timelesz、改名後初の全国ツアー 菊池風磨「全部うまくいく、ついてきて」 3人では最初で最後のツアー
timeleszが23日に、改名後初となる全国ツアー「We’re timelesz LIVE TOUR 2024 episode0」の神奈川公演を横浜アリーナにて開催した。また、3人という新体制でのライブは今回が最初で最後となる。
コンセプトは「新生timeleszのあいさつまわり」
timeleszが23日に、改名後初となる全国ツアー「We’re timelesz LIVE TOUR 2024 episode0」の神奈川公演を横浜アリーナにて開催した。また、3人という新体制でのライブは今回が最初で最後となる。(取材・文=水谷賀奈子)
本ツアーは2024年4月1日にグループ名を「Sexy Zone」から「timelesz」に改名し、同時に新メンバーを募集するオーディションの実施を発表以降、初のツアーとなっており、「新生timeleszのあいさつまわり」といったコンセプトで全国をまわっている。3人での最初で最後となる本ツアーでは、Sexy Zoneの歴史を振り返りつつ、6月19日にリリースしたファーストEP『timelesz』に収録した新曲も披露。全国7都市25公演で合計27万6000人を動員する。
ライブの構成としては、Sexy Zoneとしてデビュー以降、単独公演では初めてムーピングステージを使用。さらに、16枚の可動LEDを組み合わせた映像がシンプルなステージを華やかに演出する。
開演時間になると、スクリーンにはツアーコンセプトとなる「あいさつまわり」に沿ってメンバー3人がマネジャーに扮(ふん)し、各所で奮闘する映像が流れる。白を基調としたジャケット衣装をまとった3人がステージに登場すると、メンバーの菊池風磨が「行くぞ、横浜!」とあおり、青色のレーザー照明とともに披露した『RUN』で幕を開けた。
『Forever Gold』と『Sleepless』の間には、「見とけ歴史にその名を刻むtimelesz」といった、timeleszとしての決意表明をオリジナルラップで表現する場面も。時計や歯車の映像の中には「timelesz」という文字も隠れており、改名後も手の込んだ演出は健在だ。
さらに、今回は趣向を凝らしたソロコーナーにも注目だ。佐藤勝利は、ファンから音源化の希望が高い貴重なソロ曲『Black/White』を、ライブでは17年の「Summer Paradise」公演以来のパフォーマンスを披露した。ドラマや映画に加え『Endless SHOCK』などへの出演経験により、また一段と表現力に磨きのかかった華麗なパフォーマンスとなった。
続く、菊池は12年発売のファーストアルバム『one Sexy Zone』に収録の『rouge』を、17年の「Summer Paradise」公演ぶりに、年を重ねて当時よりもさらに増した大人の色気をただよわせ、マイクを通さずに生声で歌うというシーンもあわせてファンを魅了した。
松島聡は、19年発売の6枚目アルバム『PAGES』より『CRY』を、自身が活動休止中のほかのメンバー4人(中島健人、マリウス葉さんら含む)によるパフォーマンス映像を背に、自身の強みである力強いダンスとともにソロバージョンを初披露した。
そして、timeleszのロゴをモチーフとしたベージュのセットアップ衣装に身を包み、再び3人がステージにそろうと、昨年のドーム公演で初披露した『スキすぎて』コールバージョンを、今回のアリーナツアーでも『スキすぎて(コール2024ver.)』としてパフォーマンスすると会場は大盛りあがりとなった。
iriがサプライズで登場
MCタイムに入ると、オープニングからファンの声援の大きさにグッときて泣きそうだったことを告白した松島。そんな「グッときた」という発言から、楽曲『puzzle』の話題に。最初は向き合って歌う演出ではなかったこと、横浜公演を見に来た嵐・櫻井翔から「グッときた。3人の思いが伝わってきて良かったから、3人で目を合わせて歌ってよ」と提案があったようで、そのような演出に変更したことを明かした。
そんななか、菊池が突然「えーっ!」と声を上げると、松島から「トイレに行きたい」と告げられていたようで……。ステージ上に2人になってしまい、話題に困っていると、佐藤が「セットリストいつもありがとうね」とライブの演出を手掛ける菊池に感謝を伝えたところで松島が戻ってきて、会場は笑いに包まれた。
そこから後半に入ると、1曲目では佐藤の生ギター演奏にあわせて『君と…Milky way』をしっとりと歌い上げた。さらに『make me bright』では楽曲を提供したシンガー・ソングライターのiri本人がサプライズで登場。ファンからの大歓迎の中、まさかの共演を果たした。
そして、ラストスパートを前に3人からファンに向けてメッセージが送られた。松島は「timeleszとして初のツアーがスタートしました。3人で立つ最初で最後のツアーになると思いますが、Sexy Zoneとして歩んできた道のり、timeleszとして歩んでいく未来を詰め込んだライブになっています。メンバーの変動などがあるなかで、会いに来てくれたこともうれしく思います」とファンへの感謝の言葉を口にしつつ、「混乱しているとは思うんですけど……ついてきてもらっていい?」と笑顔混じりにファンへ問いかけた。
続く、佐藤は「名前が変わって、いろんな発表をさせていただき、そのスピード感から僕たちが上を向きすぎていると不安や戸惑いを与えてしまったと思います。ただ。ライブをやらせてもらって『今日もライブができている、3人で回らせてもらっていることが当たり前ではない』と思っています。いろんな不安や戸惑いを与えてしまった分、みんなが見たことない景色を見せたいと思うので、これからもついてきてほしいです」と力強くコメント。
最後に、最年長の菊池も「僕たち3人は『夢を叶えたい。すてきな景色を見たい』という思いで一心不乱に走り続けています。ただ、その思いがみんなにさみしい思いをさせてしまっているんじゃないかと思うこともあります。ただ、それでも僕たちは前を向きます。なぜかと言うと、僕たちが抱く夢は、見たい景色は5人のSexy Zoneが叶えたかった大きな夢だからです。形が変わっても、僕たち5人で思い描いた夢は僕たちが追いかけていきます。どんなに途方もないことでも無謀だと思われても、大丈夫です、全部うまくいきます。なので、どうか僕たちtimeleszにこれからもついてきてください」と会場全体を見渡した。
ラストスパートの前にスクリーンにはは、timeleszのファンネーム「secondz(セカンズ)」にちなみ、「生まれてから今日まで…」「入所からデビューまで…」「timeleszがドームに立つまで…」といった彼らについての“時間”を“秒数”で表示する映像が。そして、炎の演出とともにど派手に再び登場した3人は、オープニングとは対照的な黒のセットアップに衣装チェンジ。改名後にリリースしたファーストEP『timelesz』から新曲『Anthem』『dilemma』など4曲披露し、timeleszとしての最初の思い出であり、3人とファンとの今年の夏の思い出は幕を閉じた。