吉沢亮、主演映画で手話「伝えることは大事だと感じてもらえたら」 ろう者の俳優と共演
俳優の吉沢亮が5日、都内で行われた映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(20日全国公開)の完成披露上映会に登壇。ろう者で俳優の忍足亜希子、メガホンをとった呉美保監督と本作の見どころを語った。
耳のきこえない親の元で育った主人公・五十嵐大を演じる
俳優の吉沢亮が5日、都内で行われた映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(20日全国公開)の完成披露上映会に登壇。ろう者で俳優の忍足亜希子、メガホンをとった呉美保監督と本作の見どころを語った。
本作は、作家・五十嵐大氏の自伝的エッセイ『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』を映画化したもの。耳がきこえない、またはきこえにくい親を持つ聴音の子ども=コーダ(Children of Deaf Adults)をテーマに、実際に耳のきこえない親の元で育った五十嵐氏の軌跡を描き、吉沢は主人公・五十嵐大、忍足は母である五十嵐明子役を演じた。
主演を務めた吉沢は、作品の歓声を受け「ようやく見ていただける日が来た、みなさまがこの作品を通して、どんなことを感じていただけるかドキドキしています」とコメント。海外映画祭への出品が決まったことについては、「光栄な限り。見ていただいた方に伝わる普遍的なテーマだと思いました。多くの方に広がってくれたらうれしいです」と話した。
本作のオファーを振り返り、「プロットを読んだ時に五十嵐大さんの人生を描いている中で、特殊な環境ではあると思うのですが、描かれている普遍的なテーマ、家族の関係性、親子の愛情の変化というのも共感できる部分が多かった」と説明。「純粋にすばらしいお話だと思い、ぜひともやらせていただければとなりました」と語った。
忍足との共演については、「本当にあたたかい方。忍足さんの手話だけはすんなり入って来た。すごく何を言っているか分かる。そこに愛情を感じて、あたたかいご両親だと思いました」と言及。忍足も吉沢について、「すばらしい息子で手話も少しずつ習得して感動しました」と手話で伝えた。
吉沢は今作で手話に出会い、「気持ちは伝えないと伝わらない。すべてを伝えてくれる言語は愛にあふれていて、すばらしい世界だと思いました」とコメント。「この作品を見て、伝えることは大事だと感じてもらえたら僕は幸せです」とメッセージを送った。