スガシカオ、自身のドキュメンタリーは監修が絶対条件「出してもらっては困る写真がたくさん」

シンガー・ソングライターのスガシカオが10日、都内の新宿シネマカリテで行われた映画『プリンス ビューティフル・ストレンジ』の公開記念舞台あいさつに登壇。本作の字幕監修を担当した音楽評論家の吉岡正晴氏と本作の魅力を語った。

舞台あいさつに登壇したスガシカオ【写真:ENCOUNT編集部】
舞台あいさつに登壇したスガシカオ【写真:ENCOUNT編集部】

映画『プリンス ビューティフル・ストレンジ』公開記念舞台あいさつ

 シンガー・ソングライターのスガシカオが10日、都内の新宿シネマカリテで行われた映画『プリンス ビューティフル・ストレンジ』の公開記念舞台あいさつに登壇。本作の字幕監修を担当した音楽評論家の吉岡正晴氏と本作の魅力を語った。

 本作は、ファンクとロックとソウルを融合させ、音楽に革命をもたらし天才の名を欲しいままにした伝説のミュージシャン・プリンス(本名:プリンス・ロジャーズ・ネルソン)の真実に迫るドキュメンタリー。孤高の天才が、いかにして誕生したのか、そして突然の悲劇まで、プリンスを愛する全ての人に贈る作品となっている。

 プリンスの大ファンで、すでに今作を2回鑑賞したというスガは、「僕らが見てきたプリンスと本人が語ってきたプリンスでプリンス像は出来ている。この映画はそこで語られなかった部分、他の人が見たプリンスとは、どんな人、どんなアーティストだったんだろうというのが大きなコンセプトの映画です」と解説。プリンスを敬愛するミュージシャンの声が多数収録されており、「オレも出たかったもん。英語そんなにしゃべれないけど」と笑いつつ、「僕が世界で一番好きな女性シンガー、チャカ・カーンがプリンスのことを思ってしゃべっているシーンで泣きそうになった。こんなに深い絆で結ばれていたんだと。お姉さん的な所があるじゃないですか。あそこがクライマックスでした」と見所を語った。

 プリンスの原点にフォーカスしてストーリーが語られ、「こんな生活でこんな子供だったんだとびっくりするシーンがたくさん出てくる。自分が死んだ後に、この写真出されたらきついなというくらいまで、人間関係まで含めて出てくる。けっこう掘り下げて作っています」とうなり。吉岡氏の「もし自分のドキュメンタリーを作る機会があったら?」という質問には、「自分が監修しなかったら絶対に作らない」と断言し、「出してもらっては困る写真がいっぱいある。(この作品は)プリンスが亡くなっているからこそ出てきたものがたくさんあると思う」と語った。

 作中で語られたプリンスの言葉に触れ、「『頭の中にどんどん音が鳴るから、それを吐き出していかないと死んでしまう』と言っていた」と説明。「うらやましい限りです。締め切りとかそういうことではなく。アウトプットをしなければ生きていけなかった。本当の天才というのはこういうことだと思いました」と絶賛していた。

次のページへ (2/2) 【写真】スガシカオと字幕監修を担当した吉岡正晴氏の2ショット
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