アナウンサーになるためミスコン出場…インフルエンサーの明大生「駅伝実況ができたら最高」
日本一の大学1年生を決めるミス・コンテスト『FRESH CAMPUS CONTEST』(通称フレキャン)は、TBSの宇内梨沙アナウンサー、上村彩子アナ、日本テレビの滝菜月アナら数多くの局アナを輩出している。2023年大会グランプリの辻村麻琴(明治大2年)もインフルエンサーを続けながら、アナウンサーを目指してスクールに通っている。大好きな箱根駅伝がきっかけで、「将来はスポーツ実況をしたい」と話す20歳の素顔に迫った。
『FRESH CAMPUS CONTEST 2023』グランプリ・辻村麻琴
日本一の大学1年生を決めるミス・コンテスト『FRESH CAMPUS CONTEST』(通称フレキャン)は、TBSの宇内梨沙アナウンサー、上村彩子アナ、日本テレビの滝菜月アナら数多くの局アナを輩出している。2023年大会グランプリの辻村麻琴(明治大2年)もインフルエンサーを続けながら、アナウンサーを目指してスクールに通っている。大好きな箱根駅伝がきっかけで、「将来はスポーツ実況をしたい」と話す20歳の素顔に迫った。(取材・文=福嶋剛)
――グランプリ受賞から8か月がたちました。
「あっという間でした。今はアナウンススクールに通っていて、今年3月に(フレキャンの)グランプリの副賞として『ABEMAスポーツタイム』のレポーターを体験させていただきました」
――いかがでしたか。
「AbemaTV本社での会見後に取材させていただいたのですが、そこで史上最年少で初の日本人女性レーサーとして参戦しているJuju(野田樹潤)さんにインタビューしました。すごく緊張してしまい、うまくできませんでした。でも、現場の緊張感や厳しさを体験できて、『もっと勉強しないとやっていけない世界だ』ということを学べました」
――アナウンサーを目指そうと思ったきっかけは。
「子どもの頃に見た箱根駅伝です。もともと大好きで、毎年お正月はテレビにかじりついて見ています。中学3年生の時、今まで気にしていなかった実況をちゃんと聞いてみると、選手の一人ひとりの人生を紹介しながら臨場感や空気感を伝えられる仕事だと分かって、すごく感動したんです。それがきっかけで『私もいつかアスリートたちを実況で伝えられるアナウンサーになりたい』と思うようになりました」
――箱根駅伝を生で見たことは。
「あります。今年は私が通っている明大も出場していたので往路も復路も応援しました。私は5区が大好きなので、次回は5区で観戦してみたいです」
――その他にどんなスポーツがお好きですか。
「大学ではアナウンス研究会に所属していて、大学サッカーの場内アナウンスをやっています。競技場で場内アナウンスをしながら、試合中に架空実況をして勉強しています」
――フレキャンに応募した理由は。
「やっぱり、アナウンサーになるための登竜門みたいなコンテストなので、チャレンジしたいと思ったのが一番の理由です。もともと内向的で人前で話すのが苦手なタイプだったので、アナウンサーを目指そうと思ってからは、いろんなことに挑戦して自分を変えていきたいという思いが強かったです」
――実際にやってみていかがでしたか。
「最初はすごく緊張してしまい大変でした。でも、中学高校と吹奏楽部でトランペットやテナーサックスをやっていて、超体育会系の強豪校だったので『根性と負けず嫌いだけは誰にも負けない』という思いで、必死にファンを集めるアイデアを考えました。前年のフレキャンで審査員特別賞だった花田ゆりさんが、私の高校の先輩だったので配信の進め方などを教えてもらったことも大きかったです。そして、私の母は昔、東京でテレビ局に関する仕事をしていたので、まるで私のマネジャーみたいに実家から遠隔で東京にいる私をずっと心配して、励ましてくれました。進めていくうちにファンも増えていき、『私じゃなくて、ファンのみなさんのために頑張らなくちゃ』って気持ちに変わりました」
――グランプリを獲った瞬間は。
「呼ばれた瞬間は、ここまで頑張ってきた約10か月の出来事を振り返りながら泣いてしまいました。会場には家族も駆けつけて、みんなで喜びました。私は4人姉妹の長女で3人の妹が学校やSNSで『姉を応援して』と周りに呼びかけてくれて、父はそんな女性陣の陰からそっと応援を続けてくれました。花田さんにも本当に感謝ですし、ファンの人たちのおかげで私はグランプリを獲れました。『これからもたくさんの方たちへの感謝の気持ちを忘れずに夢に向かって進みたい』。そう思いました」
――大学では法律学科で学んでいるそうですね。
「はい。やっぱり、得意な分野だけでは知識も浅いので、さまざまな分野に対応できるように社会の基礎となっている法律を学ぼうと思いました」
――辻村さんにとってフレキャンとは。
「『夢の扉を開いてくれたもの』だと思います。だけど、扉を開いて前に進むのは私自身です。最後まで諦めずに夢に向かっていきたいと思います」
――10年後の姿を想像してみてください。
「幅広く活躍できるアナウンサーになっていたいです。その中でも、アスリートさんの本音やスポーツの面白さを伝えられる『実況アナウンサーになっていたら良いな』って思います。もちろん、駅伝中継を実況できたら最高ですが、どんな未来でも間違いなく箱根駅伝は10年後も大好きです」
□辻村麻琴(つじむら・まこと) 2004年7月24日、奈良生まれ。明治大1年時に『FRESH CAMPUS CONTEST 2023』グランプリを獲得。『ABEMAスポーツタイム』のレポーターを経験し、現在はインフルエンサー、よこすか海軍カレー広報大使などで活動。趣味は駅伝観戦。特技はテナーサックス。