初宙乗りに挑戦する中村壱太郎、意外な弱点告白「観覧車がだめ。滞空時間が長い方がだめ」
歌舞伎俳優の片岡愛之助、市川中車、中村壱太郎、舞踊家の藤間勘十郎らが28日、都内で行われた「立飛(たちひ)グループ創立100周年記念事業『立川立飛歌舞伎特別公演』」の制作発表会見に出席した。
愛之助は過去に両国国技館で宙乗り「めちゃくちゃ高かった」
歌舞伎俳優の片岡愛之助、市川中車、中村壱太郎、舞踊家の藤間勘十郎らが28日、都内で行われた「立飛(たちひ)グループ創立100周年記念事業『立川立飛歌舞伎特別公演』」の制作発表会見に出席した。
『立川立飛歌舞伎特別公演』は、11月21日から24日まで東京・立川市の立川ステージガーデンで上演される歌舞伎公演。立川ステージガーデンはJR立川駅北側のグリーンスプリングス内にある多摩地区初の民間運営ライブエンターテイメントホールで、同公演は2023年に同所で初の歌舞伎公演として上演された。2年目となる今回は、『新版 御所五郎蔵(しんばん ごしょのごろうぞう)』『玉藻前立飛錦栄(たまものまえたちひのにしきえ)』の2作品を上演する。
『新版 御所五郎蔵』は歌舞伎の名作者・河竹黙阿弥の『曽我綉侠御所染』を、『木ノ下歌舞伎』を主宰する木ノ下裕一氏が補綴(ほてい)し、勘十郎演出による新たな着想で『新版』としてお披露目する。愛之助が御所五郎蔵と後室百合の方の二役、中車が星影土右衛門、壱太郎が傾城・逢州と時鳥の二役を勤める。
『玉藻前立飛錦栄』は、勘十郎脚本・振付による“立飛”の名を冠する新作舞踊。歌舞伎の“道成寺もの”を意識して作られており、“九尾の狐”伝説をモチーフに、壱太郎が九役を早替りし宙乗りを披露する。愛之助が川村大介義明、 中車が薬王院秀明上人を勤める。
勘十郎は壱太郎の九役早替わりについて、「踊り方も内面も変わらなきゃいけない。でも持っている性根は“狐”という(変わらない部分がある)。どこまで昇華できるのか。道成寺という大役にも挑まれている彼だからできる」と壱太郎に期待した。
また、高所恐怖症という壱太郎は宙乗り初挑戦。「わたくじ、人生で初めて空を飛ばさせていただきます。ジェットコースターはいいけど観覧車だめで、滞空時間が長い方がだめなんです。学生の時に水泳の飛び込みをやっておりまして、『高い所から落ちていく』のは得意ですが、上がっていくのは苦手」と明かし、「一瞬で飛んでいく宙乗りができないかな。手に汗をかいてきた」と緊張した表情を見せた。
愛之助は過去に両国国技館で宙乗りをしたことがあるといい、「土俵を照らすライトまで上がったんです。めちゃくちゃ高かった。でも移動距離はめちゃくちゃ短かった。あれを経験しているから(他は)怖くない」と振り返った。「きっと壱ちゃんも、(立川ステージガーデンでやれば)どこの劇場でも怖くない」と励ますと、壱太郎は「11月までに、できるだけ高い所にいけるように」と意気込んだ。