市原隼人、生徒役・田澤泰粋の真面目さと一生懸命さに刺激「もう透明な心にはなれないのかな」
俳優の市原隼人が24日、都内で行われた映画『おいしい給食 Road to イカメシ』初日舞台あいさつに、共演の大原優乃、田澤泰粋、栄信、小堺一機、メガホンをとった綾部真弥監督とともに登壇した。
「僕は勝てないです。僕ももっと真面目に一生懸命やらなければ」
俳優の市原隼人が24日、都内で行われた映画『おいしい給食 Road to イカメシ』初日舞台あいさつに、共演の大原優乃、田澤泰粋、栄信、小堺一機、メガホンをとった綾部真弥監督とともに登壇した。
『おいしい給食』シリーズは、給食マニアの教師・甘利田幸男と、給食マニアの生徒による、どちらが給食を「おいしく食べるか」という闘いを描く学園グルメコメディー。1980年代のある中学校を舞台に、甘利田と彼を取り巻く子どもたち、大人たちのさまざまな人生模様が、食欲をそそる給食バトルとともに紡がれる。
天上天下唯我独尊・ブレない男、甘利田幸男を演じる市原は、初日を迎えた心境を尋ねられると「企画が上がった日から今日のことをずっと楽しみにしていました」と目を輝かせ、「完全にキャパを超えて撮影してまいりました。『おいしい給食』のファンのみなさんにとにかく楽しんでいただきたい。今まで以上のものをなんとか生み出したいという思いだけで現場に立って、今できるすべてを尽くしてまいりましたので、完成できた作品をお届けできること、心からうれしく思います」と熱く語った。
また、舞台あいさつ前にはサプライズで観客を劇場にお出迎えする一幕もあったが、役になりきって観客を迎え入れた市原は「『おいしい給食』ならではの舞台あいさつで、どれ1つとっても愛があるんですよね。お客さんに楽しんでいただきたい、その気持ちだけで我々いまもここに立っています」と言いつつ、甘利田役以外にもいろんな役を演じている市原は「(甘利田に)戻るのが大変なんです……」と苦笑い。加えて「大人のみなさんに対しても甘利田として強くお申し立てをして申し訳ありませんでした」と頭を下げ、会場の笑いを誘った。
さらに、甘利田を完膚なきまでに打ちのめす食のライバル生徒・粒来ケンを演じる田澤と共演した感想を求められた市原は「(田澤は)台本も付箋だらけで一生懸命で真面目で、この大役を担ってくださって感謝しています」と礼を言い、「僕は勝てないです。僕ももっと真面目に一生懸命やらなければなと思うほどでした」とコメント。
田澤から「パンを顔に近づけたほうがいいですか?顔をパンに近づけたほうがいいですか?」と聞かれたことがあったそうで、市原は「すごいなと思って。僕より甘利田だと思って」と舌を巻き、「(田澤が)堤防で自分の思いを吐露してしまうシーンがあるんですが、僕は勝てないなと。この歳になったからこそ、いろんな生き方に慣れてしまうと、水って濾過するのは大変なんだなと。ちょっとでも汚れたら、なかなか透明にはならないもので、僕はもう泰粋みたいに透明な心にはなれないのかなと思うほど、すてきな顔をたくさん見せていただきました」と語った。