武田真治、令和版『南くんの恋人』に主人公の父役で出演 「今回演じるのは南くんではありません」

1994年にテレビ朝日で放送された『南くんの恋人』で“南くん”を演じた俳優の武田真治が“最新版”として令和に甦る『南くんが恋人!?』に出演することが30日、発表された。また、加賀まりこ、室井滋、光石研、木村佳乃、沢村一樹の出演も決定したことが分かった。

『南くんが恋人!?』の追加キャスト解禁【写真:(C)テレビ朝日】
『南くんが恋人!?』の追加キャスト解禁【写真:(C)テレビ朝日】

武田は、1994年にテレビ朝日で放送された『南くんの恋人』で“南くん”を演じていた

 1994年にテレビ朝日で放送された『南くんの恋人』で“南くん”を演じた俳優の武田真治が“最新版”として令和に甦る『南くんが恋人!?』に出演することが30日、発表された。また、加賀まりこ、室井滋、光石研、木村佳乃、沢村一樹の出演も決定したことが分かった。

 若手女優・飯沼愛を主演に迎え、これまでに幾度となく映像化されてきた名作『南くんの恋人』(原作・内田春菊/青林工藝舎刊)を令和初の映像化。相手役の“南くん”をFANTASTICSのメンバーとして活躍する八木勇征が演じる。

 テレビ朝日では、94年に高橋由美子&武田真治、2004年には深田恭子&二宮和也、と2度にわたって連続ドラマ化していた。

 武田が今作『南くんが恋人!?』で演じるのは、ちよみの父・信太郎。自宅の隣で焼き鳥店を営む信太郎は、実はちよみとは血の繋がりはなく……だけども、ちよみのことを大切に思っているという、以前に演じた“南くん”に負けず劣らず心優しい男性となる。

 武田は、1994年の『南くんの恋人』は自身にとっても「出世作となった」と言い切り、「内田春菊さん原作のこの作品に再度関わることができ、うれしくて打ち震えました!」と興奮。前作では“当事者”を演じましたが、今作では“当事者となってしまったちよみと南くんを見守る大人”を演じることになり、「悩みを抱える娘と向き合う、その戸惑いやハラハラを全国の娘を持つお父さんにも共感してもらえたら」と、役柄への意気込みを明かした。

 ちよみの祖母・百合子を演じるのは加賀。実は百合子は、楓の“別れた夫の母”で、実の息子よりも嫁の楓と暮らしていくことを選び、ろくでなしの息子を家から叩き出した、という逸話を持つ。「大先生(おおせんせい)」と呼ばれ、美容室『ガーベラ』を楓とともに切り盛り。楓とは本当の母娘のような関係を築いている。

 そして、信太郎が営む焼き鳥店の常連で、商店街で手芸店を営む“チャコ”こと木村久子役には室井、ちよみが所属するバスケ部のコーチでもある山高善三役には光石も決定した。

 さらに、本作で脚本を手掛ける岡田惠和氏の大人気作『ひよっこ』では夫婦役を演じた木村と沢村が、また新たな形で岡田作品に参戦。沢村が演じるのは、小さくなってしまう“南くん”の父・晴幸。ドイツ文学の教授で、妻を亡くして以来、息子と2人きりに。しかし、ここ最近は“南くん”とのやりとりもあまりなく、ちよみに様子を聞くばかり。そんな父と息子の関係が、“南くん”が小さくなってしまったことで、どんな風に変化していくのかにも注目が集まる。

 そして、ちよみの母・楓を演じるのが木村。今作では、昭和レトロな商店街で美容室『ガーベラ』で働く、面倒見がよいけれど、どこか天然な楓を熱演する。台本を読んで、すでに「キュン」としまくっているという木村。「(脚本の)岡田惠和さんはどうしたらあんなに若い女性のキュンがおわかりになるのか、ぜひ伺ってみたい」と目を輝かせながら、楓という役柄を構築していくことを明かした。

武田真治、撮影当時の思い出は「実は高橋由美子さんにあまり会っていない」

 以下、キャストのコメント全文

○武田真治(堀切信太郎・役)

