スターライト・キッドが明かす「NEO GENESIS」結成に至るまで 天咲光由“ギャル化”の理由とは?

2024年7月27日。スターダムの新たな歴史が、札幌で急に動き出した。その主役となったのが、NEO GENESIS。スターライト・キッド、AZM、鈴季すず、星来芽依、天咲光由。ユニットからの追放、強制脱退などがあった後に相思相愛となっていた同世代の5人がついに並び立った。その入場シーンだけでも新時代の到来を感じたファンは少なくないだろう。そこで今回はキッドと天咲に、NEO GENESIS結成に至るまで、そして今後の展望を聴いた。

ついにベールを脱いだ同世代ユニットNEO GENESIS【写真:(C)スターダム】
ついにベールを脱いだ同世代ユニットNEO GENESIS【写真:(C)スターダム】

大江戸隊を経験したことでプロレスの幅は広がった(キッド)

 2024年7月27日。スターダムの新たな歴史が、札幌で急に動き出した。その主役となったのが、NEO GENESIS。スターライト・キッド、AZM、鈴季すず、星来芽依、天咲光由。ユニットからの追放、強制脱退などがあった後に相思相愛となっていた同世代の5人がついに並び立った。その入場シーンだけでも新時代の到来を感じたファンは少なくないだろう。そこで今回はキッドと天咲に、NEO GENESIS結成に至るまで、そして今後の展望を聴いた。(取材・文=橋場了吾)

 スターライト・キッドは2015年にスターダムマットでデビューし、技巧派マスクマンとして活躍してきたが、正規軍ともいうべくSTARS在籍時に極悪軍団・大江戸隊との全面対抗戦に敗れユニットを強制移籍。21年6月から今年4月までのおよそ3年間を大江戸隊で過ごした。

「なんだか早かったですね。ただ、(ヒールの戦い方が)自分に合っているか、合っていないかでいうと、合っていないと思うんですよ。もちろん、望んで大江戸隊に入ったわけではないので。でも、プロレスラーとしての引き出しや経験値的には幅は広がりました。大江戸隊に入らなければ無縁だった黒の要素を取り入れることもできましたし。その意味では自分がした選択は間違っていなかったと思いますし、ただ(大江戸隊を)追放された以上はそういう運命だったと思いますし、本来の姿……ちょっと明るい、いやかなり明るい(笑)スターライト・キッドをお見せできるのではと思います」(キッド)

 一方の天咲は2022年3月にスターダムでデビュー。『NEW BLOOD』というスピンオフ的興行であったが、いきなりメインイベントに登場した。即日でQueen’s Quest(以降QQ)に加入し、“超新星”として大注目を浴びるも、なかなか結果が出ず苦しんだ時期もあった。

「いきなりメインで、しかもそこから3連戦で……今、同じことをやれといわれても絶対嫌です(笑)。当時は3連戦の凄さ・きつさが分かっていない状態だったので、できたんでしょうね。もう無我夢中でした。実は2020年のシンデレラオーディション(スターダムの入門オーディション)は、私しか残らなかったんですよ。練習もずっとひとりだったんですが、同じ年のAZMさんがフォローしてくれて……先輩さまさまです」(天咲)

ギャルポーズも板についているキッドと天咲【写真:橋場了吾】
ギャルポーズも板についているキッドと天咲【写真:橋場了吾】

スターダムでは珍しい同世代ユニットNEO GENESIS始動

 キッドは4月に大江戸隊を追放された後、さまざまなユニットとタッグを組み、自分探しを始めた。

「いろいろなユニットと組む、という経験をしたレスラーはこれまでのスターダムにはいないので、貴重な体験をしたと思いますし、今までできなかったことができて、素直に楽しかったですね。組んでみて印象に残ったのは、コズエン(COSMIC ANGELS)かな。年上のお姉さんが多いので、自分が引っ張っていかなくていい(笑)。それはアレですけど、やっぱり最初に助けに来てくれたのは、中野たむなので。なつぽいとも『チーム両想い』を組んでいましたし。でも、AZMのことは気になっていて。QQがどうなるのかを見届けてから、動いてもいいのかなと。AZMや芽依ちゃんとシングルをして、同世代で一緒にやっていくのもいいと思って、今につながりました」(キッド)
※キッドは年齢非公表だが「NEO GENESISは同世代」であることは公表している。

 QQは大江戸隊の策略により、今年6月に当時リーダーだった上谷沙弥を除くメンバーが強制脱退させられ、ユニットがない状態だった。その中のひとりが天咲だ。

「(強制脱退後は)AZMさんについていこうと思っていました。AZMさんなしでは、何も考えられないというか。その後、今のNEO GENESISのメンバーと組む試合が多くなっていたので、あまり無所属という感覚はありませんでした」(天咲)

 そのNEO GENESIS、「新しい時代、新しい始まり」のような意味となるが、なぜこのユニット名にしたのだろうか。

「実は初めてお話しするのですが、最初の候補は『BRAND NEW CAMPUS』だったんです。ただ『NEW BLOOD』とかぶるのでちょっと……ということになって、『次世代』に近い言葉を探しているときに出てきたのが『GENESIS』でした。その言葉に『NEO』をつけると、皆ピンと来たみたいで。割と軽いノリで決めてしまいました(笑)」(キッド)

 NEO GENESISの5人が初めて勢ぞろいして10人タッグに臨んだのは、7.27札幌大会。その華やかな入場シーンだけでなく、天咲の”ギャル化”も大きな話題となった。鈴季は「ギャル咲大先生」と呼ぶほどだ。

「QQのときは清楚なイメージだったかもしれないんですけど、実は学生時代から家にずっといるというよりは、友達と出かけている方が多くて。でも、天咲のイメージを守らなきゃというのがあって、自分の今表現したいことを出してみたらこうなったと(笑)。QQへの愛が深かったからそうしていた部分もありますし、カッコいいユニットのイメージを守りたかったという気持ちもあります」(天咲)

(23日掲載の後編へ続く)

次のページへ (2/2) 【写真】“ギャル化”した天咲光由の姿
1 2
あなたの“気になる”を教えてください