プロデューサーMEGUMIが抱く危機感 「このままでは映画ビジネスは大変難しい」と語るワケ

5月17日、第77回カンヌ国際映画祭が開催中の仏カンヌで、日本映画の魅力発信と海外の交流を目的にしたパーティー「JAPAN NIGHT」を開催した女優・プロデューサーの MEGUMI(42)。プロデューサーとして、今の映画界をどう見ているのか。

インタビューに応じたMEGUMI【写真:矢口亨】
インタビューに応じたMEGUMI【写真:矢口亨】

カンヌで「JAPAN NIGHT」開催

 5月17日、第77回カンヌ国際映画祭が開催中の仏カンヌで、日本映画の魅力発信と海外の交流を目的にしたパーティー「JAPAN NIGHT」を開催した女優・プロデューサーの MEGUMI(42)。プロデューサーとして、今の映画界をどう見ているのか。(取材・文=平辻哲也)

MEGUMIはタレント、女優、美容、自身の会社の経営者である一方、昨年から藤井道人、原廣利、山口健人、アベラヒデノブらクリエイターが所属するコンテンツスタジオ「BABEL LABEL(バベルレーベル)」にプロデューサーと参加している。同社はサイバーエージェントのグループ傘下に入り、Netflixと戦略的パートナーシップを締結するなど世界を視野に入れたコンテンツ製作を行っている。

「連続ドラマのプロデュースをやっている時に、藤井さんに相談しました。藤井さんは『ねえさんの、そのつらさは何とかしますのでバベルに来てください』と誘ってくれたんです。自分の痛みを理解してくれる人がいるんだと思い、泣けてしまいました。『藤井さんは大好きですし、人として本当に尊敬しているので、ぜひバベル入れてください』とトントン拍子に進みました。今回の『JAPAN NIGHT』を含め、いろんなことを相談できる環境になっています」

 プロデューサー業を始めて、新たなに見えてきたものは何か。

「映画ビジネスは大変難しいものになりつつあるなと思いました。今までなら、作って、舞台あいさつをして興行し、DVDや配信になるのがルーティンですが、これだけだとやっていけなくなってしまう。もっと作品を見ていただく機会を増やしたり、お金を集めるパワーを持つ必要があると思います。出資側の企業の方にも、映画にお金を出すうまみを感じてもらったり、今までの概念にないものを考えて作っていかなきゃいけないと、本当に終わってしまうなと思っています」

 女優としての態度にも変化が生まれたという。

「撮影現場では、◯◯待ちといった待機時間があって、今までは『何で待っているんだろう?』などと思ったことがあったのですが、このような考えはもうやめようと思いました。女優として参加する時は撮影段階からですが、その前には1年以上準備があって、みなさんがいろいろなものを背負っている。そんなことにも深く気づけたのはよかったと思います」

マルチな活動を見せているMEGUMI【写真:矢口亨】
マルチな活動を見せているMEGUMI【写真:矢口亨】

 昨今は特に若者向けの映画が増える傾向にもあり、キャリア、年齢を重ねた女優が主演する機会が減っていることにも違和感を持っている。

「プロデュース作品では『自分が主演で』というのはあまり考えていないんです。海外に目を向ければ、大人の女性が主役の作品はたくさんあるので、日本映画ではそういう場を作ることも目標にしています」

 現在は2本の企画が進行中だ。

「1本は50代の日本人女性を主役にして、主な登場人物は女性3人で、日本からスペインへ旅する物語です。脚本はできていて、スペイン側の制作会社も決まり、いろいろな申請をして……といった段階です。キャスティングも打診しているので、そのリアクション待ちです。まずは自分たちで完成を目指し、日本と海外の映画会社、配信会社にご相談したいと思っています」

 カンヌ滞在中は企画の打ち合わせ、ワールドセールスへの展開などプロモーション活動もしていくつもりだ。

 マルチな活動を見せているが、今後はプロデューサーがメインの仕事になっていくのだろうか。

「その時その時にやるべきことをやっていこうと思っています。次に見た時はバラエティー番組かもしれないし、ドラマかもしれない。人から『何屋さんですか?』と言われて、答えられない自分もいて、カッコ悪いなと思ったり、悩んだ時もあったんですけど、今はこれが自分の性分だと思っています。いろんなことを決めずに、一番心地良いものをやっていく。こんな人が日本にいてもいいのかなと思っています」と笑う。MEGUMIは常に自分らしく、自由にフィールドを広げていくことを考えているようだ。

□MEGUMI(めぐみ)1981年9月25日生まれ、岡山県出身。俳優として第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。近年は映像の企画、プロデュースを行なっている。プロデューサー作にドラマ『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』 (22年/テレビ東京)、ドラマ『くすぶり女とすん止め女』 (23年/テレビ東京)、映画『零落』 (23年/竹中直人監督)、ショートムービー「LAYES」(22年/内山拓也監督) などがある。23年より、BABEL LABELにプロデューサーとして所属。現在、テレビ朝日『東京タワー』(土曜・後11時)に出演中。

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