生まれたときから“デカ女” 介護士&ウエディングプランナーからプロレスラーになった173cm後藤智香の素顔
5月に旗揚げ、その2か月後には両国国技館大会を成功させた女子プロレス団体マリーゴールド。そのマリーゴールドで存在感を示しているのが、元アクトレスガールズの存在だ。「ゴチカ」の愛称で親しまれ、グラビア活動も行ってきた後藤智香もその一人。身長173cmという体格を武器に、トップ戦線への足掛かりをつかもうと必死だ。
芸能デビューは22歳
5月に旗揚げ、その2か月後には両国国技館大会を成功させた女子プロレス団体マリーゴールド。そのマリーゴールドで存在感を示しているのが、元アクトレスガールズの存在だ。「ゴチカ」の愛称で親しまれ、グラビア活動も行ってきた後藤智香もその一人。身長173cmという体格を武器に、トップ戦線への足掛かりをつかもうと必死だ。(取材・文=橋場了吾)
後藤智香(以下ゴチカ)の身長は173cm。マリーゴールドの「デカ女」代表として知られている。
「実は生まれたときからです(笑)。3800gで生まれましたから。背の順で並んだときも、幼稚園からずっと一番後ろでしたから、デカ女歴20年以上です」
そのゴチカは演劇やグラビア業界を経て、プロレス界にやってきた。しかし、芸能デビューは22歳とやや遅めだった。
「高校を卒業してからは、22歳までは介護士とウェディングプランナーをしていました。小さい頃はアイドルに憧れていて、オーディション雑誌をたくさん買っていたんですけど、買うだけで応募まではしていなくて。お母さんにも「出さないと意味ないんじゃないの?」といわれたんですけど、ずっとグダグダしていたんです(笑)。というのも、高校を卒業するときに、絶対やりたかったのが介護士とウェディングプランナーで、平日は介護士として、土日は結婚式場で働いていました。それで4年くらい経ったときに、私の周りで結婚して子供ができた子が多くなってきて「家庭に入って自分のやりたいことができない」という声をよく聞くようになったんです。すごく幸せなことですけど、大変そうだなというのを見て、私は小さい頃に踏み出せなかった夢を踏み出すしかないと思って。そこからですね、事務所のオーディションを受け始めました」
最初は舞台を中心に活動し、その中で出会いが縁でアクトレスガールズに。2022年8月12日、後楽園ホールで初めてリングに上がった。
「3回断ったんですよ、リングに上がることを。当時はプロレスに興味がなかったですし、まずは芸能の仕事で有名になりたかったので。でも「リングに立ったら絶対映えるよ」みたいにいわれると……騙されやすいんですかね(笑)。もともと水泳やバレーボールをやっていたので、体を動かすことは好きでしたし、運動神経が抜群にいいわけではないんですけど、マット運動をしたら褒められて。それでやってみようかなと思いました」
マリーゴールド旗揚げ戦で感じたそれまでとの違いとプレッシャー
今年4月、マリーゴールドの旗揚げ記者会見に現れた元アクトレスガールズの中に、ゴチカはいた。
「アクトレスには2年弱所属していたんですが、いろいろと仕事の制限が出てきてしまっていて、このままじゃ先がないなと思っていたんです。そのタイミングで、(ロッシー)小川さんが新しい団体を始めるという話を聞いて、これは動くしかないと。自分の中では、転職活動の一環に近い感覚でしたね。ただ最近気づいたのは、(5月20日の)旗揚げ戦の時点で『ようやくプロレスラーになった』という気持ちで入ったのは、少し気後れしていたなと。もっともっと上を目指して、この世界で頑張っていきたいと今は感じています」
その旗揚げ戦、マリーゴールドでプロレスラーデビューを果たしたゴチカは何を感じていたのか。
「ツインタワー(英語表記は『tWin toWer』)として組んでいるパートナーの皇希、そして対戦相手は(翔月)なつみさんと(松井)珠紗さん。全員アクトレスガールズで一緒だったんですが、旗揚げ戦のなつみさんと珠紗さんは別人で……。目が全然違いましたし、当たりの強さも……もう殺されるんじゃないかというくらいの怖さでした。しかもカード発表ではセミ前だったのが、急遽セミになって、期待もされているのかなと思うとそのプレッシャーもありました」
(18日掲載の後編へ続く)