世界が注目する若手映画監督・内山拓也監督の商業長編デビュー作『若き見知らぬ者たち』（10月11日公開）の完成披露上映舞台あいさつが25日、都内で行われ、磯村勇斗、岸井ゆきの、福山翔大、染谷将太、霧島れいか、滝藤賢一、豊原功補といった出演者陣と内山監督が登壇。主演の磯村が共演者に“愛の告白”をしたことを明かした。

　内山監督は、映画『佐々木、イン、マイマイン』（20年公開）で、若者から圧倒的な支持を得て、各界の著名人からも絶賛され、新人賞を総なめに。今作は、監督が身近な見聞にインスパイアされた自身のオリジナル脚本による、今を生きるすべての人たちに送る物語で、1人の青年が、自分の中にある“最後の砦”と向き合う生き様がこれでもかと苛烈に描かれる。

　一家を養うためにヤングケアラーとなり人生を捧げざるを得なくなった主人公・風間彩人を演じた磯村は、オファーを振り返り「まずは内山監督の作家性にひかれました。脚本を読んで、実際にお会いしていろいろお話をした。その時、彼の話している内容、思いというものが彼の内側には、何か叫びたいものがあると感じた。その声を彩人という役、フィルターを通して表現したい思い、それで絶対に参加しようと思いました」とコメント。役柄については、「自分の置かれている環境、呼吸することが一生懸命、それだけ精一杯という役柄なので、作り上げていく上でも大変でした」と語った。

　彩人の親友役で出演した染谷は、磯村と今作が初共演となり、「初めましてという気がしなくて、あれ？　知っていたよね？　となった。彩人がそこにいたので、自然とお芝居に入れました」と称賛。磯村も染谷との初共演について、「染谷くんにも現場で言ったのですが、僕はずっと好きなので、デビューする前から僕は映画で見てきていた。すてきな役者さんがいるんだと、愛の告白をしたのが、いい方向にいったのかなと思っています」と照れ笑いを浮かべながら明かした。