サザンオールスターズ、新ビジュアルに登場した“旧車”の正体判明 展示会で伝説&秘話も
デビュー46周年を迎えたロックバンド・サザンオールスターズの“これまで”と“これから”をたどる『いわゆる「サザン」について展』が、デビュー記念日の6月25日から、東京・渋谷のSHIBUYA TSUTAYA 1階 SIPS Aで開催スタートとなった。国民的バンドとして第一線を走り続けてきた道のり、紆余曲折もあった歴史をひもとくパネル展示を通して、バンドの魅力を再確認。作品のジャケットを振り返ると、時代時代の思い出がよみがえる。そして、会場でひときわ目を引くのが、古めかしいセダン車。なんと、新たに発表されたビジュアル撮影で実際に使用され、メンバーが乗車した“お宝カー”だという。企画展の魅力に迫った。
サザン46周年の記念日に開幕 『マンピーのG★SPOT』誕生の瞬間、『TSUNAMI』制作秘話も
デビュー46周年を迎えたロックバンド・サザンオールスターズの“これまで”と“これから”をたどる『いわゆる「サザン」について展』が、デビュー記念日の6月25日から、東京・渋谷のSHIBUYA TSUTAYA 1階 SIPS Aで開催スタートとなった。国民的バンドとして第一線を走り続けてきた道のり、紆余曲折もあった歴史をひもとくパネル展示を通して、バンドの魅力を再確認。作品のジャケットを振り返ると、時代時代の思い出がよみがえる。そして、会場でひときわ目を引くのが、古めかしいセダン車。なんと、新たに発表されたビジュアル撮影で実際に使用され、メンバーが乗車した“お宝カー”だという。企画展の魅力に迫った。(取材・文=吉原知也)
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サザンの新たな活動の特大発表を受けて急きょ開催となった今回の企画展。サザンの貴重なビジュアル・映像に囲まれるように、旧車が鎮座している。
リーダーの桑田佳祐が助手席に座り、キーボード&ボーカル・原由子がハンドルを握る。後部座席には、ベース・関口和之、ドラム・松田弘、パーカッション・野沢“毛ガニ”秀行が乗って笑顔を浮かべており、メンバーの絆がひしひしと伝わってくる。最新ビジュアルは、サザンがエンジン全開で動き出すようなワクワクを感じさせる。
このビジュアル撮影で使われたのが、1974年式の三菱・デボネア。今回の特別展示車両だ。普段は公道を走っている“現役乗用車”だというから驚きだ。関係者が「クルマ愛好家の間では有名なレトロカーで、今回の搬入時に『あれはデボネアじゃないのか?』と周囲がザワザワしていました」と秘話を教えてくれた。
“ナンバープレート”には小粋な演出が。「渋谷 33 つ・・ 46」なのだが、渋谷は今回の会場、33は「サザン」、つは「TSUTAYA」、46は「46周年」。ファンがにんまりしてしまう組み合わせなのだ。
サザン46年の歴史が、伝説や秘話を織り交ぜて紹介されているのも展示会のポイントだ。
今年8月に出版されることになった、サザンオールスターズの活動を長年にわたり追い続けてきた音楽評論家・小貫信昭氏によるノンフィクション本『いわゆる「サザン」について』(水鈴社刊)と連動する形での開催となっており、著書から一部抜粋された文章と共に、サザンの歩みを体感できる内容になっている。
1981-『ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)』で得た自信、1991-甘くてしょっぱい『涙のキッス』でチャートを席巻、1995-『マンピーのG★SPOT』誕生の瞬間――。
順風満帆な活動時期だけではなく、ある意味の“つまづき”も含めて、バンドがたどってきたリアルな足跡をまとめている。
例えば、発売当時に社会現象になった名バラード『TSUNAMI』(2000年1月)の制作秘話。前年99年に発表した『イエローマン~星の王子様~』が売れなかったことが1つのきっかけになり、“次は絶対、ヒット曲を作るんだ”と一致団結したという制作背景と逸話も披露されている。往年のファンの間では知られているエピソードだが、改めて再認識できると共に、新規ファンにとっても発見の多い展示がズラリ並んでいる。
さらに、大型ビジョンでは、今回の展示会でしか流れない限定の特別映像を放映。また、会場内でサザン旧譜が数量限定で販売されており、筆ペンのような字体で肉厚に書かれたポップが印象的だった。
そして、“お土産コーナー”は要チェックだ。セルフフォトブース「Photomatic」(有料)では、オリジナルフレームの写真撮影が楽しめる。その場でプリント写真がもらえるだけでなく、QRコードで写真と動画のダウンロードが可能。一生の記念になる。この場所では先日発表されたばかりの新曲『恋のブギウギナイト』が流れており、ディスコチックなナンバーに心躍り、いい感じの笑顔で記念ショットが収められるのも素晴らしい。
今年のサザンの活動は怒涛(どとう)そのもの。前作『葡萄』以来となる9年ぶりとなる16枚目のオリジナルアルバムを今冬にリリースすることが決まった。茨城・国営ひたち海浜公園で開催予定の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA」への大トリでの出演(9月23日が出演日)も決定。サザンとしては2018年以来の6年ぶり3度目で、今回が「最後の夏フェス出演」とアナウンスされ、大きなニュースになっている。
今回の『いわゆる「サザン」について展』は、“胸さわぎの1年”をサザンと一緒に駆け抜けるための“予習&復習”であり、サザンの未来像を見据えるの絶好の機会になりそうだ。
展示会の開催期間は6月30日まで。観覧無料。