俳優の見上愛が15日、NHK大河ドラマ『光る君へ』（日曜午後8時）の第35回で演じた中宮・彰子に込めた思いを、同ドラマの公式ホームページの企画「君かたり」で紹介した。「君かたり」は注目シーンなどを撮り終えたキャストが現場で撮影シーンや演じる人物への思いを語る企画。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　第35回では、まひろ（吉高由里子）との距離がこれまでになく近く感じられた。

「まずは自分の大好きな帝のお心をつかむ物語を書いているということが一つと、そういう帝に対して、臆することなく自分の意見を自分の言葉でお話しすることができるというところに多分、ほかの今までの女房さんとは違うものを感じていると思います。彰子のことをちゃんと見ているよっていうことを、まひろが一生懸命に伝えてくれるシーンがあって、そこでやっぱり、ほかの女房さんは『不思議な子』『おとなしい』と彰子のことを見ていたのかもしれないけど、まひろだけは違う見方をしてくれていたんだな、というふうに彰子自身も感じていたんだと思います」

　まひろに心の内を指摘されるシーンにも言及した。

「こんなにも自分のことを見てくれている人がいたんだということに結構、衝撃も受けたし、うれしかったし、『帝への気持ちを言葉にしなさい』みたいなことを言われるんですけど、それを言われたときは、今まで誰もそんなことを言ってくれなかったから『私、言葉にしてもいいんだ』と、少し解放じゃないですけど、何か今まで絡まっていた糸みたいなものがほどけていく感覚がありました。

『帝への思いを伝えたらどうですか』というシーンの中で『帝への思いだけじゃなくて、お父さん（道長）のこともあなたすごく見ているよね』ということをまひろは言ってくれて、それもすごくうれしくて。お父さんの政治のやり方とかいろんな思惑とか娘の思いとか、そういうのを彰子は分かっていないと、皆が思っていたと思うけど、実は彰子は全部分かった上で口をつぐんでいるっていうのを、まひろだけは見ていてくれたというのを伝えてくれていたので、すごく大事なシーンだったし、ここからも彰子自身も、まひろとかお父さんとの関係性もここから変わっていくきっかけになるんじゃないかなと思いました」