父は「ソフトバンク小久保監督」 “非公表”で臨んだミスコンは準グランプリ「関係なく評価されたかった」

プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの小久保裕紀監督の長女で、昨年、世界4大ミスコンテストの一つ「ミス・アース」の日本大会「ミス・アース・ジャパン」で準グランプリに輝いた小久保春菜。今年からタレント活動をスタートしているが、素顔はまだまだベールに包まれている。ENCOUNTの取材に応じ、有名人の娘の心情やプライベートも明かしてくれた。意外にも野球に興味はなかったと言うが、父以外のある人がきっかけで興味を持ち始めたという。

インタビューに応じた小久保春菜【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた小久保春菜【写真:ENCOUNT編集部】

昨年のミス・アース・ジャパン準グランプリ 小久保春菜「人に影響を与えられる人に」

 プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの小久保裕紀監督の長女で、昨年、世界4大ミスコンテストの一つ「ミス・アース」の日本大会「ミス・アース・ジャパン」で準グランプリに輝いた小久保春菜。今年からタレント活動をスタートしているが、素顔はまだまだベールに包まれている。ENCOUNTの取材に応じ、有名人の娘の心情やプライベートも明かしてくれた。意外にも野球に興味はなかったと言うが、父以外のある人がきっかけで興味を持ち始めたという。(取材・文=中野由喜)

 昨年の「ミス・アース・ジャパン」準グランプリに輝いた際の父の反応から尋ねた。

「父のことはあまり世に公表していなくて、ミス・アースの地方大会(東京大会)に出場した際も大会の運営の人さえ知らない状態でした。日本大会に出場する段階になって運営の人になぜか気付かれた形です」

 なぜ公表しなかったのか。

「父と関係なく評価されたかったからです。これまでも父と比べられることがあって、ずっと悔しい思いをしてきました。父はある意味、私の中では一番のライバルなんです」

 ライバルの意味が気になる。

「私は父よりも努力する人を見たことがありません。世の中には才能にあふれた人もいると思いますが、父は練習に練習を積み重ねて力をつけて才能に変えるタイプ。父の現役時代、幼いながらも野球への熱い思いを感じていました。また野球以外の父も努力の人。現役中も時間があれば読書をしたり、英会話を習ったり、習字を習ったりと人間的に成長しようとする父の姿を見ていました。努力を続ける大切さを父の姿から学びました」

「ライバルは父」には父をリスペクトする気持ちと同時に娘の負けん気の強さを感じる。

「はい。負けず嫌いです(笑)」

 大会の運営サイドに父の名前を知られたこともあり、父には日本大会前日に出場を伝え、大会後に結果も伝えた。反応はどうだったのか。

「『残念だったね。惜しかったね。でも頑張ったね』と言われました。父は私の負けず嫌いを知っているので私の悔しい気持ちを察したような反応でした」

「人に影響を与えられる人になりたい」と語った小久保【写真:ENCOUNT編集部】
「人に影響を与えられる人になりたい」と語った小久保【写真:ENCOUNT編集部】

父の言葉に共感 目標は「影響を与えられる人」

 準グランプリという肩書を得て発信力も備わったはず。今後の活動をどう考えているのか。

「人に影響を与えられる人になりたいです。最近、父と話す機会があり『お父さんの一生の目標は人に影響を与え続けて死ぬこと』と言っていたんです。その言葉に共感し、私もと思いました。人に影響を与えることは、つまり何かのきっかけを与えること。たとえば夢を見つけるきっかけとか。きっかけを与えてその人の人生が豊かになったらいいなと思います。父は野球を通していろんな人に影響を与えていると思いますが、私も誰かの幸せにつながるきっかけを与えられる存在になりたいです」

 ここで父の好きな面を聞いてみた。

「不器用なところですかね(笑)。一生懸命になると、たまに周りが見えなくなるんです。不器用ながらも子どもに愛を注いでくれていました。家ではずっと冷静でクールで口数が少ないんです」

 嫌いな面はどうか。

「声が低いところとLINEが敬語のところです。敬語だと距離を感じるじゃないですか。声が低いと怒っているみたいで。だから私から電話はしません(笑)」

 有名プロ野球選手の娘として、子どもの頃は野球をどう見ていたのか。

「野球はシンプルに興味がなかったですね。ルールも最近、やっと少し分かるようになったレベルです。嫌いじゃないですけど……。あとは有名プロ野球選手の娘というのがすごく嫌でした。素の自分を出して周りから何か言われたらどうしようとか……小学生までは素の自分を出せなかったです。中学に入ると、明るく陽気な2歳上の兄が校内の人気者だったことで、その兄の妹として見られることが多く、堂々と自分を出せた気がします。そんな兄も小学校まで少年野球をやっていましたが、父と比較されるのが嫌で、東京から福岡に引っ越したタイミングでサッカー少年に転向しました」

 興味のなかった野球だが、ある人物の影響で変わった。

「高校生の時、大谷翔平選手がマンダラチャートを作成して夢に向かって生きる姿を見て、私も大谷選手のように自分の目標、やらなきゃいけないことを成し遂げていける人になりたいと思ったんです。大谷選手への憧れから野球に興味を持つようになりました。高校時代に所属した陸上部では、恩師に運を拾うことだと言われて朝7時からゴミ拾いをするとか、人として大事なことを教わっていました。そんな時に人としても素晴らしい大谷選手を知り感化された感じです」

 大学卒業後は自動車メーカーに勤務し新車のPRやイベントの司会も務めてきた。今後の具体的なタレント人生をどう考えているのか。

「声を使った仕事は続けたいと思っていまして、家族ぐるみで交際しているすてきな陣内貴美子さんのようにキャスターをやれたらと思っています。直近の目標は父にインタビューすることです」

 最後に理想の男性像を聞いてみた。

「なんだかんだ言って、父のような人かもしれません。自分の好きなことに熱中している人。でも、父には『今は余計なことは考えず自立するため、目標のために生きなさい』と言われています。『失敗を恐れていたら成長しない。若いうちにいろんな失敗をしなさい』とも」

 やはり父の存在は大きいようだ。ライバル視しながらも父の言葉を大切にする姿に父と娘の絆、素直さも感じる。

□小久保春菜(こくぼ・はるな) 1999年3月29日、福岡市生まれ。福岡県内で過ごした小中学時代はバドミントン、高校では陸上部に所属。専門は七種競技。卒業後、神奈川県内の大学に進学し、卒業後は自動車メーカーのPR関連の仕事に従事。その後、ベンチャー企業で秘書の仕事も経験。2020年にミスジャパン神奈川大会3位。23年ミス・アース・ジャパン準グランプリ。24年7月から芸能事務所カロスエンターテインメントにマネジメント業務を委託。趣味はカラオケ、ドライブ。特技は4歳から始めた日本舞踊。170センチ、血液型B。

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