柔道金・角田夏実 いとこの女性アナが明かす幼少期「なっちゃんは小さい頃から運動神経が良かった」
パリ五輪柔道女子48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実(31=SBC湘南美容クリニック)のいとこでフリーアナウンサー兼気象予報士の角田智美(40)が、ENCOUNTの取材に応じた。父親同士が兄弟で親族の集まりで会う間柄。大器晩成で栄冠を手にした年下のいとこを祝福し、「大きな刺激を受けました」などと話した。
フリーアナウンサー兼気象予報士の角田智美
パリ五輪柔道女子48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実(31=SBC湘南美容クリニック)のいとこでフリーアナウンサー兼気象予報士の角田智美(40)が、ENCOUNTの取材に応じた。父親同士が兄弟で親族の集まりで会う間柄。大器晩成で栄冠を手にした年下のいとこを祝福し、「大きな刺激を受けました」などと話した。(取材・文=柳田通斉)
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角田は表彰台の真ん中に立ち、君が代を聴きながら涙をポロポロと流した。その姿を見て、智美アナも涙していた。
「金メダルを決めた瞬間も感情をあまり出さず、インタビューでも淡々としていたので『どこかを痛めているのかな』『緊張しているのかな』と心配していました。日頃から感情を激しく出すタイプではありませんが、『ようやく、頑張ってきたことが報われ、大きなプレッシャーから解放されたのかな』と感じ、私も泣けてきました」
智美アナは角田の戦いを振り返り、ナタシャ・フェレイラ(ブラジル)との初戦が「最もドキドキした」という。
「入場した時、『表情がいつもよりちょっと硬い?』と心配していました。途中で目を傷めた時は『あ、あ~』となりました。結果はわずか45秒ほどでの一本勝ち。でも、すごく長い時間に感じ、終了後は安堵の涙が流れました」
千葉・八千代市生まれの角田と神奈川・川崎市生まれの智美アナは、父親同士が兄弟。顔を合わせる機会の大半は、群馬県内にある父の実家だった。
「父は男ばかりの3兄弟で父が長男、なっちゃんのお父さんが三男です。次男のおじも含めて3人は仲が良く、3家族が正月、ゴールデンウィーク、お盆には集まっていました。実は今年の5月にも祖母の七回忌で親族が集まり、なっちゃんにも久しぶりに会えました」
その際、角田は古傷の右ひざの状態が思わしくなく、正座はできなかった。智美アナが減量方法を聞いたところ、「お風呂に入って落とす」などと話していたという。
「思い返すと、なっちゃんは小さい頃から運動神経が良かったです。私たちの前でもでんぐり返しなどをしていましたし、柔道が強かった叔父(角田の父)の影響で柔道を始めて頑張っている話は聞いていました。階級を52キロ級から48キロ級に変更することや、東京五輪の出場権は獲れませんでしたが、48キロ級でパリを目指すという話もです」
自身も努力の人「すごく刺激を受けています」
角田は日本柔道女子の最年長31歳11か月で初出場した五輪を制覇。日本の今大会「金」第1号、夏季五輪において日本選手団が獲得した通算500個目のメダル獲得者となった。すさまじい努力の結果だが、智美アナも知る人ぞ知る「努力の人」だ。
立教大文学部を卒業後、一般企業に就職。アナウンサーの夢をあきらめず、現在の事務所に所属し、東海ラジオやテレビ新潟に勤務してきた。20年秋には、理系の知識も問われ、合格率5%前後の気象予報士資格試験に合格した。現在は新潟県内の気象会社で勤務しつつ、テレビ新潟でお天気コーナーなどを担当している。
「新潟の夏は暑くて、冬は雪が降る気候に関心を持って勉強を始めました。ただ、なっちゃんの努力は私とは比較にならないぐらいのはずです。そして、つかんだ金メダル。私は今、感動とともにすごく刺激を受けています」
気象予報士の使命には正確な予報をして、災害を減らす「減災」がある。だからこそ、予報を外せない重圧と常に闘う立場でもある。
「胃が痛むこともありますが、それも『なっちゃんが受けてきたプレッシャーと比べれば』ですよね。だからこそ、『もっと、私も頑張らなければ』と思っています」
角田の試合後、智美アナは祝福のLINEメッセージを送ったという。
「きっと帰国してからも大変だと思うので、今は『とにかく休んで、落ち着いたら新潟に遊びに来てね。おいしいものを食べて、温泉で癒されて』と伝えました」
「角田一族」の努力家同士。智美アナは、『なっちゃん』との再会を心待ちにしている。