尾上松也&瀧内公美が“駆け落ちカップル” 舞台『夫婦パラダイス』が開幕へ「濃密な6人芝居です」
俳優の尾上松也と瀧内公美が出演する、シス・カンパニー新作公演『夫婦(めおと)パラダイス~街の灯(ひ)はそこに~』が6日、新宿・紀伊國屋ホールにて開幕する。開幕を前に、尾上と瀧内のメッセージが到着した。
東京公演終了後は、愛知、大阪へと巡演
俳優の尾上松也と瀧内公美が出演する、シス・カンパニー新作公演『夫婦(めおと)パラダイス~街の灯(ひ)はそこに~』が6日、新宿・紀伊國屋ホールにて開幕する。開幕を前に、尾上と瀧内のメッセージが到着した。
本作は、劇作家:北村想氏が、日本文学へのリスペクトを込め、オリジナル戯曲を創作する「日本文学シアター」シリーズの第7弾。このシリーズでは、これまで太宰治、夏目漱石、長谷川伸、能「黒塚」、江戸川乱歩、坂口安吾に向き合い、さまざまな日本文学の世界に予測不能で斬新な発想を加えた新作を発表。大きな注目を集めてきたが、今回そのオマージュを捧げるレジェンドは「オダサク」の愛称で親しまれた昭和の人気作家「織田作之助」。本作のモチーフである代表作『夫婦善哉』をはじめ、関西弁特有のテンポで人情の機微を描き出し、今でも高い人気を誇る作家だ。
今回の『夫婦パラダイス』。まずは『夫婦善哉』の主人公2人と思しき駆け落ちカップル・柳吉(尾上)とお蝶(瀧内公美)が登場するところから、夢か現(うつつ)か幻か…予測不能な“大人のおとぎ話”が始まる。
織田作之助の人気作『夫婦善哉』の主人公柳吉とお蝶をモチーフにしながらも、時空も理屈も軽々と超越した予測不能な物語が展開。そんな北村想氏の劇世界を知り尽くした演出:寺十吾氏と尾上、瀧内、鈴木浩介、福地桃子、高田聖子、段田安則の出演者が、観客を演劇ならではの別世界へいざなう。東京公演終了後は、愛知、大阪へと巡演していく。
開幕を前に、ワケアリの駆け落ちカップルを演じる尾上と瀧内のメッセージが到着した。
○尾上松也
「『夫婦パラダイス』は、織田作之助の『夫婦善哉』のキャラクターを用いた全く別のお話で、もっとファンタジックで謎と矛盾に満ちた物語です。『夢かうつつか…』というホンワカした空気感の中に、笑える面白い要素もたくさんありまして、とても不思議な世界観なんです。それをどう理解して表現していくか、稽古場で演出の寺十さんや共演の皆さんとご一緒に読み解いていく作業がとても楽しくて楽しくて……。実は、一番緊張していたのは関西弁だったのですが、関西人の段田さん、(高田)聖子さんのお稽古を見ていて、とても勇気をいただいたんです。お二人のなんだかわからないくらい(笑)の勢いと思い切りの良さに、『よし、もう気にしないでいっか~!』と。このお二人と、瀧内さん、浩介さん、福地さんとの濃密な6人芝居です。お客様も、いつの間にか夢うつつのような、ふわふわ浮遊するような不思議な感覚の中で、僕たち6人と一緒に妄想しながら、この物語を膨らませていただけたらな、と思っています」
○瀧内公美
「今回の『柳吉と蝶子』は、モチーフとなっている小説『夫婦善哉』の二人とは少し違っています。何よりも柳吉さんが小説のどうしようもないダメ男とは違って、夢をもっている人。松也さんが演じられると何でも許せてしまう愛らしさがおありで、明るく見守り寄り添いながら、愛らしく希望がある2人になれるような気がしています。北村想さんの脚本は、哲学的で難解な言葉もありますが、登場人物一人ひとりが愛おしくなるほど、素敵で美しい台詞ばかりです。そこに、どこか煙に巻いたような悪戯っぽさやおかしみもあって面白いんですよね。今回、その美しい台詞を声に出して言える幸せを感じながら、その言葉をしっかりとお客様に届けなければ、、、という思いでおります。また、ご一緒する皆さんは百戦錬磨の方々。稽古場では、憧れと嬉しさが入り交じり、一生懸命手綱を手繰り寄せながらも笑いが絶えないお稽古時間を過ごさせてもらいました。魅力的な皆さんとお届けする『夫婦パラダイス』。ぜひ劇場でお待ちしております!」