話題のホテル「オータニ」と「ショーヘイ」 距離は1km圏内…名前の由来、社長が明かした真相
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平の活躍が止まらない。今月19日には大リーグ史上初となる50本塁打と50盗塁の「50-50」を達成、その後も記録を伸ばし続け、25日時点で53本塁打、55盗塁としている。
運営会社は今年で創業100年を迎える老舗企業
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平の活躍が止まらない。今月19日には大リーグ史上初となる50本塁打と50盗塁の「50-50」を達成、その後も記録を伸ばし続け、25日時点で53本塁打、55盗塁としている。
自身初の地区優勝、ワールドシリーズ制覇に向け躍進を続ける大谷だが、その活躍ぶりを背景に、東京のとあるホテルがひそかに注目を集めている。1964年、東京五輪の年に開業したホテル「ニューオータニ」(千代田区)は有名だが、なんとそこからおよそ1キロの場所に、ホテル「ニューショーヘイ」(新宿区四谷)が存在しているのだ。偶然の一致とは思えない2つのホテルだが、両者に関係はあるのか。そして大谷との関連は……。「ニューショーヘイ」の運営会社、株式会社祥平館の斉藤源也社長に詳しい話を聞いた。
「50-50」の偉業達成翌日の20日、大谷の活躍を受け2つのホテルの名前がネット上で話題に。「すげーww」「ショーヘイってなに由来笑」「このような遊び心のある経営者好きだな」「どっちが先に建ったんだろう?」など、ホテル名に関する疑問や面白がる声が相次いでいる。
話題のホテル「ニューショーヘイ」があるのは、東京メトロ四ツ谷駅から徒歩2分、新宿通りから入った「しんみち通り」沿いの一角だ。周辺には飲食店が立ち並び、同ホテルの1階にも居酒屋が入居している。エレベーターを使ってフロントのある2階へ上がると、ウッド調のラウンジがお出迎え。飲料やトースターなどが並ぶ、落ち着いた空間が広がっていた。
ホテル「ニューショーヘイ」を運営する祥平館は、今年で創業100年を迎える老舗企業。ホテル運営のほか、コンビニやカフェのフランチャイズ運営、不動産事業などを手掛けている。ホテルの名前は、創業者の斉藤市平社長が軍本(軍事関連の書物)の出版社を興した際、当時の日本兵をサポートしたいという意味を込めて社名を「尚兵(しょうへい)館」にしたことが由来になっているという。これまで一族経営を続けており、その後、時代の流れとともに現在の「祥平館」に社名変更。社名を冠したホテル「ニューショーヘイ」が誕生した。
現社長の斉藤源也さんは「もともと同じ四谷の別の場所でホテルを運営していたのですが、約30年前に現在の場所に移転しました。ホテルニューオータニさんや大谷選手との関係はありません」と名前にまつわる真相を明かしつつ、今回の反響について「うれしく思います」と顔をほころばせる。
大谷の連日の活躍には「うそみたいな活躍をされていますよね。本当に人間なの? という感じ」と目を丸くした斉藤社長。社員からも「(大谷の活躍は)ありがたい。ホテル内にもっと大谷グッズを置いておけばよかった」という声が上がっており、今後は客室に大谷が愛用していることでも有名な高級寝具・西川社製のマットレス導入や、大谷の活躍に合わせた割引なども検討しているという。
オフィス街に近い同ホテルでは、客層のほとんどはサラリーマンがだというが、「インバウンドの方も2割ほどいらっしゃっています。また、土日になると周辺で開催されるライブを見に行かれる方も多く来られます」と斉藤社長。ここ最近は連日満室の状況が続いているといい「これからも大谷選手の活躍で、よりお客さんが集まれば」と期待を込めた。