗黒大陸編」の最中で、新大陸に向けて海を渡る巨大船ブラックホエール号のなかでさまざまな戦いが繰り広げられている。ひとつは巨大国家・カキン帝国の王位継承権を巡って実の兄弟姉妹が殺し合いの戦いをおこなう「王位継承戦」だ。この戦いには主人公級の人気キャラであるクラピカとその仲間のセンリツ、ハンゾーなど懐かしいメンバーも登場している。

 また同作のライバルキャラとして人気のヒソカが、クロロ率いる幻影旅団を標的にした狩りを開始したことから、ヒソカVS幻影旅団の戦いも同時進行で描かれはじめた。このように主役級のキャラが入り乱れたバトルが同時多発的に展開されている同作で、これまでに描かれた伏線がどのように回収されていくのだろうか。連載再開の前に、特にファンから注目されている伏線について振り返ろう。

 まず確実に重要人物であるにも関わらず、詳細が描かれていない人物の謎だ。たとえば作中で存在が明かされていながら、一切の動向が謎に包まれている“ジャイロ”だ。ジャイロは「キメラ=アント編」にあたる原作203話と204話で、彼の過酷な生きざまやキメラ=アントに捕食され生まれ変わったことなどが語られている。

 その後目立った動きはないものの、ジャイロが「世界に悪をばらまきたい」という危険な思想を持ち合わせていることが明かされているのだ。これらの情報や2話を使って彼の過去・現在が説明されていることから、今後の展開で主人公ゴン=フリークスに敵対する重要人物になるとも考察されており、読者の間で「ラスボスなのでは?」とささやかれている。

 また未登場の人物として“ドン=フリークス”の存在も大きな伏線といえるだろう。ドンは暗黒大陸を旅したとされる人物で「新大陸紀行」の著者であることが明かされている。ゴンの父・ジンの情報では、「東版」を300年前に出版し、いまだに探検を続けて「西版」を執筆中の可能性があるとのこと。

 ドンが現在生きていたら300歳以上ということだが、過酷な環境といわれる暗黒大陸でなぜそこまで長生きしているのか、謎は深まるばかりである。さらに「フリークス」という姓からゴンやジンの血縁者であることも考えられ、彼らとの関係が明かされるかも気になるところだ。

「暗黒大陸編」に関してはドンだけではなく、さまざまな伏線が張り巡らされている。たとえばハンターの精鋭「十二支ん」の元一員であるパリストンが所有する5000体のキメラだ。パリストンは異常な狡猾さからジンに危険視され、暗黒大陸探検隊のNo.2を退いているものの、この5000隊のキメラ=アントの繭はパリストンが所有しているままだ。パリストンがこのキメラを利用して何かを企んでいるのか、今後の動向からも目が離せない。

 そのほか、今後重要になりそうな伏線として「五大厄災」も忘れられない。五大厄災は暗黒大陸に出向いて帰還した者が持ち帰った「人類滅亡レベルの5つの呪い」だ。たとえばハンター教会の亡きネテロ会長の息子・ビヨンドが過去に持ち帰った五大厄災のひとつ“ゾバエ病”の患者は、意思疎通ができず常に苦しそうな状態で政府施設で隔離されている。この患者は人間が食べるような食事は50年間一切取らず、自らの腕から栄養を吸収するようにして自給自足生活を送っているというのだ。

 また、ゴンの親友であるキルアの妹・アルカに寄生する“ナニカ”は、“ガス生命体アイ”ではないかと考えられている。なんでも願いをかなえる代わりに残酷な見返りを求める危険な能力から、ゾルディック家で幽閉されていたほどなのだ。いずれも、今後本編や登場人物にどのように絡んでくるのか気になるところ。読者の間では「五大厄災のページをみたときのワクワク感は異常だった」「どこまでも気になる」など注目されている伏線である。

 このように『HUNTER×HUNTER』ではまだほとんど語られていないものの、存在感の強い伏線がいくつも描かれている。もしかしたらジャイロやパリストンが持ち込んだ5000体のキメラは、ブラックホエール号の中に潜んでいる可能性もあり得るだろう。これらの伏線が現在繰り広げられている戦いにどのような影響を与えていくのか、とても楽しみだ。

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