約30年ぶりの映画主演・中島ひろ子「気持ちを新たに再出発」 監督は20代
女優の中島ひろ子(48)が約30年ぶりに主演した映画「いつかのふたり」の舞台挨拶が19日、東京・新宿K’s cinemaで行われ、出演の中島ひろ子、岡田義徳(42)、音楽の伊東ミキオ氏、長尾元監督(28)が登壇した。
映画「いつかのふたり」 中島にとって新宿の劇場は「ご縁がある」
女優の中島ひろ子(48)が約30年ぶりに主演した映画「いつかのふたり」の舞台挨拶が19日、東京・新宿K’s cinemaで行われ、出演の中島ひろ子、岡田義徳(42)、音楽の伊東ミキオ氏、長尾元監督(28)が登壇した。
本作はレザークラフトを通して、母と娘の気持ちの繋がりをコミカルに描く親子協奏曲。シングルマザーの木嶋麻子(中島)が、大阪に部屋を探しに行く高校生の娘、真友(南乃彩希=20)と付き添いの別れた夫・隆弘(岡田)を見送った帰り道、ふと見かけた手芸用品店のレザークラフトに心魅かれた麻子は作品作りにのめり込んでいく……というストーリー。
当初、12日公開だったが、台風19号の影響で14日からの公開となり、ようやく舞台挨拶の日を迎えた。中島は「上映はされていましたが、舞台挨拶ができたことで、自分としても、ようやく一区切りつきました」とホッとした表情。映画主演は、「櫻の園」(中原俊監督、1990)以来。「『櫻の園』が公開された時、監督は生まれていなかったんですよ。映画が好きで、たまたま『櫻の園』を観ていただいて、ご縁ができた。『櫻の園』も新宿の劇場で上映された。新宿にご縁がある。気持ちを新たに再出発です」と話した。
黒沢清監督、月川翔監督の下で経験を積み、本作がデビュー作となった長尾監督との仕事については「今どき珍しく、いろいろ言ってくれる監督で、とても役に入りやすかった」そうで、レザークラフトについては「太い針が大変でした。岡田さんもレザークラフトの経験者で、先生がいっぱいいたので良かった。ポシェットを作りました」と明かした。
一方、共演の岡田も「監督は、質問したらちゃんと答えてくれるので、僕は監督に委ねていました。監督含めスタッフが若かったので、自分が持っている知識というか、『ここはこうした方がいいんじゃないか』など話しながらやった気がします」。長尾監督は「(出演者は)ベテランの方ばかり。唯一の若手、南乃さんも天才だったんで、現場では『スタート、ハイ』というだけで、後はバランス調整かなと思っていました」というと、中島は「でも、テストはしつこかったかな(笑)。11日間、朝から晩まで撮影という感じでしたが、その場の空気が楽しかった」と振り返った。
来春までヨーロッパで語学留学中のため欠席した南乃のビデオメッセージも流され、「伊香保温泉に行って、中島さんと岡田さんと一緒に足湯に入ったのが思い出。本当の家族のようで、私もお父さん、お母さんに感謝の気持ちを伝えてみようと思いました」と話していた。