井ノ原快彦「できるかぎりアイドルとしてやっていきたい」 トニセンの全国ツアー完走に感慨
坂本昌行、長野博、井ノ原快彦によるグループ“トニセン”こと20th Centuryが19日に、神奈川県民ホールにて全国ツアー「20th Century Live Tour 2024 ~地球をとびだそう!~」のファイナル公演を開催した。彼らならではのセットリストで、ファンを魅了した。
V6の楽曲で会場の盛り上がりは最高潮に
坂本昌行、長野博、井ノ原快彦によるグループ“トニセン”こと20th Centuryが19日に、神奈川県民ホールにて全国ツアー「20th Century Live Tour 2024 ~地球をとびだそう!~」のファイナル公演を開催した。彼らならではのセットリストで、ファンを魅了した。(取材・文=水谷賀奈子)
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本ツアーは、“地球の皆さんに、宇宙から熱い思いを送りたい”というトニセンならではのコンセプトのもと、メンバーからのメッセージがツアータイトルに込められている。3人のルーツをテーマに、トニセンがかつてバックをつとめていた先輩である少年隊のメドレーや、タイトルにちなんで地球をとびだして宇宙最大のフェス「ギャラクシーソニック」に出演してV6の往年の楽曲を歌唱するコーナーなど、トニセンにしかできないエンターテインメントショーとなっている。
開演の午後2時に会場が暗くなると楽曲『トライアングル』が流れ、ステージには青・緑・紫の3色のスポットが。一度スポットが消えたかと思いきや、次の瞬間には坂本・井ノ原・長野の3人が姿を現した。ファンの歓声に包まれながら、しっとりと歌い上げる。坂本が「今日も元気にいい汗かいていこうぜ!」と投げかけては『大人 Guys』ではサングラスを身に着け、札束が舞う演出で雰囲気をガラリと変えて、会場を一気に盛り上げた。
『旅立ちの鐘』では、3人が客席に降りて、よりファンと近い距離でパフォーマンスするとファンは大興奮。会場に集った一人ひとりに向けて手を振り、ときにはハイタッチをするなどして触れ合っていた。
昨年オープンの3人がプロデュースした喫茶店「喫茶二十世紀」の映像がスクリーンに流れると、ステージ上に設置された喫茶店のドアから3人が登場。エプロンに蝶ネクタイといった店員スタイルの衣装に身を包み、ステージがまさに喫茶店へと早変わりした。ホッと一息つけるようなあたたかい雰囲気の中で『回れよ地球』を披露。「君の味方さ」という歌詞に合わせてキュンですポーズや曲終わりにはルダポーズをすると、ファンからは思わず「かわいい!」の声が漏れた。その声に「『かわいい』って言われることがやみつきになりますね」と3人がコメントすると、会場は笑いに包まれた。
続いて『ある日願いが叶ったんだ』の曲中に、突然長野が“喫茶”を出ていき、映像に映し出されたUFOにさらわれてしまう。しばらくすると笑顔で帰ってくるも、長野はどこかふわふわした様子で……。本人も「あとで説明すると」と焦らす。
一方で「(歌い方に)昭和っぽい落ち着きが出てきた」という話題から、かつて3人もバックダンサーをつとめた少年隊のヒット曲メドレーに突入。『What’s your name?』から『デカメロン伝説』『まいったネ 今夜』などの名曲を一気にパフォーマンス。ミラーボールによる照明がギラギラと輝く中、白のジャケットをまとった坂本が東山紀之、長野が植草克秀、井ノ原が錦織一清を担当して歌い踊ると、会場からは大きな拍手が沸き起こった。
3人が「ステージに立ち続ける」と誓う
そして、再び“宇宙”の話題に。長野は「曲の途中に呼ばれた気がして……」と先ほどの詳細を説明し始め、UFOで宇宙人たちと話して宇宙最大フェス「ギャラクシーソニック」略して「ギャラソニ」に招待されたからみんなで出ようと続けた。
ファンはそんな“設定”を瞬時に飲み込み、3人とともに全員で「ギャラソニ」に参加するために“地球を飛び出し”た。到着後には、地球でも宇宙でも大人気の楽曲として『MUSIC FOR THE PEOPLE』『Believe Your Smile』『愛のMelody』などV6のヒット曲を披露すると会場は最高潮の盛り上がりに。さらには『夏のかけら』『Theme of Coming Century』らカミセンの楽曲などといった、彼らだからできるセットリストで「ギャラソニ」を盛り上げた。
地球に戻って来ると、長野は「みなさん(設定を)噛み砕くのが早い。すみません、本当に」と笑いつつも、「みなさんと会って、いろんなキャッチボールができて、お互いの笑顔を見ることができて、僕たちにとってライブはすごく大切な場所だなと改めて感じております。ライブというものをこれからも大切に、できる限り立ち続けていきたい思っていますので、よろしくお願いします」と会場を見わたす。
井ノ原も「いろんな思いでここに集まってくれて、奇跡を感じました。次はいつになるか分からないけれど、これくらいのステップでよければ、いくらでもできるので。ずっと、できるかぎり、アイドルとしてやっていきたいなと思っています。歌って踊れるアイドルとしては最年長になっちゃいましたけど、後輩たちも頑張ってくれているので、僕らも地道にやっていきますので、これからもよろしくお願いします」と言葉に気持ちを込めた。最後に、坂本もまた「新しいものを求めて、なにか大事なものをなくしているような気もすることもありますが、偉大な先輩やすばらしい楽曲があるからこそ、ステージに立たせてもらえているんだなと感じました。新しい楽曲ももちろん、すばらしい楽曲をずっとこれからも届けられるように頑張ります」と続け、ライブを締めくくった。