檀れい、年齢は「今年のゼッケン」 宝塚退団後に覚えた公表への違和感「世間は型にはめたいのかなと」

8月18日、23日に東京・丸の内のコットンクラブでSpecial Live 2024『宵待草~大正ロマンを謳う~』(構成・演出=島村葉二)を開催する俳優の檀れい。今年4月からはNHK Eテレ『中国語!ナビ』(水曜午後11時)で生徒役としてレギュラー出演中だ。檀にとって、学ぶこととは?

檀れい
檀れい

Special Live 2024『宵待草~大正ロマンを謳う~』を開催

 8月18日、23日に東京・丸の内のコットンクラブでSpecial Live 2024『宵待草~大正ロマンを謳う~』(構成・演出=島村葉二)を開催する俳優の檀れい。今年4月からはNHK Eテレ『中国語!ナビ』(水曜午後11時)で生徒役としてレギュラー出演中だ。檀にとって、学ぶこととは?(取材・文=平辻哲也)

「今年の漢字一字は“学”と決めているんです」と檀。『中国語!ナビ』の生徒役は、自らが手を挙げて決まった。

「人生は一度きり。だから、なんでもやりたいと思ったら、チャレンジしたい。その気持ちは忘れたくないんですね。この『中国語!ナビ』のお仕事も、マネジャーさんに『中国語の発音がきれいになりたいから、出演できないか、聞いてきて』とお願いしたら、番組も生徒役を探していたんですって」

 中国との縁は宝塚時代にさかのぼる。月組時代の1999年と専科時代の2003年には中国公演に参加。1回目の公演時には「楊貴妃の再来」という最大級の賛辞も贈られ、2回目の訪中のときは、中国人の先生に師事し、中国語を勉強。中国語の歌『永遠』を歌い、中国名「タン・リー」の熱唱には拍手と歓声の嵐だった。

 番組では、中国語のクイズに答えたり、ビデオ通話をつなぎ、中国人と会話するコーナーもある。

「語学はとても難しいです。発音がうまくいかなくて、恥をかいても、やりたい気持ちが勝ったんです。収録でも、しゃべれるところもあれば、しゃべれないところもあって、また勉強しなきゃと思っています。日本語は世界でも難しい言葉と言われますけど、発音は中国語の方が難しい。日本語にない発音がいっぱいあるんです」

 10代の頃は勉強が好きではなかったという。

「自分の興味のあることは学びたいと思いましたが、学生時代はイヤイヤ机に向かっていましたよ(笑)。でも、大人になって学ぶことは本当に楽しいと思います。知らないことが分かるとか、できなかったことができるようになるのが楽しいので、脳がすごく働いている感じがするんです」

 中国語だけではなく、オンライン授業で漢方も学んでいる。

「漢方は友達と一緒にやっています。資格を取りたいというわけではなく、自分の体のことを気にかけて、自分の体調はこういう状態なんですが、改善するのはどうしたらいいかなど疑問をぶつけてみたり……といった感じでしょうか。生活に役立つ知識を身につけたいんです」

 檀の活動を見ていると、1年ごとにテーマを置いて、新たなことにチャレンジしているように見える。それが宝塚時代から変わらぬ輝きを放っている理由なのだろう。檀は自分の現在地をどう見ているのか。

「年齢は今年のゼッケンぐらいに思っているんですよ。日本人って、年齢にすごく縛られていないですか。年齢が出ると、映像作品では役の幅が狭まってしまう。宝塚時代は、(タカラジェンヌは)夢を売るフェアリーだったので、公表していなかったのですが、退団してからは年齢が出ます。世間というのは、型にハメたいのかなと思ったりします。イメージが先行すると、世界が広がっていかない。それって、可能性の扉を閉じてしまうことになるんじゃないかな」

 コットンクラブでSpecial Live 2024『宵待草~大正ロマンを謳う~』では、また新たな可能性を見せるべく挑戦を見せる。同ライブでは、大正時代の絵草紙売りの少女に扮(ふん)し、大正ロマンあふれる流行歌を歌い、少女から大人への変化を表現する。

「私と同年代の女性の中には、自分の人生を諦めてしまった人も少なくないと思います。それは、世間が型にハメるということもあるんでしょうけど、型にハメる必要はないんじゃないかな、と思います。みんな、それぞれ個性、考え方、歩んできた人生も違うわけですから」

 リハーサルも佳境に入っているが、本番では、コットンクラブならではのステージを見せるつもりだ。

「演出の島村さんにはまだ相談していないんですが、せっかくの機会なので、中国語の歌も歌ってみたいと思っています。もしかしたら、島村さんに断られてしまうかもしれないけれども、それも含めて、楽しみにしていてください。本番に向けて、今、脳を覚せいさせています」と意気込んだ。

□檀れい(だん・れい)8月4日生まれ。1992年、宝塚歌劇団に入団。99年より月組トップ娘役を、2003年からは星組トップ娘役をそれぞれ務める。05年に退団。06年、山田洋次監督作品『武士の一分』のヒロイン三村加世役でスクリーンデビューし、第30回日本アカデミー賞優秀主演女優賞及び新人俳優賞・第44回ゴールデンアロー賞ほか、数々の賞を受賞。現在、カンテレ・フジテレビ系 月10ドラマ「マウンテンドクター」、WOWOW 連続ドラマW-30「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」に出演中。

檀れい Special Live 2024 宵待草~大正ロマンを謳う~
開催日時:2024年8月18日(日)、8月23日(金)
■8.18 sun.
[1st.show] open 1:00pm / start 2:00pm
[2nd.show] open 3:30pm / start 4:30pm
■8.23 fri.
[1st.show] open 4:00pm / start 5:00pm
[2nd.show] open 7:00pm / start 8:00pm
会場:コットンクラブ
(東京都千代田区丸の内2-7-3東京ビルTOKIA2階)
※JR東京駅(丸の内南口より徒歩2分) 丸の内線東京駅(丸の内南口より徒歩3分)

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