さだまさし、東日本大震災の被災地訪問「歌いに行くのは勇気が必要だった」 学生のボランティア活動を応援
シンガー・ソングライターのさだまさしが7日、東京・新宿住友ビル三角広場で開催された『高校生ボランティア・アワード2024~共に生きる未来~』に登壇した。
高校生のボランティア活動を応援するイベント
シンガー・ソングライターのさだまさしが7日、東京・新宿住友ビル三角広場で開催された『高校生ボランティア・アワード2024~共に生きる未来~』に登壇した。
高校生のボランティア活動を応援する本イベントは、さだが設立した公益財団法人風に立つライオン基金によるイベントで、今年で9回目の開催。高校生たちが日々献身的に行っている活動を顕彰し、学校・地域・活動内容などの垣根を超え、互いの活動に理解を深め、切磋琢磨する場になることを目的としている。さだの他に、泉谷しげる、ももいろクローバーZの高城れに、テツandトモが表彰式のプレゼンターとして登場した。
イベント終了後、囲み取材に応じたさだは、「年々、高校生たちの考えるラインが上がってきて、驚くべき水準に達している」と感心し、「この国で暮らしてきた人が持っているホスピタリティ、他者に対するやさしさが昔と少しも変わらず持ち続けている高校生もいて、主催している我々が勉強させてもらっています」と総括。来年は区切りの10回目を迎えることになるが、「どこまで僕が元気に関われるかわからないので、元気でいるうちは、どんどん高校生と関わりたいです。まだコロナとか、いろんな病気がありますが、来年は落ち着けばいいですね」と願った。
本イベントは「ボランティアの甲子園」と呼ばれるが、野球の甲子園のように100周年を目指したいか聞かれると、「僕は100年もちませんけど、今ここに来ている高校生たちが成長して、この運動を引き継いでくれるのが僕たちの夢です」と回答。「バトンが上手に渡っていけばいいなと思っているので、頑張ってやらないといけないですね」と意気込んだ。
ボランティアに興味を持った学生たちに向けては、「活動をすると風景が変わります。何かをやらなくてはいけないという所からスタートして、それが何かに届いた時の感動を味わってほしいです。自分の世界観が変わってきます」と背中を押すメッセージ。「倒れている自転車を起こしてあげるだけでもボランティア。落ちている紙くずを拾うだけでもボランティアになる」と話し、「まず家の中から。お父さん、お母さんのボランティアになることからスタートすると分かりやすいかも。必ず勉強になります」と呼びかけた。
東日本大震災の際、被災地を訪問してボランティア活動を行った経験を振り返り、「ギターを持って歌いに行くのは勇気が必要だった。一回行くと、また行こうという勇気と元気がわいてくる」とコメント。「勇気と元気は使わないと減って、使えば使うほど増える。自分の勇気と元気を育てる意味でも、ボランティア活動はみんなにやってほしい。この国はもっと良くなります。頑張りましょう」と思いを伝えた。