「ジャニーズ性加害問題当事者の会」元代表の平本淳也氏、個人として被害者支援の活動継続 同会は7日解散

旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の創業者・故ジャニー喜多川氏による性被害者らで組織された「ジャニーズ性加害問題当事者の会」は3日、同会を7日に解散すると発表した。昨年9月7日に旧ジャニーズ事務所が性加害を認めて謝罪してから1年が経ち、被害者への救済と補償に関し、「会として求めてきた大部分は達成できた」ことを理由としている。元代表の平本淳也氏はENCOUNTの取材に、個人として被害者支援の活動継続を宣言した。

平本淳也氏【写真:ENCOUNT編集部】
平本淳也氏【写真:ENCOUNT編集部】

解散理由は「会として求めてきた大部分は達成できたかと認識」

 旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の創業者・故ジャニー喜多川氏による性被害者らで組織された「ジャニーズ性加害問題当事者の会」は3日、同会を7日に解散すると発表した。昨年9月7日に旧ジャニーズ事務所が性加害を認めて謝罪してから1年が経ち、被害者への救済と補償に関し、「会として求めてきた大部分は達成できた」ことを理由としている。元代表の平本淳也氏はENCOUNTの取材に、個人として被害者支援の活動継続を宣言した。

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 会の解散は、元代表の平本氏と副代表の石丸志門氏が連名で発表した。

「この度、ジャニーズ性加害問題当事者の会を解散することをお知らせ申し上げます。昨年(2023年)6月に立ち上げ、7月から本格始動してから約1年2ヶ月という期間ではございますが、会として求めてきた性加害の『認定』と『謝罪』は昨年9月7日に催されたSMILE-UP.の記者会見にて勝ち得ることができました。この記念すべき9月7日をもって当会を解散と致します」

 救済と補償に関する取り組みの進捗状況についても触れた。

「『救済』と『補償』についても同年同月15日から開始され、これまで500人程度が合意に至っている進捗状況を鑑みて、会として求めてきた大部分は達成できたかと認識しております。もっとも新旧のメンバーにおいては未だ補償に至らないケースもいくつかございますが、補償と救済に関しては個人の事情もあるため、それぞれの問題として会としては携わっておりません」

 一方で、補償や救済が受けられず、「対象外」とされている被害者や申告方法に困っている人には引き続き対応する姿勢を見せた。

「随時に対処しておりますがゆえ、今後は団体や組織としてではなく個人の活動として被害者の支援等にあたります。具体的にはこれまで通り、SMILE-UP.社への提言や代弁、代筆をはじめ、申告される方々へのサポート等を行いながら被害者たちからの相談を広く受けて参ります。1年余りという時間は長くも苦しいことが多くございましたが、結果として得られた認定と謝罪、そして補償と救済(未決)に至っては事実として実績を残すことができました。これまでになかったメディアの攻勢が何より大きなバックアップになったことは否めません。ご協力やご支援を頂いた皆様方には深くお礼を申し上げます」

 今後についても、「しかし問題のすべてが片付いた訳ではございません。補償と救済もまだ道半ばです。元スタッフの性加害事件や誹謗中傷等の二次被害など着手した案件の未解決部分は多数残されている現況において、落ち着くことのない生活は恒久的に続くものと覚悟はしておりますので、今後にある新たなる問題提起を含めて、皆様方には引き続いて『ジャニーズ事件』を注視して頂きたく願います。繰り返しますが、私たちにとって忘れることのない大きな足跡を残せた1年余り、皆様とご一緒できたことを光栄に思います。改めてお礼を申し上げます。誠にありがとうございました」としている。

 そして、平本氏は「会のサイトは6月に閉鎖してます。活動も1月の会見が最後です。これまでもこれからも活動は続けて参ります。宜しくお願い申し上げます」とコメントを寄せた。

 元ジャニーズJr.の平本氏は1996年、著書『ジャニーズのすべて』で、ジャニー氏による性加害問題を告発した。昨年3月、英国のBBSが同問題を報じた流れで、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトらもジャニー氏からの性被害を訴える会見を実行。平本氏もあらためてメディアの取材に応じるなどし、同年7月9日、ジャニーズ性加害問題当事者の会を決起し、代表に就任。24年1月31日付で健康状態の悪化を理由に同会代表を辞任していた。

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