宮川大助・花子「漫才師として見る人に笑いを」 闘病中も“花子節”で何度も爆笑誘う「まだまだ長生きすると思いますので」

夫婦漫才コンビ、宮川大助・花子が27日、大阪市の吉本興業で共著『なにわ介護男子』(28日発売、主婦の友社)の発売記念会見を行った。多発性骨髄腫で療養中の花子は、5月25日未明に抗がん剤治療の後遺症で急に呼吸困難になり救急搬送され、6月10日に退院。その後は21日に奈良で行われたNHKの番組収録に参加していたが、元気そうな表情で車いすで登場した。エプロン姿だった大助は、腰痛を抱えながら料理やおむつの交換などの介護に全力を傾けているという。

宮川大助・花子【写真:ENCOUNT編集部】
宮川大助・花子【写真:ENCOUNT編集部】

共著『なにわ介護男子』発表記者会見

 夫婦漫才コンビ、宮川大助・花子が27日、大阪市の吉本興業で共著『なにわ介護男子』(28日発売、主婦の友社)の発売記念会見を行った。多発性骨髄腫で療養中の花子は、5月25日未明に抗がん剤治療の後遺症で急に呼吸困難になり救急搬送され、6月10日に退院。その後は21日に奈良で行われたNHKの番組収録に参加していたが、元気そうな表情で車いすで登場した。エプロン姿だった大助は、腰痛を抱えながら料理やおむつの交換などの介護に全力を傾けているという。

 冒頭から“花子節”は健在だった。集まった報道陣に「(今のうちに)顔を見とかないとと思ってるのかもしれませんが」と自虐的に話した後で、「まだまだ長生きすると思いますので」と続けて笑いを誘った。代わって大助があいさつしようと「あの……」と発した瞬間、「ありがとうございます」と制止。起こった爆笑に満足そうだった。

 今作は、闘病記の前作『あわてず、あせらず、あきらめず』が発売された2022年1月の2か月後、いったんは寛解しながら、秋に抗がん剤の副作用で心肺停止状態になるなど、闘病を続ける花子と妻を介護する大助のその後が描かれた。花子は『多発性骨髄腫』について「知ってもらいたいのが第一」とし、大助は「面白おかしく書いてある。楽しいと思う」とPR。それでも、完治しないと宣告されながら長い闘病を続ける花子を思い、「つらい。僕が代わってやりたかった」と本音を口にし、涙声に。「持ってきといて良かった」と花子から渡されたハンカチは、最後まで何度も必要になった。

 花子はあくまで前向きだった。移動の車が介護仕様と明かされると、「楽やし、楽しいし、USJに行かんでもええやん。車の外までウイ~ン言うて、そのまま助手席に行ける」と声を弾ませた。

 大助への感謝も忘れなかった。74歳の大助が69歳の花子の面倒を見る『老老介護』で、互いにイライラするときもあるという。介護施設に入ることも頭をよぎるという花子だが、大助は決まって30分後には謝罪してくれると明かし「心ん中でありがとうって言うてます」と打ち明けた。大助は「ただ1つ、楽しくやろうって」と現在のモットーを披露。花子のX(旧ツイッター)には全国の闘病中の人などから「楽しく闘っている姿が参考になる」とメッセージが届くとした。

 夢を聞かれた花子は「(闘病記の)第3弾を考えてます」と宣言。あまりにも早い“予告”に大助が困惑して遮ろうとすると、「いらんこと言いな」とピシャリ。「目覚めたら病院」だったという先日の入院もつづりたいとした。救急車で運ばれた際、花子が一言もしゃべらなかったことで、事の重大さが認識されたと自身でネタにした。そして、退院から間もなかく、不安もあった21日の収録に言及。「夜中12時までネタくって」臨んだといい、結果を「誰よりもウケてた」と自賛。「お客さんも、局もラッキーやったと思います。いけるんやなと自信もつきました」と明かすと、「漫才師として命いただいたから、漫才師として見る人に笑いを見せていきたいと思います」と力を込めた。

 さらに、8月に古希を迎える花子は「全国ツアーをやりたいと思ってるんです」と告白。大阪、名古屋、東京の3大都市を挙げ、「今なら体力的にイケる気する」と力強く語った。最後に「笑顔をこれからもとどけられるように努力します。この歳で努力ってええなあ」と漫才への思いを花子が語ると、大助は「漫才しに行くというより、高齢者の人たちに会いに行きたくなってる。不思議な感じ。お互い頑張ろうぜって」と心境の変化を吐露。花子から「行ったら、私らの方が高齢者」とつっこまれた。

次のページへ (2/2) 【写真】笑顔で隣に並んだ宮川大助・花子のアザーカット
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