菜々緒主演ドラマ『無能の鷹』新キャスト解禁 “老害部長役”の高橋克実「僕にそっくり」
俳優の菜々緒が主演を務める、10月11日スタートのテレビ朝日系連続ドラマ『無能の鷹』(金曜午後11時15分)の新キャストが26日、発表された。
心優しきベテラン社員役に井浦新
俳優の菜々緒が主演を務める、10月11日スタートのテレビ朝日系連続ドラマ『無能の鷹』(金曜午後11時15分)の新キャストが26日、発表された。
本作は、女性コミック誌『Kiss』(講談社)で現在連載中のはんざき朝未による大人気コミックス。菜々緒演じる主人公の鷹野ツメ子(たかの・つめこ)はスマートな身のこなしに落ち着いた声、自信に満ちあふれているのに謙虚な立ち振る舞い。どこからどう見ても中堅エース級の風格を備えていて、超有能そうな見た目なのに、実は衝撃的に無能。“無能ですが、何か?”といさぎよく生きるヒロインの姿を描く、従来のお仕事ドラマとは一線を画す肩の力を抜くどころか“膝カックン”してしまうような新時代のお仕事ドラマだ。
今回新たに5人の出演者が解禁。鷹野と同期であり、ひよわすぎる新入社員・鶸田道人(ひわだ・みちと)を演じるのは、塩野瑛久。努力家で有能なサラリーマンながら、第一印象が最弱。その気弱そうな雰囲気と態度からどうにも実績がついてこない、残念すぎるヘタレサラリーマン。社内ニート・鷹野の世話もすることになるが、“有能に見える女”と“無能に見える男”の最強タッグで奇跡が巻き起こる。
絶望的に無能な鷹野の指導係に任命された心優しきベテラン社員・鳩山樹(はとやま・いつき)を演じるのが井浦新。真面目で勤勉、地味だが死ぬほど優しい。いい人すぎて面倒な得意先にも絡まれたり、社内でも貧乏くじを引くことばかりだが、文句を言うこともなく黙々と働いている。
一方、鶸田の指導係で恐ろしく要領がよく、危機回避能力の高い“根回しの鬼”雉谷耕太(きじたに・こうた)を演じるのが工藤阿須加。「めんどくさそう」と察知した案件は、後輩やいい人すぎる先輩にうまく誘導してほくそえむ策士であり、上からの評価は上々。社内で根回しをする順番を考えるときに、イタコのように社内の人々を自分におろし、想定問答集を考えるため“憑依型サラリーマン”の異名を持つ。
さらに、社内CIA・鵜飼朱音(うかい・あかね)に扮(ふん)するのは、さとうほなみ。ゴルフばっかりして肥えた上層部や、ハラスメントの温床のおじさんたちは全員消えればいいのに、という鮮やかな思考から、シンプルに出世しようと決意。その“武器”として社内のありとあらゆる情報を収集するのが趣味となっている。多種多様な情報をパソコンのフォルダにまとめており「一人CIA」と呼ばれるほどで、誰かが鵜飼に情報搾取されている様子は「緊急取調室」とまで言われている。
そして、ありがとうとごめんねが言えない老害部長・朱雀又一郎(すざく・またいちろう)を、高橋克実が演じる。
出演者のコメントは以下の通り。
○菜々緒
「本当にすてきな俳優陣の皆さんが勢ぞろいしてくださいました。いよいよ撮影も始まりましたが、現場は『こんなに楽しくていいの?』と思うほど充実した日々。原作を大切に、全員でドラマならではのストーリーやキャラクターを作って行く作業にワクワクしています。本当に皆さん、原作から飛び出てきたみたいなんですよね! 視聴者の皆さんにどのように受け入れていただけるか、反応を楽しみにしています」
○塩野瑛久
「今回のお話をいただいた時『早く現場に入りたい』という気持ちでいっぱいでした。それくらいワクワクしましたし、楽しみにしていました。僕が演じる鶸田という人物は、ストレスや緊張を抱えるとすぐにお腹が痛くなっちゃったりするタイプで、家ではストレス発散のためにひたすらコロッケを揚げるという一面があります。頼りなく、周りから下に見られることもありますが、実は仕事のスキルは高いんです。
演技では、弱々しい雰囲気を意識しつつ、それだけでは終わらない側面も出せればなと思っています。視聴者の皆さんは鶸田の目線で物語を追う方が多いと思うので、常識的な部分を持ちながら、心穏やかに、フラットに無理せずをモットーに演じていきたいです。今作で大笑いできる人もいれば、憧れの気持ちで見る方、いろいろな見方ができる作品だと思います。鶸田は一種のストーリーテラー。その鶸田の弱い部分、前に出られない部分に共感してくださる方がいればうれしいです。ぜひ、応援してください!」
○井浦新
「今回のお話をいただき、菜々緒さんはじめ、初共演の方が多く、新たな才能に触れ、たくさんの刺激を感じています。また、塩野くん、阿須加くんとは、以前とはまた違った環境、世界観の中で再びお芝居ができることを楽しみにしています。
はじめに原作を読ませていただいて、鷹野のような生き方ができれば幸せだなと思いましたし、僕と同じような感想を持たれる方もたくさんいるのだろうなと感じました。がんばっている人が、さらにがんばらないと残っていけない世の中。自分のペースを崩さず、しかしあきらめないで戦っていく鷹野の姿は、クスっと笑えながらも、観る人に勇気を与えていくと思います」
○工藤阿須加
「僕はもともと原作を読ませていただいていて、とても面白いなと思っていました。どのキャラも、鷹野の強烈な個性にいい具合に振り回されながらも、どこか刺激を受けたり、自分自身を見つめ直したり、『あれ? もしかして、仕事ってもう少し力を抜いてもいいんじゃない?』と気付かされたり……といった部分が読んでいて大好きだったんです。そんな原作の実写ドラマに参加させていただけることに感謝しています。
今回、僕が演じる雉谷は、いろんな顔を持っている人間だと思うんです。日常生活で、同僚、友達、家族と、見せる顔はそれぞれ違うように、そういうところを上手に取り入れて、大事にしていきたいですね。心は全力! でも60%くらいの力で……を胸に(笑)、自分自身も楽しんで演じていければと考えています」
○さとうほなみ
「原作、そして、台本を読ませていただいた時に『あぁ、このチームは全力でふざける気だ(笑)』とワクワクしました。ですので私も、そこに全力で乗っかりたいと思っています。鵜飼は社内で一人CIAと呼ばれ、社内のことはすべて知っておきたい人なんです。やるからには、トップに立ちたいという欲が強く、しかし、真っすぐで律儀で、曲がったことが嫌いなんだなという印象を抱きました。目的のためなら手段を選ばない、猪突猛進タイプでもあります。一生懸命すぎですが、憎めないような、そんなキャラになればいいなと思っています」
○高橋克実
「まず、『無能の鷹』というタイトルから面白く、惹かれました。原作を拝見させていただき、そして台本を読んだのですが、今回、僕が演じる朱雀という部長……『当て書きですか?』というほど僕にそっくりで、久しぶりに台本で声を出して笑いました。
今の世の中にとってもマッチしているドラマですよね。昔と違い、常識にとらわれず、各々が持っている“良いもの”や突出した個性を重視していいと思うんです。例えば声が大きいとか、とにかく元気とか。世の中はそれを肯定していく、良い流れになってきていますが、その中で朱雀も、いろいろな場面に出会い、刺激を受けて変わっていく……。僕もそうですが、歳をとっても、変わっていく必要ってありますよね。だからこそ、僕ら世代、若い世代、それぞれがいろいろなことを感じられる作品だと思います」