――今作『南くんが恋人!?』へのご出演にあたり、企画を聞いた際どんな印象を持たれましたか。

「内田春菊さん原作のこの作品に再度関わることができるとは思ってもいなかったですし、しかも脚本は岡田惠和さん。今回演じるのは“南くん”ではありませんが、自分としては“出世作”にもなったシリーズの新作に関わることができるのがうれしくて、打ち震えましたね!」

――今作の脚本は武田さんが出演された『南くんの恋人』も手掛けた岡田惠和さんですが、あらためて今作への出演で楽しみなことなどはありますか。

「僕が南くんを演じた『南くんの恋人』は、物語も本当に面白かったですし、ぶっ飛んだストーリーに視聴者の皆さんもついてきてくれました。当時は昭和から平成になって間もない頃で、学園モノというとちょっと悲しいストーリーのものが多く、その中では新しいタイプの学園モノでした。着ていた衣装や髪型、高橋由美子さんが歌う主題歌など、全てがムーブメントになっていったことを覚えています。今回はきっと僕よりも若いスタッフに囲まれて撮影をしていくと思いますが、今の自分たちがいいと思うものを全部取り入れて、みんなで楽しくのびのびやっていけたらなと思います」

――『南くんの恋人』撮影当時の思い出で印象に残っていることはありますか。

「実は高橋由美子さんにあまり会っていないんです(笑)。当時、たくさんの視聴者が会いたかった高橋由美子さん演じる“ちよみ”に、僕も同じように会いたかったのを覚えています。あとはそうですね、ピンク色のGジャンを着ていたと思うんですけど、あれ、僕の自前だったんです。今でもとってあるので、今作でも一度はご披露したいと思っています(笑)」

――今回演じる堀切信太郎をどんな風に演じたいと考えていらっしゃいますか。

「僕が演じる信太郎は、ちよみの父親なのですが、血の繋がりはない複雑な家族構成でもあります。『南くんの恋人』で振り返ってみると素敵だったのは、『小さくなってしまうことで、うまく伝えられない悩みに大人も向き合い、一緒に成長していく』というところもうまく描かれていたことだったように思います。今回は僕もその大人の側になり、悩みを抱える娘と向き合うことになるわけですが、その戸惑いやハラハラを全国の娘を持つお父さんにも共感してもらえるといいなと思います。岡田さんの脚本ではそういった“今の時代のお父さんの姿”、“娘との向き合い方”も描かれているので、うまく表現していけたらと思います」

――もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいことはありますか。

「日常が全部日常ではなくなって、全てが大冒険になるのでしょうね…。30年間想像したこともなかったな…。やっぱり僕は小さくならなかった方だったので(笑)! 30年前は15cmになった女の子をポケットに入れて学校に通ったので、僕も誰かのポケットに入っていろんな人の日常を体験してみようかな…!」

――ドラマを楽しみにされている視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「この夏一番面白いやつです! ぜひ楽しみにしてください!」

○沢村一樹(南晴幸・役)

――今作『南くんが恋人!?』へのご出演にあたり、企画を聞いた際どんな印象を持たれましたか。また、『南くんの恋人』はこれまでに何度も映像化されている名作ですが、作品への印象などもお聞かせください。

「僕はあんまり漫画を読むタイプではないのですが、実は『南くんの恋人』は原作を読んでいて、すごく泣いたのを覚えています。映像化も数多くされていますが、今回のような【男女逆転】は初めてだそう。脚本も岡田惠和さんなので、切ないお話になるんだろうな、と思うので、そのような作品に参加できてうれしかったです」

――今作の脚本はこれまでの『南くんの恋人』も手掛けた岡田惠和さんですが、脚本を読まれた感想をお伺いできますか。

「岡田さんとは何度もお仕事をさせていただいていますが、とにかく緻密に計算された脚本だという印象です。登場人物1人1人に温かい命を吹き込んでくださるので、読んでいて楽しいのと同時に、少しプレッシャーも感じます(笑)。今作もすごく優しい脚本になっていますので、この本の雰囲気をちゃんと伝えられるかな、とプレッシャーを感じながら、楽しく演じられたらと思っています」

