お笑いタレントのゆりやんレトリィバァ、唐田えりか、剛力彩芽の3人が12日、東京・後楽園ホールで行われたNetflixシリーズ『極悪女王』（9月19日世界配信）の配信記念イベントに出席した。切磋琢磨した3人は仲むつまじい様子を見せた。

　リングに立ってマイクを手にしたゆりやんは、来場して客席に座る本物のダンプ松本と向き合い、「1980年代の女子プロレスラーの全女の皆さんがどれだけ強くて、どれだけカッコよかったか（肌身に感じた）」とコメント。

　続けて「ダンプさんの役をさせて頂いて、日本中から嫌われて、どれだけ誹謗中傷を受けてもダンプ松本として24時間生きて、何があってもダンプさんを貫かれている姿を、本当に尊敬します。そして、試合のシーンとかでも、ダンプさんが攻撃するシーンで『（長与）千種』『千種』の中で、『ダンプ帰れ、帰れ』と言われて、どれだけ千種さんをやっつけて、日本中の皆さんから『千種がんばれ』『ダンプひどい』となっていて……。その撮影のシーンが終わったときには、私も自然と手が震えていて、涙がなぜか止まらないときもあった。『ダンプさんもこういう気持ちだったのかな？』と、その当時のダンプの気持ちには及ばないかもしれないけど、すごい覚悟だったんだなと体験したのを覚えています」と熱弁。間近で聞いていた唐田は目をぬぐった。

　さらにゆりやんは、白石和彌総監督や撮影スタッフへの感謝を伝え、リング上にたたずむ剛力と唐田を見つめて「本当に……今では、ディズニーランドに行ったりする仲です」と嘘とも真とも分からぬ発言で、会場のボルテージを上げた。

　今回、劇中で丸刈りになる覚悟を見せた唐田は、撮影を振り返って「皆仲がよくて、部活みたいだった。完全にプロレス部でした（笑）」と述懐。ゆりやんのことを「レトリィと呼んでいる」と明かし、劇中で演じた長与千種とダンプ松本がデビュー当時に劣等生だったことにからめて「レトリィと私が、皆よりちょっと運動が苦手ということで、けっこう『2人でがんばらなきゃ』みたいなところがあった。ドキュメンタリーみたいでした」とニッコリ。さらに「この作品に出会えてなかったら『自分ってどうなってたんだろうな』と思うくらい大きな作品になりました。仲間と出会えて幸せ」と目をうるませた。

　同イベントには、白石和彌総監督なども出席。ゆりやん軍団と唐田・剛力軍団に分かれて、長与千種プロデュースの「ネトフリ極悪プロレス スペシャルマッチ」などが展開された。

　同作は、80年代にカリスマ的人気で女子プロレス旋風を巻き起こした悪役女子プロレスラー・ダンプ松本（ゆりやん）の知られざる物語を描く半自伝ドラマ。企画・脚本・プロデュースは鈴木おさむが務めた。