北野武が監督を務めたAmazon Original映画『Broken Rage（ブロークンレイジ）』の全キャストが26日、発表された。また、ポスタービジュアルと場面写真も解禁となった。

　本作は、北野の構想をもとに「暴力映画におけるお笑い」をテーマに制作された。前半では、警察とヤクザの間で板ばさみなった殺し屋が生き残りをかけて奮闘する、裏社会を舞台に繰り広げられる骨太のクライムアクションに。一方で後半は、同じ物語でありながら、前半と同じ物語をなぞるコメディータッチのセルフパロディーとなってる。

　ビートたけしが主人公の殺し屋・ねずみを演じる。また、ねずみを麻薬捜査の覆面捜査官として捜査協力させようとする刑事役を演じるのは、北野が監督を務めた『首』（23）、『座頭市』（03）にも出演した浅野忠信と、『Dolls（ドールズ）』（02）、『アキレスと亀』（08）、『アウトレイジ 最終章』（17）、『首』（23）に続いて5回目の北野作品出演となる大森南朋。また、麻薬売買を取り仕切るヤクザの親分には、『首』（23）で北野作品に初出演した中村獅童、その若頭は北野組常連の白竜が演じる。

　このほか、仁科貴、佳久創に加え、劇団ひとり、長谷川雅紀（錦鯉）、馬場園梓、鈴木もぐら（空気階段）ら芸人が北野組初の出演となる。

　また、第81回ベネチア国際映画祭正式出品作品としてイタリア現地時間9月6日に初上映されることを記念して、ポスタービジュアルと場面写真を解禁。ベネチア国際映画祭に正式出品されるのは日本の配信動画作品として初の快挙となる。なお、本作はPrime Videoにて2025年に世界配信を予定している。

　浅野と大森のコメントは以下の通り。

○浅野忠信氏（井上刑事役）

「『Broken Rage』の台本を初めて読んだ時に今まで見たことない展開に驚き、それと同時に監督の新たな挑戦にご一緒できることに興奮しました！」

○大森南朋氏（福田刑事役）

「まずは、再び敬愛してやまない北野武監督の“北野組”に参加出来るという喜びがありました。最初に脚本を読ませていただいた時には、これはちょっと今までにない新たな北野監督の世界だなと感じ、いかに取り組んで行くか頭を抱えましたが、撮影現場では緊張感の中にも笑いのあるいつもの最高の北野組の現場でした」