都知事選で物議醸した“ほぼ全裸”ポスターモデルが激白「仕事として受けた」「『売名行為』…その通り」
東京知事選の投開票が終了して1週間。選挙期間中の6月20日、候補者である河合ゆうすけ氏のポスターに「ほぼ全裸状態」で登場し、騒動の当事者となったタレントの桜井MIUがENCOUNTの取材に応じた。ポスターモデルになった経緯、騒動についての思い、河合氏との関係性、「売名行為」と指摘されることへの見解などを聞いた。
「『法の隙間』を利用しているのは、現職議員も同じ」
東京知事選の投開票が終了して1週間。選挙期間中の6月20日、候補者である河合ゆうすけ氏のポスターに「ほぼ全裸状態」で登場し、騒動の当事者となったタレントの桜井MIUがENCOUNTの取材に応じた。ポスターモデルになった経緯、騒動についての思い、河合氏との関係性、「売名行為」と指摘されることへの見解などを聞いた。(取材・文=白川ちひろ)
――どういう意図で“ほぼ全裸”ポスターを作成し、都知事選候補者の掲示板に貼る流れになったのですか。
「都知事選に河合さんが立候補するとのことで、そこで『セクシーポスターを使いたい』との案が出たそうです。私は普段、SNSで見えてしまいそうなギリギリのハイレグを着た写真を投稿していたため、『そのようなイメージでお願いしたい』とモデルの打診がありました。そして、お仕事としてお受けしました。実際に進めてみると、指定されたポーズは裸にM字開脚でして、『思ったより過激だな』と感じました。ただ、乳首と股間は河合さんの顔で隠れていたのと、河合さんが何度か選挙に立候補されている方だったので、『ポスターの基準としては大丈夫なんだ』と思っていました」
――しかし、そのポスターは大問題になりました。河合氏が警視庁から注意を受ける事態になり、翌日には完全撤去。他のポスターに差し替えられました。河合氏とはどのような話し合いがあったのでしょうか。
「セクシーポスターの撤去が決まった後、河合から差し替えのポスターを担当区域に貼る作業を頼まれました」
――騒動後、仕事への影響は。
「カーシャンプーのイメージガールを降板しました。その商品への影響があり、会社さまには大変ご迷惑をおかけし、申し訳なく思っています」
――騒動で批判の対象となったにも関わらず、選挙期間中に河合氏と行動を続けた理由は。
「お受けした仕事を全うするためです。私の役割はセクシーポスターのモデルでしたが、撤去されて自分の写っているポスターでなくなっても、それを貼る作業も含めてやるべき仕事だと考えました。ただ、いろいろな仕事の絡みなどもあり、発言の自由、表現の自由、行動の自由は100%ではなかったため、選挙期間中は取材を受けず、発言を控えるようにしていました」
――河合氏とはどのように知り合い、選挙を手伝うようになったのですか。
「河合さんが主催する『HATASHIAI』という格闘技イベントに、ラウンドガールと選手として出場したことで知り合いました。その後、河合さんのオリジナル曲のレコーディングに参加させていただいたり、MV撮影に呼んでいただき、そのご縁で今回のお仕事を依頼されました」
――選挙期間中、河合氏の政見放送を見てどう感じましたか。高い笑い声をあげ続け、カメラに近寄ってアップで映ったり、机の上にいすを乗せるなどの行動をしていましたが。
「政見放送など選挙を通じて売名行為をする候補者は昔からおられましたが、最近の選挙関連の事件から考えますと、一定の線引きが必要だとも感じています。独自の感性、目線から政治に切り込む姿勢は斬新かつ今後の選挙のあり方への起爆剤になるのでは思ったこともありましたが…。ただ、法律で罰せられないような『法の隙間』を作り、それを利用しているのは、現職議員も同じではないでしょうか。河合さんをはじめ一部の候補者は、道徳的な面はともかく、そうした皮肉を込めた活動をしていると感じています」
――今回のポスターが、桜井さん自身の「売名行為」と言われていることについては。
「多少なりとも『知名度が上がる』『売名になるかも』ということは、芸能活動をしている方は常に考えていると思います。私もそれを考え、全ての活動や仕事に取り組んでいるので、『売名行為』と言われると、その通りだとも思います。一方で『ポスターモデル』という1つのお仕事として打診いただいたので、『基本的に仕事を断らないため、いつも通りお受けした』という単純な経緯もあります。知名度が上がったことについては、特に実感はありません。実益につながらない限り、知名度は役に立たないのですし、今の段階ではまだ何とも言えません」
――今回の騒動でSNSのフォロワー数はどのくらい増えましたか。今後の展開は。
「Xは2万3000人増え、現在は約5万6000人。インスタグラムは3000人ほど増えました。立ち上げたばかりのアイドルユニット・Devilsis(デビルシス)については、騒動をきっかけにライブ出演のオファーが数件ありました。今はダンス練習を頑張っていますし、ライブ出演回を増やしていきたいです。その他にオファーがありましたら、『世界一何でもするギャル』として、可能な範囲で参加できたらと思います」
〇…公式プロフィールによると、桜井は幼少期をインドネシア・ジャカルタで過ごし、「国際社会に生きるベースやたくましい精神を構築」。高校時代には、中心市街地活性化政策TMO事業に参加し、「街づくりについて興味関心を寄せ活動」と記している。そして、「日本の古都京都で街づくりを専攻し学ぶため京都へ赴く。京都女子大学現代社会学部卒業」と明記。さらにはフィジー留学も経験したとし、「卒業後は、アイドルユニットやレースクイーンとして活動」としている。