大泉洋、憧れの宮藤官九郎作品出演 主演務め「ものすごい早さでオファーが来てびっくり」
俳優の大泉洋が20日、都内のテレビ朝日本社で行われた、ドラマ『終りに見た街』(21日、午後9時放送)の制作発表記者会見に出席。試写会と会見に参加した大学生と大学院生を前に、本作にまつわるエピソードを披露した。
テレビ朝日開局65周年記念ドラマ『終りに見た街』
俳優の大泉洋が20日、都内のテレビ朝日本社で行われた、ドラマ『終りに見た街』(21日、午後9時放送)の制作発表記者会見に出席。試写会と会見に参加した大学生と大学院生を前に、本作にまつわるエピソードを披露した。
戦時下に置かれた家族を描く山田太一の珠玉のホームドラマを約20年ぶり、3度目のドラマ化が実現。テレビ朝日開局65周年記念ドラマとして放送され、大泉と宮藤官九郎のタッグで令和版にリブートする。
大泉は、宮藤官九郎が脚本を務める作品は初主演で、テレビ朝日ドラマでも初主演となる。今作で演じる田宮太一は、テレビドラマの台本を執筆する脚本家で、プロデューサーから「終戦80年記念スペシャルドラマ」の脚本を無茶振りされ、ある日突然、家族ともども太平洋戦争まっただ中の昭和19年6月の世界にタイムスリップしてしまう。
学生たちの大きな拍手に迎えられた大泉は、宮藤との初タッグについて「なんとなく縁がなかった。やっぱり、宮藤さんは北海道から出てきたチームナックスなんて、あまりよく思ってなかったんじゃないですか」と本音をポロリ。「宮藤さんの脚本でチームナックスをイジられていたのは知っていました。『チームナックスのチケットが取れて泣いて喜んだ!』というせりふがあったらしくて、馬鹿にされているなと思っていました」とジョークを飛ばした。
クドカン作品の印象を聞かれると、「宮藤さんの作品や舞台は憧れのように見ていましたので、いつか出られたらいいなと思っていましたけど、馬鹿にされているから出られないと思っていました」と自虐的に回答。今作のオファーを振り返り、「フラットでなんとも楽しい方で、会話の言葉のチョイスもおもしろい。セールストークで『宮藤さんの作品に出させてください』と言っていたら、ものすごい早さでオファーが来てびっくりしました」と笑った。
本作の脚本については、「戦争というテーマを扱うので、相当な覚悟がいる。大変な撮影期間になると覚悟していた。脚本を読ませていただいて、実に見事なバランス感覚で、戦争がテーマですが、僕も含めて戦争を知らない世代が多くなっている今、戦争を伝えなくちゃいけないし、ただただ辛くて重たいだけでは見てもらえない」と言及。「そこは宮藤さんの力で笑いも入るし、おもしろい設定もありつつ、宮藤さんの作品はどこか現代の社会を反映していたり、風刺していたり、社会を斬っている所がある気がする」と話し、「今回の作品も戦争の酷さを伝えるというより、戦争を受け入れていってしまう人間の怖さが描かれている。今、現在も世界では戦争が起きている中で、考えさせられると思いました」と感想を述べた。