1人15役演じマドリードで最優秀主演男優賞を受賞したspi、製作陣の無茶ぶりに「家で泣き崩れた」
俳優、歌手、モデルとして活躍しているspiが13日、映画『SINGULA』公開記念舞台あいさつに登壇。難役をオファーされたときの心境を語った。イベントには堤幸彦監督、脚本・原案の一ノ瀬京介、横澤大輔プロデューサーも登壇した。
やり切って得た評価「今後の俳優人生の自信につながる」
俳優、歌手、モデルとして活躍しているspiが13日、映画『SINGULA』公開記念舞台あいさつに登壇。難役をオファーされたときの心境を語った。イベントには堤幸彦監督、脚本・原案の一ノ瀬京介、横澤大輔プロデューサーも登壇した。
本作は15体の人間そっくりのAIアンドロイド同士が「人類は存続か、破滅か」という究極のディベートを繰り広げるディベートクラブのバトルロイヤル・デスゲーム。spiは全編英語で、記憶情報の異なる全15体15役のアンドロイドを演じ分けるという離れ業を披露し、マドリード国際映画祭2023では、外国語映画最優秀男優賞を受賞している。
1人で15役に挑むという難役。もともと舞台では15人の役者が演じていたというが、堤監督の「空から降ってきた」というアイデアで「1人で演じてもらいたい」ということで、一ノ瀬との協議の結果、spiに白羽の矢が立った。
spiは、そんなオファーに「堤監督のファンだったので、ご一緒できる機会をいただけたことに感謝しました」とうれしかったことを明かすが「台本を読んで、できないかもしれないと家で泣き崩れた。無理かもしれないですと監督に言ってしまった」とかなりの葛藤があったことを明かす。
しかし映画は完成し、海外で賞をとるまでの演技を見せた。spiは「マドリードに行きました」と報告すると「最初賞をいただいたときは、実感がなく、夜9時ぐらいまで寝てしまったんです。次の日起きていただいたメダルを見たとき、この賞は俺1人ではなく、皆さんのおかげでとれた賞なんだと思ったら、すごく実感が湧いてきました」と周囲への感謝を述べる。
さらにspiは「こうして評価してもらえることで、今後の俳優人生の自信につながる。『俺、マドリードで主演男優賞をとっているんだ』と言えることは、かなりうれしい」と笑顔を見せていた。