奥田瑛二、高良健吾、有村架純ら豪華スターが熊本に勢揃いしたワケ
水崎は「皆さんもどんなに大変だったかと思います。みなさんの笑顔を見ることができ、ホッとしています。まさか女優として戻ってこられるとは思わなかったので、すごくうれしいです。5歳で震災に遭った時から、自分の生きる意味というのを考えるようなりました。その時、来てくれたボランティアのお兄さん、お姉さんに恩返しがずっとしたいと思っていましたが、恩返しの仕方が分からない。こうやって復興映画祭として、戻ってくるのはうれしいですし、やっと自分が生きている意味が見つかったような気がします。自分が小さい時に経験したものを世に伝えていくっていうのが私の使命なのかなと思っています」と力を込めた。
25歳人気女優のクルマ愛…免許はマニュアル取得、愛車はSUV(JAF Mate Onlineへ)
一方、『おいしい家族』(2019年9月公開)、『アストラル・アブノーマル鈴木さん』の2作で参加した松本穂香は「私は22で、大した経験はないので、みなさんのプラスになるようなことは大してできないのかなって思っていたんですけども、映画を通して、伝えられることがたくさんあるんだな、と思いました。逆に、皆さんの愛、温かさが私のパワーになり、また素敵な映画を届けられたらいいな、という思いを持ちました」と初々しく語った。
震災から3年…オール熊本の取り組み…今も続く復興工事
くまもと復興映画祭は、オール熊本の取り組みだ。健康食品の通信販売を行う「えがお」、球磨焼酎・白岳で知られる高橋酒造、全日空、熊本交通運輸、ローカル局の「TKUテレビくまもと」がスポンサーを務める。「えがお」は無料の青汁ブースを設置し、人気を集めていた。
震災から3年。関係者の尽力で復興は急ピッチで進んでいるが、道路の一部は閉鎖中。今もなお、仮設住宅などで不自由な暮らしを強いられている人も少なくない。熊本県のシンボルである熊本城は今も閉鎖され、復興工事が続いている。
県民の思いを代弁するのは、熊本出身の高良健吾。映画祭には「菊池映画祭」時代から参加している常連。行定監督も「ゲストではなく、ホスト」と語るほど。「僕は、(力を与えるではなく)熊本からもらうことの方が多いですね。(熊本には)カッコつけの人が多いんです。心配されたくない、心配させたくないんです。それが熊本の県民性。すごくいいと思っています。景色で言えば、熊本城の存在感って、すごいんですよ。熊本城が少しずつ直っていくことで、復興を感じることができる」と話した。
映画祭は熊本城の修復の進捗とともに、さらに勢いを増していく。
(続く)