【光る君へ】松下洸平、初大河でセリフの半分以上中国語 試練にも「役者冥利に尽きます」

俳優・松下洸平が初出演となるNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時)について、大河初出演の思いや現場に参加した感想、演じる周明という人物をどんな思いで演じたのかなどを語った。周明は朱仁聡(浩歌)らとともに越前にやってきた宋の見習い医師。吉高由里子が演じる主人公・まひろ(紫式部)に宋のことばを教えてくれ、2人は親しくなっていく設定。優しく穏やかだが、どこか謎めいたところがある男。

周明を演じる松下洸平【写真:(C)NHK】
周明を演じる松下洸平【写真:(C)NHK】

演じる周明は宋から訪れた見習い医師という設定

 俳優・松下洸平が初出演となるNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時)について、大河初出演の思いや現場に参加した感想、演じる周明という人物をどんな思いで演じたのかなどを語った。周明は朱仁聡(浩歌)らとともに越前にやってきた宋の見習い医師。吉高由里子が演じる主人公・まひろ(紫式部)に宋のことばを教えてくれ、2人は親しくなっていく設定。優しく穏やかだが、どこか謎めいたところがある男。

「周明は宋から訪れた見習い医師という設定ですが、セリフの半分以上が中国語だったことがびっくりしました(笑)。日本語にはない発音が多くて大変な部分もありましたが、オリジナルキャラクターである周明にリアリティーを与えるためにも、言語の習得が最も大切なポイントだと感じ、先生のご指導のもと準備を積み重ねました。このような一筋縄ではいかない配役をいただけたのは役者冥利に尽きますし、いろいろな方のお力を借りて中国語での芝居もなんとか乗り越えることができて、本当に良かったなと思っています。大河ドラマ初出演で、ひとつ大きな試練を与えてくださったことに感謝しています」

 撮影現場に参加した感想はどうだろう。

「大河ドラマにはなんだか“独特の緊張感”が漂う厳しい場所というイメージを勝手に持っていましたが、主演の吉高由里子さんを筆頭にとても明るい方々に囲まれ、和気あいあいとした現場でした。以前のドラマでご一緒させていただいた俳優さんやスタッフさんとの再会もあり、あたたかい雰囲気に包まれた中で撮影に臨むことができ、とてもうれしく思いました」

 周明の人物像についてはどう考えているのだろうか。

「周明は対馬で生まれながら、ひとりの宋人として生きねばならない複雑な宿命を背負った青年。彼は自分の居場所や拠り所がないことに対する葛藤や苦しみをずっと抱いて、生きてきたのだと思います。日本に帰ることはできないし、けれども生粋の宋人でないことも理解しているはず。宋で優しい医師(くすし)に出会い、なんとか生きるすべは身につけましたが、自分には故郷や帰る場所がないことを心のどこかで引きずり、それに対してコンプレックスを持っているのではないかと思いました。周明が抱える葛藤や壮絶な過去、影のある人物像が少しでも伝われるといいなと思いながら、彼を演じていました」

 朱仁聡についても言及した。

「朱仁聡は周明を医師として迎えてくれ、面倒をみてくれる“命の恩人”のような存在です。第22回の最後で周明がまひろや為時(岸谷五朗)たちに日本語で話すシーンがありますが、それはある意味、周明にとっても(日本語が話せることを同僚の宋人など周囲に知らしめることになるため)リスクのある行動だったと思います。それでも捕らえられた朱を守りたいという強い衝動に駆られて証人を探し直訴に出るほど、とても大切で心から尊敬する人物なのだと思っています」

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