佐野史郎、特撮きっかけで俳優の道へ「無意識かもしれないけど」 撮影セットを見学した過去
俳優の佐野史郎が18日、都内で行われた映画『カミノフデ~怪獣たちのいる島~』完成披露上映会に出席した。
「あの頃はまだ東宝にはプールがあってね」
俳優の佐野史郎が18日、都内で行われた映画『カミノフデ~怪獣たちのいる島~』完成披露上映会に出席した。
『ゴジラ』シリーズや『大怪獣ガメラ』、『仮面ライダー』などの造形を手掛け、怪獣造形の礎を作ったと言われているレジェンド・村瀬継蔵氏が初めて総監督を務める本作。特殊美術造形家の祖父が作ろうとしていた映画「神の筆」の世界に入り込んでしまった少女・朱莉の姿を描く。
村瀬総監督とは「そんなに付き合いがあるわけではなかった」が、「僕もまぁ、みなさんご承知のとおりオタクですよね(笑)。好きな世界なので、ファンとして新しい怪獣映画ができることがうれしかったし、そこにお声をかけていただき、監督の分身と言うべき役柄ですから責任重大だと思っていました」と特撮ファンとして喜びを語った。
若い頃から特撮映画に出演し、触れてきたという佐野。かつて「俳優部として本編の撮影は一生懸命取り組むけど、撮影が終わったあと、『ミレニアムゴジラ』や『GMK』とか、あの頃はまだ東宝にはプールがあってね。終わると見学に行っちゃう。俳優部として撮影している時間よりも見学している時間のほうが長かったくらい、ずっと見ていた」と回想。「どう撮影しているのかよく見ていたし、いかに大変か肌で感じていた。責任の重大さとともに、その感じたリアリティの気配が出たらいいなと思って努めていました」と本作に込めた思いを話した。
劇中で印象に残っているのは「ヤマタノオロチのシーン」で、「子どもの頃『日本誕生』とか『地球最大の決戦』とか、ああいう造形が怪獣として最強だと思っていたので、この時代に新たなヤマタノオロチが見られるとは」と興奮した様子で紹介。
「子どもの頃から特撮映画を見て思っていたけど、我々俳優部の責任も大きいと思う。怪獣も大好きだけど、俳優さんたちもすごく好きでそれに憧れて俳優の道を志したんじゃないかって。無意識かもしれないけど……。これからも特撮映画、怪獣映画を大切にしながら俳優の道を歩んでいけたら」といい、怪獣映画のリメイクも熱望。「夢は広がりますなぁ!」と特撮愛をにじませていた。
鈴木梨央、楢原嵩琉、釈由美子、プロデューサーの佐藤大介氏も参加。登壇予定だった村瀬総監督は体調不良のため入院し、欠席となった。