本田真凜、宇野昌磨との共演で実感「引っ張ってくれるおかげでコンマ1秒まで息が合う」

今年1月、プロに転向したフィギュアスケーターの本田真凜が、7日と8日に開催のアイスショー『ワンピース・オン・アイス~エピソード・オブ・アラバスタ~』(千葉・船橋市 ララアリーナ東京ベイ)に出演する。『ONE PIECE』アラバスタ編のストーリーをショー化して昨年に続いての再演で、本田は宇野昌磨、織田信成、無良崇人、妹の本田望結らトップスケーターと共演し、アラバスタ王国の王女ビビを演じる。ENCOUNTは本番を前に本田をインタビュー。ショーへの意気込み、共演者についての発見、プロとしての思いなどを聞いた。

アラバスタ王国の王女ビビを演じる本田真凜【写真:北野翔也】
アラバスタ王国の王女ビビを演じる本田真凜【写真:北野翔也】

『ワンピース・オン・アイス』に王女・ビビ役で出演 宇野は主人公・ルフィ役

 今年1月、プロに転向したフィギュアスケーターの本田真凜が、7日と8日に開催のアイスショー『ワンピース・オン・アイス~エピソード・オブ・アラバスタ~』(千葉・船橋市 ララアリーナ東京ベイ)に出演する。『ONE PIECE』アラバスタ編のストーリーをショー化して昨年に続いての再演で、本田は宇野昌磨、織田信成、無良崇人、妹の本田望結らトップスケーターと共演し、アラバスタ王国の王女ビビを演じる。ENCOUNTは本番を前に本田をインタビュー。ショーへの意気込み、共演者についての発見、プロとしての思いなどを聞いた。(取材・文=大宮高史)

――『ワンピース・オン・アイス~エピソード・オブ・アラバスタ~』は、昨年に続いての上演です。

「(昨年は)スケーター皆が初めての挑戦で、初めてづくしの中で120%のエネルギーを出していきました。本番が近づくにつれて、キャラクターの再現度がリアルになってきたことにびっくりしました。競技会で一緒に滑ってきて顔見知りなのに、スケーティングだけでは分からない個性をそれぞれが出していました。今回、また同じメンバーで演じられることがうれしかったですし、さらに良いものを見せるべく、振り付けの宮本賢二先生と密に相談して、ダンスの質を上げています」

――ビビのイメージは。

「いろんな感情を持ったキャラクターで、特に王女としての責任感の強さを魅力に感じました。仲間思いで、国民を救いたいっていう気持ちも強いところを見習って、『自分がビビだったらどうするか』を繰り返し想像していました」

――本田さんご自身と、ビビに似ていると思うところはありますか。

「面倒見が良いところでしょうか。妹たちの世話をしたり、身近にいる人が喜んでいる顔を見るのが好きです」

――前回の公演ではどのように役作りに挑みましたか。

「ナミ役で一緒に出演している妹の望結に大いに助けられました。望結がお芝居とスケートを幼い頃から両立して頑張っていた姿は知っていましたが、間近で演技を見ると圧倒されました。リハーサルの時からナミが泣いているシーンで本当に涙を流したり、望結にとっては当たり前のことでも、私たちには『なぜ、そんなことができるの』と驚きばかりです。3階席まで届く表情の作り方、感情の届け方など。何でも聞いていきました」

2024年1月に競技を引退してプロ転向を発表した【写真:北野翔也】
2024年1月に競技を引退してプロ転向を発表した【写真:北野翔也】

引退後の活動は「発見ばかり」

――キャラクターを演じるにあたって、一番大切にしていることは。

「感情の切り替えです。マンガではコマですぐ表情が分かって、怒りも悲しみもすぐに顔で伝わります。ビビはほぼ出ずっぱりで、キャラクターほぼ全員と接点があり、いろんな表情があるので、『ビビの感情を出し切らないと』と思って、顔だけでなく体を大きく使って氷上から遠くの客席にもビビの感情を伝えたいです」

――ルフィ役の宇野昌磨さんの印象は。

「マンガのビジュアルの再現度がものすごく高くて、対峙する私も安心してビビの演技に入り込めます。初演からビビとルフィでペアのように踊るシーンがあって、宇野さんが主人公として引っ張ってくれるおかげで、コンマ1秒まで息のあった演技ができました」

――「キャラクターの再現度がすごい」とのことですが、他に印象的だった方は。

「まず、クロコダイル役の無良崇人さんです。衣装を着ていないリハーサルの時から悪そうなオーラが出ています。それからMr2・ボン・クレーの本郷理華さん。プライベートでもボン・クレーのように茶目っ気があって、一緒にいて楽しかったです」

――かつては競技会で切磋琢磨してきたスケーターたちとの共演ですね。

「フィギュアスケートでは、直接対戦することがないので誰かがライバルというよりは、自分が一番のライバルでしたし、個人競技なのでチームで同じ目標に向かうことも少なかったですね。ただ、皆が幼い時から一緒に頑張ってきた仲間同士で、普段から仲が良いんです。その分、このショーでワンチームになってお客さんに楽しんでいただけることができる。一つひとつパフォーマンスの課題を乗り越えていった。そのこと自体が、新しい挑戦になりました」

――今年1月に競技からの引退を表明し、プロに転向。スケートだけでなく、さまざまなジャンルで活動するようになりました。

「フジテレビの『すぽると!』でアスリートの取材を多くさせていただいています。スケート一筋だったので、スポーツにまつわるお仕事ですが、発見ばかりです。スポーツ全般についても、もっと勉強して詳しくなりたいと思っています。そうすることで、インタビューする選手の気持ちをもっと深い次元から聞いて、伝えていきたいです」

――スケートに向き合う気持ちに変化はありましたか。

「現役時代と大きく環境が変わった意識はなくて、スケートが好きでリンクの上で良いパフォーマンスを見せたい気持ちは持ち続けています。『ワンピース・オン・アイス』も、120%のパフォーマンスお見せできた去年以上のショーをお見せできる自信はあります。今回はきただにひろしさんの生歌唱もあって、スケートと歌、マンガが融合した総合エンタメとしてブラッシュアップしています。ぜひ、その辺りも楽しみに会場にいらして下さるとうれしいです」

□本田真凜(ほんだ・まりん)2001年8月21日、京都府生まれ。明治大卒。2歳からスケートを始め、16年3月に世界ジュニア選手権優勝。同年6月には、アジアンオープントロフィー2016で優勝。今年1月、競技を引退してプロ転向を発表。妹はフィギュアスケーターで俳優の本田望結と本田紗来。163センチ。

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