笠松将が19年に最多出演したワケは? 佐藤玲とのW主演「ドンテンタウン」で語る
笠松「僕は休むのが怖いので、仕事を断っていない」
――どんな現場でしたか?
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笠松「予算が大きくあるものではないので、みんなで荷物を運んで、シーンが終わったら、みんなで元に戻して……という感じ。手作りの温かさがありました。自分たちも原点に戻らせてくれるような現場でしたね。監督は自分からは何も言わないんですけど、僕や佐藤さんが聞いたりしたときは、親身になって聞いてくれる。一緒に悩んでくれて、僕たちにヒントをくれようとする。それが、こういう規模の作品の良さ。その中で自分も成長できたと思います」
佐藤「監督も同い年。スタッフさんの年も近かったです。同い年というだけで、すごくうれしくて、安心できるところがありました。撮影自体は6日間と短く、ハードでしたが、みんなで作る、温かさがあって、思い返すと、苦だった印象がないですね」
――お二人とも、いろんな予算規模の映画に出て、いろんな役を演じられていますが、主役というのは、思いは違いますか?
佐藤「(笠松に)去年は若手の中で一番たくさんの作品に出ていたんだよね。どう?」
笠松「僕は休むのが怖いので、仕事を断っていなくて、そんなにメチャメチャ出ているわけじゃない。どんな役でも現場にたくさん行くと、思い入れは違います。1か月いるような現場では、みなさんとも仲良くなりますし。さらに、セリフが多かったり、見え方、出方が多かったら、主役じゃなくても、楽しいです。終わった後の達成感もあるし、見てもらって評価されたときはすごくうれしい。主役かどうかというのは関係ないかもしれないです」
佐藤「同じですね。主演だから気構えるということはなく、その役のことを考えている時間、監督さん、カメラさんと共有する時間がたくさんあって、しかも濃密だと役者として楽しいです」
――独特の世界観を持つ作品なので、監督とのコミュニケーションが大事だったのではないですか?
笠松「監督は脚本も書いているので、監督の中にしかない答えもあったので、聞くことが結構ありました。前作の短編『ドキ死』が面白かったんですね。映像的な表現がうまい。今回も同じように空間にいるのか、いないのか、夢なのか、現実なのかみたい表現がすごく不思議で魅力的でした。『自由にやって』と言われたら、それはそれでいいんですけども、いつカメラに撮られてもいいように、としっかりお話をしました。同い年の男同士の会話の中で、『(監督のやりたいことは)そういうことか』と気づくこともありました」
佐藤「私の場合、ソラという役柄で、最初から最後まで、ソラが成長する視点というのがあったので、現実、過去、空想、未来といった境目はあまり作らずに、その場その場で感じたことを素直に受け止めて、演じていましたね」