【光る君へ】ファーストサマーウイカ、高畑充希との思い出は“靴下と揚げパン”「この話は一生こすります」

俳優のファーストサマーウイカがこのほど、ききょう/清少納言役で出演しているNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時ほか)の取材会に出席。共演する高畑充希との撮影現場で印象的な「靴下」と「揚げパン」にまつわるエピソードを披露した。

定子(左=高畑充希)とききょう(ファーストサマーウイカ)【写真:(C)NHK】
定子(左=高畑充希)とききょう(ファーストサマーウイカ)【写真:(C)NHK】

大河ドラマ『光る君へ』でききょうを熱演

 俳優のファーストサマーウイカがこのほど、ききょう/清少納言役で出演しているNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時ほか)の取材会に出席。共演する高畑充希との撮影現場で印象的な「靴下」と「揚げパン」にまつわるエピソードを披露した。

 吉高由里子が千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を生み出した主人公・紫式部(まひろ)を演じる本作。ウイカ演じるききょうは『枕草子』の作者で、一条天皇(塩野瑛久)に入内した定子(高畑)のもとへ女房として出仕し、心からの忠誠を尽くすききょうを演じた。

 ウイカは、定子を演じる高畑とのシーンも多く、撮影中には「高畑さんとのコミュニケーションはもちろん、他愛のない話もあります」と話し、特に印象的な2つのエピソードについて明かした。

 1つ目はウイカが高畑への誕生日祝いとして、靴下をプレゼントしたときのこと。「リハーサルの際に私が贈った靴下を履いて来てくださったんです。声をかけたら『かわいいって褒めてもらえるよ~』と。さりげなく“第三者からの評価もよかったです”という意味合いをその一言に入れた状態で、短いセンテンスでバッて気持ちを届けるところが『うまーい! すてきー! うれしいー!』みたいな感じになりました」と頬を緩ませた。

 何気ない感謝の一言が定子を彷彿(ほうふつ)とさせたようで、「普段から充希さんは愛くるしいんですけど、少しさっぱりとした方でもありますから、ふとした瞬間に定子さまと重なるようなところがあるんです」と回想した。

 もう1つのエピソードは、「私がもし令和版『枕草子』を書いた場合、『揚げパン』という章が入ることになるんです」と説明し、高畑の心遣いが表れた思い出を次のように振り返った。

「あるとき、私がNHKのカフェテリアにある揚げパンを食べたいという話を充希さんとしていたんですね。でも、いつも売り切れてるんですよと話していて、『そうなんだ~』と聞いてくれていたんです。そうしたら、ある日買えたんですけど、その話をいろんな人にしていたので、たまたまマネジャーさんも買ってきてくれていたんです。だから、揚げパンが2個になっちゃったんですよ。『うわー、揚げパン、ダブルブッキングだ~』と思っていたところに、『そうだ! これは充希さんにプレゼントしよう!』と思って、『充希さーん! 揚げパン2個ゲットできたので、よかったら1個おすわけです!』ってお渡しできて、『ありがとう』と言ってもらって、その日はそのまま終わったんです。

 その翌日の撮影中、ふと楽屋に戻ったら揚げパンが置いてあったんです。私が昨日食べたのはプレーン味なんですけど、今度は抹茶味が置いてあって。マネジャーさんに『今日も買ってくれたの?』って聞いたら、『買ってないです』と。『もしや……』と思って、『充希さーん!』って声をかけたら、『ごめんね。2日連続でいらないかもと思ったんだけど』って充希さんがくれたんです。こっそり楽屋にそっと置く感じが『おっしゃれー!』と思って!」

 高畑の粋な振る舞いを思い起こし、思わず声も弾ませた。そして、「そこで思い返したのが、枕草子にある『山吹の花びら』というエピソードです」とききょうと定子の関係を思い返した。

「ききょうが道長のスパイだと疑われて、里帰りしているときに、定子さまから手紙が届くんですよ。その手紙を開けたら、紙には何も書いてなくて、山吹の花びらが1枚包まれていて、花びらに『いはで思ふぞ』と書かれていたんです。それは『口には出さなくともあなたの思いは分かっておりますよ』という意味合いなんですね。そんな山吹の花びらが、何も言わずに揚げパンをお返ししてくれることに似ていて……『充希さまー!』みたいな(笑)。これは本当に感動してしまいました」

 思い出してなお、感激した様子で「これはもう一生こすります」と力強く語り、高畑と過ごした撮影の日々に思いをはせていた。

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