――今回演じる南晴幸をどんな風に演じたいと考えていらっしゃいますか。

「僕が演じるのは、小さくなってしまう南くんの父親です。まだ頭の方の台本しかできていないのですが、これからどんどん、岡田さんならではの『父と息子のやりとり』が出てくるんだろうなぁ、と楽しみにしています」

――もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいことはありますか。

「まずはスーパー銭湯に行くでしょうね(笑)。普段入れないところに入ったり…(笑)。うちはネコを飼っているので、ここぞとばかりにいじめられそうだな…!」

――ドラマを楽しみにされている視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「とっても優しい、甘くて切ないドラマです。今までにない素敵なストーリーをお届けしたいと思っていますので、皆さんよろしくお願いします」

○光石研(山高善三・役)

――今作『南くんが恋人!?』へのご出演にあたり、企画を聞いた際どんな印象を持たれましたか?また、『南くんの恋人』はこれまでに何度も映像化されている名作ですが、作品への印象などもお聞かせください。

「内田春菊さん原作の作品で、これまでにも数々評判になってきた作品にお声をかけていただけてとてもうれしく思っています。このような恋愛モノのお仲間に入れていただけるのは、うれしいですね!」

――今作の脚本はこれまでの『南くんの恋人』も手掛けた岡田惠和さんですが、脚本を読まれた感想をお伺いできますか。

「岡田さんの作品はいくつか出させていただきました。一見、読みづらそう、やりづらそうに見えるのですが、何回かやっているうちにすごく肌なじみがよくなってくるんですよね。セリフ1つ1つも粒立っていて、ともすると歌詞のように見ている方に届くこともあり、それが岡田さん独特の魅力だと思っています。大好きな岡田さんの脚本の世界に入れるのがとても楽しみです」

――今回演じる山高善三をどんな風に演じたいと考えていらっしゃいますか。

「僕が演じる山高はちよみも所属するバスケ部のコーチ。明るい先生ですが、ちょっとおっちょこちょいなところもあって生徒からは慕われています。楽しく演じられたらいいなと思っています」

――もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいことはありますか。

「考えてみたけれど、どんな答えがいいのか思いつかず、皆さんがどんな風にお答えになっているのか気になっています(笑)。そのサイズなら食費も浮きそうだし、誰かのポケットに入って映画でも見に行ったら楽しそうだな、なんとそんなことしか思い浮かばなかったんですよね(笑)」

――ドラマを楽しみにされている視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「今回の作品は、いろんな世代の方に見ていただいて、楽しんでいただける作品になると思います。若いキャストの皆さんに置いていかれないように、僕ら中年も一生懸命併走していきたいと思います!」

室井滋は原作者と友人「結婚式にも行っているんです(笑)」

○室井滋(木村久子・役)

――今作『南くんが恋人!?』へのご出演にあたり、企画を聞いた際どんな印象を持たれましたか?また、『南くんの恋人』はこれまでに何度も映像化されている名作ですが、作品への印象などもお聞かせください。

「実は私、原作の内田春菊さんとはお友だちで、結婚式にも行っているんです(笑)。そんな間柄なので、原作の『南くんの恋人』ももちろん読んでいますが、原作のほうはもう少しセクシーな雰囲気もありますよね。でも今回の『南くんが恋人!?』は、すごく爽やかな夏にピッタリのお話で、可愛くてチャーミングで、でもドキドキするようなお話になっているので、素敵だなと思いました」

――今作の脚本はこれまでの『南くんの恋人』も手掛けた岡田惠和さんですが、脚本を読まれた感想をお伺いできますか。

「岡田さんの脚本はワクワク感がいっぱいで、『この先どうなるんだろう』とどんどん読み進めてしまいます。自分が出演していながらも、『どうなっちゃうんだろう!』と気になるので、どんな結末になるのか今から楽しみにしているんです!」

――今回演じる木村久子をどんな風に演じたいと考えていらっしゃいますか。

「私の役は『ちゃこ』と呼ばれるおばちゃんで、家は商店街の中でも昔からやっている手芸屋さんです。“手芸をやっている”というのが、おそらくこのドラマの中でキーポイントになっているのかな、と勝手に思っています(笑)。すごくアットホームな昔ながらの商店街の中にいる『ちゃこ』ですが、目撃者でもあるので、きっとたくさん悩んだり、迷ったりするんだろうな、と思いながら台本を読んでいます」

――もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいことはありますか。

「すごく可愛がっていた『チビ』というネコがいたんですけど、その当時『どうしてチビと私は同じサイズじゃないんだろう!』って思うくらい大好きだったんです。もし私が15cmになったら、チビの上に乗ったりしながら一緒にいられるのにな、っていうことを真っ先に考えました。でも小さいと移動も不便でしょうし、食べ物もどのくらい食べるのかな、とかいろんなことを考えてしまいますよね」

――ドラマを楽しみにされている視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「皆さん、この夏とっておきの経験をしてみませんか? あなたがもしも15cmになったら、あるいはあなたの恋人が15cmになったら…いろんな想像を巡らせて、ドラマをお楽しみください!」

○加賀まりこ(堀切百合子・役)

――今作『南くんが恋人!?』で演じられる役、台本を読んでの印象などについてお聞かせください。

「私が演じるのは、湘南で昔から美容院をやっているおばあちゃんの役です。こういった地に足のついた役というのは珍しいのですが、なんとも言えず温かい家族に囲まれ、15cmになった大好きな南くんもそばにいて、と幸せな人。家族との距離感のとりかたもすごく上手な人として描かれています。すごく理解しやすい役ですし、こんな素晴らしい作品に参加できるのは本当にうれしい限りです」

――もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいことはありますか。

「15cmになってしまったら、どうしましょうね…(笑)。初めて考えてみたけど、まずどうやって自分を認識してもらおうか考えるだろうから、どこの誰にすがって伝えようかを考えるかな。自己主張強いと困っちゃうわね(笑)」

――ドラマを楽しみにされている視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「小さくなった南くんが、いったいどこにいてどうなってしまうのか…。きっと楽しいドラマになりますので、お楽しみに!」

○木村佳乃(堀切楓・役)

――今作『南くんが恋人!?』へのご出演にあたり、企画を聞いた際どんな印象を持たれましたか?また、『南くんの恋人』はこれまでに何度も映像化されている名作ですが、作品への印象などもお聞かせください。

「私、ドンピシャの世代でございまして、武田真治さんが高橋由美子さんを手のひらに乗っけているあの作品を拝見していました。今回は男女が逆になり、ちよみではなくて南くんが小さくなると聞いて、すごく楽しみでした。“南くんシリーズ”がこの時代にもう一度映像化され、しかも男女逆転する、その世界に私も入らせていただけることにとにかくワクワクしています!」

――今作の脚本はこれまでの『南くんの恋人』も手掛けた岡田惠和さんですが、脚本を読まれた感想をお伺いできますか。

「ちよみと南くんの恋愛模様に、めちゃめちゃキュンとしました(笑)! 1人で読みながら『キャー!』ってなってしまったほどで、岡田さんはなぜこんなにも若い女性のキュンがおわかりになるのか、ぜひ伺ってみたいです」

――今回演じる堀切楓をどんな風に演じたいと考えていらっしゃいますか。

「私はそんな“キュン”を支援するちよみの母・楓を演じます。明るくてちょっと天然で、すごく愛情深い母親で、娘、息子のことが大好き、加賀まりこさん演じる“大先生”を大尊敬している女性です。加賀さん、室井滋さんとご一緒させていただくのは久しぶりで、ちょっと緊張しますが、加賀さん、室井さんの懐に飛び込んで、甘えさせていただきながら、楽しく生き生きと演じられたらと思っています。

 また、楓はちよみの変化にも気づくことになります。岡田さんの脚本がキャラクターの心情なども細かく描かれているので、そういった部分も丁寧にキチンと表現していきたいと思います」

――もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいことはありますか。

「私、旅行に行くのが大好きなので、誰かのポケットに潜り込んでいっぱい海外旅行してみたいです! でも保安検査場で引っかかっちゃったら困りますね(笑)」

――ドラマを楽しみにされている視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「今年も暑い夏になることが予想されますが、『南くんが恋人!?』ではとても爽やかなキュンをたくさんお届けしますので、ぜひ楽しみにしていてください!」

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