俳優の長澤まさみが13日、都内で行われた映画『スオミの話をしよう』の初日舞台あいさつに登壇した。初日を迎えた心境などを語った。

　同作は、三谷幸喜が脚本・監督を務めるミステリー・コメディ。大富豪の妻・スオミが行方不明となり、大豪邸に集結したスオミを愛した一癖も二癖もある5人の男たち。しかし、彼らが語るスオミ（長澤）は見た目も性格も、まるで別人。スオミとは一体、何者なのか……、というストーリーが展開される。

　13日に公開されるや、全国372館で公開され、15時までの動員と土日の座席予約数を考慮すると、興行収入30億円を狙えるヒットスタートで発進したという。

　三谷幸喜からの挑戦状のような役を演じ終え、出来上がりを見た長澤は「いや～、なかなか冷静に見れていない。映画館にまた見に行かないとな、と思った。でも、今やれることはやったかな、と思っています」と充実感を口に。「スオミに対して、まだまだ可能性を見いだせる、すごく楽しい、面白い役を演じさせてもらった」と感謝した。

　それを聞いて三谷監督は「たくさんの引き出しをもっている方だから、まだ8つくらい残っているのでは。僕が気づいた引き出しは全部開けた。もうちょっと奥にもありそう。秘密の隠し扉みたいな」と述べた。
　
　三谷監督はまた、自己紹介の際に「今回脚本と、監督と、BGMのピアニカを担当させて頂きました」と挨拶。俳優陣が疑いの眼差しを向ける中、「本当なんですよ。僕、ピアニカやったんですよ」と訴えた。

　さらに、今作を見たという芸能人たちの名を挙げて「中居正広、見てくださって、すごい感想を言ってくださった。その中で印象に残ったのが『監督、この作品、手に汗握らないですね』と。イヤなこと言うな、と思ったんですけど、たしかにそう」と認め、「一応ミステリーということになってますけど、僕の作品だから、スオミは行方不明にはなるんですけど、そんな（悲惨な）結末をたどるわけがない」と自ら評した。

　同舞台あいさつには、西島秀俊、松坂桃李、瀬戸康史、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎、戸塚純貴、宮澤エマも出席。司会は伊藤利尋アナウンサーが務めた。